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王都でのんびり
痛い?私だって痛いの
しおりを挟む何故か愛らしい美少女を見る目ではなく化け物を見るような目で見てくる衛兵さん達にゴロツキ共を無事手渡すことが出来ました。
ゴロツキ共ついに犯罪者として捕まったのに衛兵さん達にお礼を言っていたよ。
助かったありがとうだって……解せぬ。
さてとても恐くて震えそうになったゴロツキ共の片が付いたのでさっさとお礼参りに行きましょうか。
名前は確かドモンだったっけ。
相手はお貴族様だから丁重に下から下からで接しないと失礼にあたってしまう。
気を付けて報復しなきゃね。
「なっちゃん、ドモンっていうクソ貴族様の居場所分かるかな?」
『ご主人様、お言葉が少々乱れておりますよ。』
「なっちゃん、今から怖い怖い貴族との飽くなき戦いが待っているの。だから少しの間だけ幼気なか弱き少女という化けの皮は外させてちょうだい。」
『随分と薄くてペラペラな皮ですね………分かりました。では、そのお貴族様ドモンの居所までナビ致します。』
なっちゃんの言葉に遠慮は無い。
これ以上そこを追求しても呆れた溜息しか出して来ないだろうからお互いもう化けの皮について話さない。
黙ってなっちゃんの指示による移動を開始した。
時間にして1時間くらいは経ったのかな。
今現在、貴族様が多く在住する地区にやって参りました。
人の行き来というより馬車の行き来がよく見受けられる。
私くらいの美少女なら貴族は放っておかないだろう。
なるべく馬車の死角になるよう気を付けて移動する。
結局、何も誰からも突っかかられることはありませんでした。
新たなストレスが私の中に貯まってしまった。
ドモン覚悟しろ。
私のこの鬱憤を全て吐き出してやる。
ドモン邸到着。
私の視界に映るのは大きな門の前に立つ門番二人。
可哀想に…いやむしろ幸福か。
これから快楽という海に溺れていくのだから。
不敵に笑いながら門番へと近づいて行く。
あちらさんも気付いたようで謎の訪問者へ向ける厳しい目つきへ変えていく。
「む、お嬢ちゃんここに何用か?こちらはドモン伯爵様のアァん!?!!」
まず一人。
一瞬悶え倒れた仲間を気持ち悪い目で見流したもう一人の門番はすぐさま切り替えてこちらを睨む。
今度は手に携えていた槍をちゃんと私に構えてきた。
「き、貴様ぁ!!」
フッ、貴方もすぐにお隣さんと同じ運命を辿るのよ。
襲いかかる槍の突き。
カエデは決して主人公ではない笑みを保持したまま溺れる快楽を瞬時に発動する。
木霊する喘ぎ声。
足元には乱れに涎やらを垂らす二人の犠牲者。
まだ終わらない、これからが始まり。
信じて欲しいことはただ一つ。
現在行なっているのは悪の成敗だという事。
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