43 / 100
面倒ごと2
しおりを挟むジンさん達をお家へご招待したら途中から余計なのがやって来た。
でも、見事配下達の堪忍袋の緒をちょん切っちゃってさようなら。
その後は目が覚めたジンさん達と何事も無く軽い食事会となりました。
味付けがシンプルイズベストな世界でクックの作る地球の料理は新鮮で見たことが無く、アレクさんがあまりの美味しさに味の宝石箱やぁって叫んでいた。彼の闇を垣間見た。
エミルさんも何処かの美食家芸人のように長々とハンバーグの食レポをひたすら聞かせてくれた。彼女の闇を垣間見た。
ジンさんも美味しさが頂点に達してまさかのクックに熱い抱擁。
「いやん、駄目よん!アタシにはダーリンが居るのぉ、アタシの初めてはダーリンに捧げるんだからぁん!!」
俺はそんなもの要りません。
どうぞジンさんに捧げて下さい。
こうして、無事食事会も終了した。面倒事もあったけど、異世界の人と交流して元の世界の料理も食べれている。
ようやく充実した生活に近付いて来た。
あれから2日後。
本日いよいよ二度目のドラゴン売却金を受け取る日。
ランパード商会までの道のりはスキップしてしまうくらいテンションが上がった。
前回合計で2億以上になった、ってことはドラゴン2匹なら4億以上は確定だうへへ。
『旦那、頬を緩ませているとこ悪いんですが敵っす。』
本日のお供の一人クロコ、残りのメンバーはカナデとリリーのやや幼子コンビ。自分より見た目年下の女の子に懇願されたら断れない。
シルヴィアの血の涙を流して悔しがる姿を俺は忘れない。
それはさて置いてクロコがそっと念話で教えてくれた通り、何処かで見た事ある男を筆頭に俺達の周りを囲み出した。
ここ町中なのに迷惑。
道行く人達は関わりたくないのか視線を逸らしてその場からどんどん消えて行く。
最終的に俺らと男達のみになってしまった。
「よぉ、クソガキ。」
いきなり酷い。
でも、何処かで見た事があるこのおっさん。
確か名前は…。
「えーと、メロンさんでしたっけ?」
「違う、ガロンだ!お前わざとだろう。」
あぁ、そんな名前でしたっけ。
「で、そのメロンさんがいきなり何の御用ですか?」
「てめぇ…まぁいい。お前、ザイドを何処へやった?殺したのか?」
藪から棒に何のこと?
「ザイドって誰ですか?」
「なっ…ザイドはお前を呼び出しに行った男の名前だ!お前の所に行ったきり帰って来ていない。お前が何かやったんだろ!!」
あの木の名前はザイドか。
正直に木になりましたって言っても信じないよね。
どうしよう……………とぼけちゃえば良いじゃない。
「そんな人来ていないですよ。変な言い掛かりは止めて下さい。」
リリー達も俺の嘘に付き合って頷いてくれる。
「ちっ、しらを切る気か。許さねぇアイツは俺のダチだぞ。」
そんな事知りません。
元々あっちが出だしから失礼な態度で接して来たのが悪い。
蔑まずに普通の接し方をしてくれれば木にはならなかったよ。
「サイモンさんがお前をお呼びらしいが知ったことじゃない。ここでお前を殺す。あの時の倍以上の人数だ、今度はあの時みたいにはいかないぜ。おい、お前ら行くぞ!」
「「「おう!!」」」
ランパード商会に到着。
受付のお姉さんが早速媚び中の媚びな笑顔で出迎えてくれる。
「ようこそ、お待ちしておりました。商会長をすぐにお呼び致しますのでいつものお部屋までご案内致します。案内はもちろんこの私好きな物は1にお金2にお金、3もお金で4は超お金持ちな貴方ですお金を前提に結婚しませんか?」
熱烈な愛の告白を受けてしまった。
純粋に目が金欲で濁りきっている。俺の顔は金貨にでも見えているのだろうか。
こんなアピールは愛想笑いで受け流すしかない。
幸いカナデとリリーの牽制で近寄って来ない。もし居なかったらパクっと食われていたな。
受付のお姉さんの猛烈な求愛行動を避けて、ようやくコロックさんと対面出来そうだ。
0
お気に入りに追加
510
あなたにおすすめの小説
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
最強魔法師の壁内生活
雅鳳飛恋
ファンタジー
その日を境に、人類は滅亡の危機に瀕した。
数多の国がそれぞれの文化を持ち生活を送っていたが、魔興歴四七〇年に突如として世界中に魔物が大量に溢れ、人々は魔法や武器を用いて奮戦するも、対応しきれずに生活圏を追われることとなった。
そんな中、ある国が王都を囲っていた壁を利用し、避難して来た自国の民や他国の民と国籍や人種を問わず等しく受け入れ、共に力を合わせて壁内に立て籠ることで安定した生活圏を確保することに成功した。
魔法師と非魔法師が共存して少しずつ生活圏を広げ、円形に四重の壁を築き、壁内で安定した暮らしを送れるに至った魔興歴一二五五年現在、ウェスペルシュタイン国で生活する一人の少年が、国内に十二校設置されている魔法技能師――魔法師の正式名称――の養成を目的に設立された国立魔法教育高等学校の内の一校であるランチェスター学園に入学する。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
旦那様、どうやら御子がお出来になられたようですのね ~アラフォー妻はヤンデレ夫から逃げられない⁉
Hinaki
ファンタジー
「初めまして、私あなたの旦那様の子供を身籠りました」
華奢で可憐な若い女性が共もつけずに一人で訪れた。
彼女の名はサブリーナ。
エアルドレッド帝国四公の一角でもある由緒正しいプレイステッド公爵夫人ヴィヴィアンは余りの事に瞠目してしまうのと同時に彼女の心の奥底で何時かは……と覚悟をしていたのだ。
そうヴィヴィアンの愛する夫は艶やかな漆黒の髪に皇族だけが持つ緋色の瞳をした帝国内でも上位に入るイケメンである。
然もである。
公爵は28歳で青年と大人の色香を併せ持つ何とも微妙なお年頃。
一方妻のヴィヴィアンは取り立てて美人でもなく寧ろ家庭的でぽっちゃりさんな12歳年上の姉さん女房。
趣味は社交ではなく高位貴族にはあるまじき的なお料理だったりする。
そして十人が十人共に声を大にして言うだろう。
「まだまだ若き公爵に相応しいのは結婚をして早五年ともなるのに子も授からぬ年増な妻よりも、若くて可憐で華奢な、何より公爵の子を身籠っているサブリーナこそが相応しい」と。
ある夜遅くに帰ってきた夫の――――と言うよりも最近の夫婦だからこそわかる彼を纏う空気の変化と首筋にある赤の刻印に気づいた妻は、暫くして決意の上行動を起こすのだった。
拗らせ妻と+ヤンデレストーカー気質の夫とのあるお話です。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
女神様から同情された結果こうなった
回復師
ファンタジー
どうやら女神の大ミスで学園ごと異世界に召喚されたらしい。本来は勇者になる人物を一人召喚するはずだったのを女神がミスったのだ。しかも召喚した場所がオークの巣の近く、年頃の少女が目の前にいきなり大量に現れ色めき立つオーク達。俺は妹を守る為に、女神様から貰ったスキルで生き残るべく思考した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる