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6 溝口陽太 二十歳
45 『陽太』
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スミレはまた顔を下げて、表情が見えなくなる。膝に置いた拳を震えるほどに握りしめていた。陽太はそれを、ぼうっと眺めている。
熱のせいか頭が働かない。
だから、唇を開いて、ふと浮かんだ言葉を口にした。
「サンタや父親より、スミレと母さんの方がいい」
スミレがゆっくりと顔を上げる。
それから時間をかけて、泣き笑いみたいな顔をした。
陽太はベッドに再度横たわり、「寝ていいすか?」と問いかける。スミレは無言で頷いた。
陽太はふぅ、と息を吐いた。まだスミレはすぐそばにいる。
雪崩のように言葉たちが容赦なく流れ込んできて、心の中で凝り固まり、溶けない。体はこんなにも熱いのに、心の中には雪が固まったままだ。
それを徐々に溶かしていけばスミレの言っていた意味が分かるのかもしれない。だが、今の陽太にはそんな力はなかった。
目を閉じると、あっという間に意識を奪われてしまう。吹雪みたいに白い何かに囲われて、陽太は眠りの世界へ巻き込まれていった。
それから何度か目を覚ましつつも、ひたすら眠り続けた。
ようやく明確に覚醒し、テレビを点けると、ちょうど夜のニュース番組が放映されている。
十一月十日の夜だった。今日一日に起きたことを総括して報じている。
もう、午後十時だ。スミレはまだ帰宅していない。上半身を起こして、伸びをする。
睡眠を充分に取ったおかげで熱もすっかり引いていた。喉も痛くないし、「コウちゃん」と試しに呟いてみるが声にも影響がない。
ふと自身を見下ろすと、いつの間にか服が取り替えられている。スミレが着替えさせてくれたのだろうか。腕まくりをすると、彼が入れたタトゥーが見える。
確かにこの絵の下には、一箇所だけ傷があった。
でももう見えない。タトゥーのおかげで何もわからない。
陽太はこれが好きだ。スミレにはスミレの意味があるのかもしれないが、陽太にとっては役目を終えた大切な戦さ道具のようなものだから。
中学の頃、幸平の父親がアパートの辺りを彷徨いていた。あの男は、刺青がなかった時の陽太にはヘラヘラ近づいて来たのに、彫りを入れてからの中学生の陽太には、たじろぎ、あっという間に去っていった。
見せかけの強さだけで、彼は逃げ出したのだ。ああいう男は自分より弱いと確信した者にしか暴力を振るわない。
あとはもう、体を鍛えるだけだった。外見通りの強さに合わせて、筋肉をつけていく。
やり方はスミレに教わった。スミレは何でも答えてくれる。彼は陽太にとって価値あるものを与えてくれる。
サンタなんかよりもよっぽど。
「――もう体は平気そうか?」
帰ってきたスミレは、ただいま、より先に体調を問うた。
陽太は頷き、「かなりいい」と答える。
「ああ、そう。しばらくこの部屋いんの?」
「……考えてる」
「今日アミに、陽太はウチにいるって話したから」
陽太は思わず、目を見開いた。
眠りかけていた意識が覚醒する。台所に立つ、スミレのもとへ歩いていく。
「母さんに?」
「そう。陽太、アミたちに熱出てえらく寝込んだこと言ってなかったんだな」
「……風邪ぐらいで親に言わないだろ。母さん何て言ってた?」
「うちに帰ってきて欲しいとは言ってた。でもあいつ、押し弱いからさ……何度かお前に連絡したけど通じなかったって言ってたぜ。携帯充電してる?」
「……」
首を横へ一度振るだけする。携帯はそもそも壊れている。
連絡、来ていたのか。返していない。あの人は妙に気を遣いがちで、電話一本入れるのにすら「電話かけていい?」と確認をとってくるほどだ。
……スミレと母に芹澤の件を話すべきなのだろうか、と心に小さく思う。
昨日までは相談する気などなかったけれど、言うべきなのかも知れないと言う考えが段々と首をもたげ始めていた。
起き抜けの思考はまとまらない。
するとスミレが、
「必要なものとかあるだろ。アミがお前の部屋に服とか取りに行ってくれた」
と言った。
陽太はその言葉を耳にして、ゆっくりと、目を見開いていく。
「俺ん家いるならいるでいいけど、アミにはちゃんと言っとけよ」
「……家?」
「だから、俺ん家に暫く居てもいいって」
「俺の部屋、母さん行ったのか?」
目を瞠る陽太を不思議に思ったのか、スミレは「そうだけど」と歯切れ悪く言った。
「いつ?」
「いつって……仕事終わってから行くっつってたから、さっき?」
「今、母さん、俺の家にいんの?」
「鍵はアミも持ってんだろ? なら入れるだろ」
そういうことではない。入れるか、入れないかではなく。
行ってはいけないんだ。
「……だめだって……やめろよ……」
