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サイデルよ、僕はきた
冒険者活動始めました
しおりを挟むサイデル生活2日目の朝。
今日から冒険者として依頼をこなしていかなきゃ。
ある程度、街での生活が慣れたら教会に行こう。
宿屋の食堂の朝は人が少ない。
おかげで隅でゆっくり食事が出来た。
情報通り美味しい。
これで銅貨20枚とは驚きだ。
よし、ギルドで良さそうな依頼を探しに行こう。昨日の件で行きたくないけど生活がかかってる。
サッと見てサッと出よう。
ギルドに入ると、依頼の貼られた掲示板は冒険者達で賑わっていた。
早い者勝ちだもんね。
僕は残り物で良いので気配を消して少なくなるまで待ってよう。
「コータくん、おはようございます。依頼探しですか?」
いつの間にか隣でニコニコしてるララさん。
「お、おはようございますララさん」
「ララさん?」
「ララお姉ちゃんおはようございます」
「ぐふふ、良いですね。どうぞこちらへ」
ララお姉ちゃんは艶を増した笑顔で僕の両肩を掴む。そのまま強引に受付台まで連れてかれる。力強い。
「ふふ、優しいお姉ちゃんがコータくんのために依頼確保しといたんですよ。」
「あ、ありがとうございます」
僕の目の前に3枚の紙を置いた。
「コータくんは新人ですからね。この3つがおすすめです。薬草採取、迷子の猫探し、あとは私とのデートですね。どれもおすすめですが特に最後がいいと思いますよ」
ララお姉ちゃんは冗談が上手い。うん、冗談。
自分のペースで出来そうな薬草採取にしよう。
「あ、あの薬草採取にしようと思います。」
「むー、そうですかぁ。そうですね、まだ2日目ですし。薬草は街の外です。ゴブリンやモウウルフといった魔物がうろついているので十分に気をつけてくださいね。」
「は、はい!色々依頼探してくれてありがとうございます」
残念そうなララお姉ちゃんを尻目に薬草採取に出発。
その際に、昨日お世話になった門番さんにギルドカードの提示と感謝を述べた。
ぎこちなくお礼を言う僕の頭をわしゃわしゃしながら、気をつけろよと言ってくれた。
人と接するのは苦手だけど嬉しいなぁ。
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