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王都でのんびり

拷問は虚しい

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私はアンニョイな溜息を吐く。
アンニョイって意味は分からない。
彼らへの辛い詰問が終了したからだ。
本当はこんな事したくなかったよ。

『どの口が…。』

なっちゃん敬語を忘れかけていない?

まぁその件は置いておく。
それよりも良い加減吐いてもらわないといけないね。
白目を剥かせてアとへしか口から発せない男達に魔法で生み出した冷水をこれでもかと浴びせる。

うぅ…心が痛いよ。

これを言っておけばまだいたいけな少女でいられる。

気絶から半ば強制的に覚醒させられた男達は変わらない景色にも関わらず辺りをキョロキョロ見渡してから改めて私を見る。
そこで悲鳴をあげられるのは心外だよ。

『いえ、当然でしょう。』

なっちゃん、ちょいとシャラップ。

「皆様、おはようございます。ではでは目が覚めたようですので洗いざらい話して頂けますか?私も出来ればこれ以上あなた方を痛めつけたくないのです。」

よよよと涙を拭う振りをする。
これもまたいたいけな少女ならではの仕草だろう。
男達からそしてフワ子やなっちゃんからも何言ってんだコイツ?っていう視線をビシビシ感じる。

でも、気にしません。

「吐く?吐かない?さぁ、どっちです?」

ニコリと深窓の令嬢のような笑みを浮かべて男達を再び怯えさせる。
なんで?

「わ、分かった!!全て話す、だ、だからもう止めてくれ!!」

コクコクコク

男達全員が首をへし折らんばかりに頷く。
そこからはカツ丼要らずの自供をしてくれた。事前になっちゃんが教えてくれたように黒幕はドモンという伯爵。
私が傍から見たら小娘だから容易く手に入ると思ったらしい。
コイツらはドモンってのに飼われている私兵みたいなものらしい。今までも欲しいものがあればこいつらを動かしたり自身の権力を使ってやんちゃしていたとの事。

これは突けばまだ沢山のホコリを落としそうだ。

お礼参りと新たな資金を得る為に殴り込みに行こうかしら。

『強盗?』

いえ違います。
正当な報復です、はいそうです。
やられたらやり返す。
そう倍返しだ!
お前の物は私の物、私の物は私の物だ。

待っていてねドモン伯爵。
か弱き乙女を傷付けようとした罰はきっちり償って貰いましょうか。

お店を開くのはまた少し遠のきそうです。

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