「どうした陽太」
見てもいない光景なのに、部屋で荷物を整理する母の元へ女が訊ねてくる風景が頭に映し出された。
母は首を傾げつつも、鍵を開けようとする。その異様で悍ましいワンカットに目眩がする。
陽太は即座にジャケットを手に取った。
羽織りながらすぐに部屋を出ようとしたが、立ち止まり、
「スミレも来てくれ」
振り返って、彼をじっと見据える。
「頼む」
「当たり前だろ」
陽太は唇を噛み締めた。
スミレは即座に言ってくれた。まだ陽太は何も伝えていないのに。なのにスミレは茶化したり、躊躇うことなく、迷いなく頷いてくれた。
タクシーを拾って、陽太の部屋へ向かう。道中で遂に、芹澤の件を滔々と告げる。
二ヶ月ほど前から盗撮写真が届いていたこと。バイト先に送られてきた気味の悪い贈り物。ここ一ヶ月は謙人の家で世話になっていたことや、部屋で盗聴器発見器が反応したことも。
スミレは時折相槌を打って、静かに聞いてくれていた。現時点で把握している詳細を話し終えると、スミレは、
「分かった。俺たちが何とかする」
と一言言った。
スミレはすると携帯を取り出し、連絡をかけた。
まず一つ目は母だった。「チェーンと鍵閉めて、窓の戸締り確認しろ」と伝えていたので、やはり彼女は陽太の部屋にいるらしい。短く会話を交わし、次にまたどこかへ電話をかけて、陽太の部屋の住所を伝えた。
真夜中でも分かる。今にも雨の降りそうな重たい夜だった。目的地にはすぐに着いた。スミレは陽太にフードを被せて、すぐ真横を歩かせた。
住民の話し声はしたが、それ以外に人の気配はない。体の内側で心臓が激しく鳴り響いているのが分かる。陽太の部屋がある、三階に辿り着いた。
廊下には誰もいなかった。
廊下の向こうにはエレベーターも階段もない。だからこの階に人はいない。陽太とスミレは無事に部屋に辿り着き、チャイムを押す。
「陽太、入って」
扉を開けた母は、開口一番に言った。
その声色は不思議に思うくらいに優しい。
陽太は頷き、玄関へと踏み出す。
その時だった。
「――陽太」
エレベーターの扉が開いて、若い女が現れた。
廊下の向こうから「陽太」と声をかけられる。そこには、芹澤がいて、彼女は早足でこちらへと歩いてきた。
目が合った。その瞬間。
「……は?」
「いいから」
扉が容赦なく閉まり、陽太は室内にいた。
母が陽太の腕を引き、スミレが扉を閉めたのだ。廊下にはスミレが取り残されているのに、母は迷いなく鍵をかける。
「スミレが」
「大丈夫。陽太は彼女と会わなくていい」
母は落ち着いた口調で断言した。
熱のせいか頭が働かない。
だから、唇を開いて、ふと浮かんだ言葉を口にした。
「サンタや父親より、スミレと母さんの方がいい」
スミレがゆっくりと顔を上げる。
それから時間をかけて、泣き笑いみたいな顔をした。
陽太はベッドに再度横たわり、「寝ていいすか?」と問いかける。スミレは無言で頷いた。
陽太はふぅ、と息を吐いた。まだスミレはすぐそばにいる。
雪崩のように言葉たちが容赦なく流れ込んできて、心の中で凝り固まり、溶けない。体はこんなにも熱いのに、心の中には雪が固まったままだ。
それを徐々に溶かしていけばスミレの言っていた意味が分かるのかもしれない。だが、今の陽太にはそんな力はなかった。
目を閉じると、あっという間に意識を奪われてしまう。吹雪みたいに白い何かに囲われて、陽太は眠りの世界へ巻き込まれていった。
それから何度か目を覚ましつつも、ひたすら眠り続けた。
ようやく明確に覚醒し、テレビを点けると、ちょうど夜のニュース番組が放映されている。
十一月十日の夜だった。今日一日に起きたことを総括して報じている。
もう、午後十時だ。スミレはまだ帰宅していない。上半身を起こして、伸びをする。
睡眠を充分に取ったおかげで熱もすっかり引いていた。喉も痛くないし、「コウちゃん」と試しに呟いてみるが声にも影響がない。
ふと自身を見下ろすと、いつの間にか服が取り替えられている。スミレが着替えさせてくれたのだろうか。腕まくりをすると、彼が入れたタトゥーが見える。
確かにこの絵の下には、一箇所だけ傷があった。
でももう見えない。タトゥーのおかげで何もわからない。
陽太はこれが好きだ。スミレにはスミレの意味があるのかもしれないが、陽太にとっては役目を終えた大切な戦さ道具のようなものだから。
中学の頃、幸平の父親がアパートの辺りを彷徨いていた。あの男は、刺青がなかった時の陽太にはヘラヘラ近づいて来たのに、彫りを入れてからの中学生の陽太には、たじろぎ、あっという間に去っていった。
見せかけの強さだけで、彼は逃げ出したのだ。ああいう男は自分より弱いと確信した者にしか暴力を振るわない。
あとはもう、体を鍛えるだけだった。外見通りの強さに合わせて、筋肉をつけていく。
