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帝国の城、捕われのクロウ

コータVSエルザ&ロアナさん2

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ついに戦士が変態を介して傑物へと変貌を遂げた。
どうして下着を嗅いだだけであんなにも力が満ち溢れているのだろう。先程よりも何割にも増して迫力がある。鼻の両穴から鼻血を出しているのもあるかもしれないけど…。


フッと消えた。
違う、左右だ!

僕は咄嗟に反応し後方へと転がるように避ける。移動速度が段違いに速過ぎる。
今までの余力を残しつつの回避はもう難しい。全力を出して避けないと一発一発が死に直結する。

「「ぐへへへ、どうした(しました)?避けてばかりではクロウは手に入らぬぞ(ですよ)。」」


出会う女性の笑い方が随分と固定されてきた気がする。
ここ最近はゲスめいた笑い声ばかりだ。
これが終わったらうさぎさんの待つ森に帰るんだ…。


つい現実逃避して油断を招いた僕。
そこを見逃さない覚醒者たちの死の攻撃が迫る。

やばい、思わず強張る。

でも、痛みどころか当たる衝撃も来ない。
代わりに来たのは神様の声。

内容は、ヴァルさんが大ピンチだけどどうする?

やっぱりあちらもただの嫁さん達じゃなかったみたい。
フォローにまわりたいけど、今はこちらも手一杯。
どうすべきか悩む僕に神様が提案する。

「コータさん私にお任せを。丁度あの子にお願いされましたから。」

なんとあの神様が助けに入ってくれるとのこと。
歓喜に湧く僕に悪魔な囁きが。

代償が必要。
タダではやりません。
神様の同義語にヤクザと悪魔が載ったはずだ。

報酬じゃなくて代償として30分間無抵抗膝枕。
気持ちはもちろん嫌。
でも、それでも親友の無事が一番大事。

僕は頷くしかない。

水を得た魚。
弱みを握った変態。

活気に満ちた神様は契約完了とばかりに歓喜を上げながら消えていく。
これでヴァルさんは助かるだろう。

うん、それでいいんだ…友達が助かるなら…それで…。


再び時が動き出す。
死の攻撃は対象を見失い空を切る。

レイピアも拳も僕の頭の上を通過した。

偶然にも僕は膝から崩れ落ちたおかげで回避出来ました。
それ以外は回避出来なかったけどね、はは…。


ヴァルさんは神様効果で輝きながら相手に体当たりをして勝利をおさめていました。



良かったね…。

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