やり方はスミレに教わった。スミレは何でも答えてくれる。彼は陽太にとって価値あるものを与えてくれる。
サンタなんかよりもよっぽど。
「――もう体は平気そうか?」
帰ってきたスミレは、ただいま、より先に体調を問うた。
陽太は頷き、「かなりいい」と答える。
「ああ、そう。しばらくこの部屋いんの?」
「……考えてる」
「今日アミに、陽太はウチにいるって話したから」
陽太は思わず、目を見開いた。
眠りかけていた意識が覚醒する。台所に立つ、スミレのもとへ歩いていく。
「母さんに?」
「そう。陽太、アミたちに熱出てえらく寝込んだこと言ってなかったんだな」
「……風邪ぐらいで親に言わないだろ。母さん何て言ってた?」
「うちに帰ってきて欲しいとは言ってた。でもあいつ、押し弱いからさ……何度かお前に連絡したけど通じなかったって言ってたぜ。携帯充電してる?」
「……」
首を横へ一度振るだけする。携帯はそもそも壊れている。
連絡、来ていたのか。返していない。あの人は妙に気を遣いがちで、電話一本入れるのにすら「電話かけていい?」と確認をとってくるほどだ。
……スミレと母に芹澤の件を話すべきなのだろうか、と心に小さく思う。
昨日までは相談する気などなかったけれど、言うべきなのかも知れないと言う考えが段々と首をもたげ始めていた。
起き抜けの思考はまとまらない。
するとスミレが、
「必要なものとかあるだろ。アミがお前の部屋に服とか取りに行ってくれた」
と言った。
陽太はその言葉を耳にして、ゆっくりと、目を見開いていく。
「俺ん家いるならいるでいいけど、アミにはちゃんと言っとけよ」
「……家?」
「だから、俺ん家に暫く居てもいいって」
「俺の部屋、母さん行ったのか?」
目を瞠る陽太を不思議に思ったのか、スミレは「そうだけど」と歯切れ悪く言った。
「いつ?」
「いつって……仕事終わってから行くっつってたから、さっき?」
「今、母さん、俺の家にいんの?」
「鍵はアミも持ってんだろ? なら入れるだろ」
そういうことではない。入れるか、入れないかではなく。
行ってはいけないんだ。
「……だめだって……やめろよ……」
「どうした陽太」
見てもいない光景なのに、部屋で荷物を整理する母の元へ女が訊ねてくる風景が頭に映し出された。
母は首を傾げつつも、鍵を開けようとする。その異様で悍ましいワンカットに目眩がする。
陽太は即座にジャケットを手に取った。
羽織りながらすぐに部屋を出ようとしたが、立ち止まり、
「スミレも来てくれ」
振り返って、彼をじっと見据える。
「頼む」
「当たり前だろ」
陽太は唇を噛み締めた。
スミレは即座に言ってくれた。まだ陽太は何も伝えていないのに。なのにスミレは茶化したり、躊躇うことなく、迷いなく頷いてくれた。
タクシーを拾って、陽太の部屋へ向かう。道中で遂に、芹澤の件を滔々と告げる。
二ヶ月ほど前から盗撮写真が届いていたこと。バイト先に送られてきた気味の悪い贈り物。ここ一ヶ月は謙人の家で世話になっていたことや、部屋で盗聴器発見器が反応したことも。
スミレは時折相槌を打って、静かに聞いてくれていた。現時点で把握している詳細を話し終えると、スミレは、
「分かった。俺たちが何とかする」
と一言言った。
スミレはすると携帯を取り出し、連絡をかけた。
まず一つ目は母だった。「チェーンと鍵閉めて、窓の戸締り確認しろ」と伝えていたので、やはり彼女は陽太の部屋にいるらしい。短く会話を交わし、次にまたどこかへ電話をかけて、陽太の部屋の住所を伝えた。
真夜中でも分かる。今にも雨の降りそうな重たい夜だった。目的地にはすぐに着いた。スミレは陽太にフードを被せて、すぐ真横を歩かせた。
住民の話し声はしたが、それ以外に人の気配はない。体の内側で心臓が激しく鳴り響いているのが分かる。陽太の部屋がある、三階に辿り着いた。
廊下には誰もいなかった。
廊下の向こうにはエレベーターも階段もない。だからこの階に人はいない。陽太とスミレは無事に部屋に辿り着き、チャイムを押す。
「陽太、入って」
扉を開けた母は、開口一番に言った。
その声色は不思議に思うくらいに優しい。
陽太は頷き、玄関へと踏み出す。
その時だった。
「――陽太」
エレベーターの扉が開いて、若い女が現れた。
廊下の向こうから「陽太」と声をかけられる。そこには、芹澤がいて、彼女は早足でこちらへと歩いてきた。
目が合った。その瞬間。
「……は?」
「いいから」
扉が容赦なく閉まり、陽太は室内にいた。
母が陽太の腕を引き、スミレが扉を閉めたのだ。廊下にはスミレが取り残されているのに、母は迷いなく鍵をかける。
「スミレが」
「大丈夫。陽太は彼女と会わなくていい」
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