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第24話 森と大地と地脈の間
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馬車は森を行く。
言葉にしてみるとどうにもおかしいことこの上ないけど、実際走っているので問題ないはずだ。
まぁ実際は疾走しているわけではなく、ガタゴトと揺れながら進んでいるだけなんだけど。
「遥ちゃん、見てください。あの森と森の切れ目。あそこが採掘場です」
ミーシャさんが示した方向を見る。
するとV字に近い形で弧を描きながら森が割れていた。
おそらく地割れでできた谷だろう。
「ちょっと近寄ってみようか」
ボクがそう言うとゆっくりと馬車が停まったので降りて確認してみる。
「うわ、大きい。底深い!!」
谷の底は暗くて全く見えないほどに深く、岩壁は一部を除いて切り立っていた。
その一部に細い道が作られており、その道を小さな人が行ったり来たりしている。
なるほど、たしかに森と大地と地脈の間だ。
「この底のほうに地脈があるんですけど、そのあたりには人間は入れないんです。といっても、人間たちには地脈なんて見えないんですけど」
「へぇ~」
どれどれ? とボクも目を凝らしてよく見てみる。
暗いくらい底の奥のほうにうっすら光る何かの筋が見えた。
一瞬マグマかな? とも思ったけど違うみたいだ。
「う~ん、微かに見えるけど見えにくい。もっと見えやすくしてほしい」
ボクがうんざりしてそう言うと、底の奥の光が一瞬煌めきすごい勢いでボクのほうへと向かってきた。
「えっ!? 噴火!?」
上がってきた光の筋はオレンジ色をしていた。
ボクは思わず噴火かと思うくらいにマグマに色が似ていたのだ。
「ち、地脈が……」
ミーシャさんが呆然とする中、地脈の力の一部がボクたちの目の前で人型の姿を取り始める。
それは段々と女性の姿となり、やがて輪郭の美しい女性が現れたのだ。
「主(あるじ)よ。お初にお目にかかります。私は森と大地の精霊王。主に出会えたことを祝し、我が力を扱う権限をお渡しします」
森と大地の精霊王と名乗った女性はボクににっこり微笑むと、そのようなことを申し出てきた。
力を扱う権限といったって、何をすればいいのか。
そういえば名前はないのかな?
「え、えっと。あ、ありがとう、ございます。お、お名前は、ないのですか?」
やや緊張しつつ問いかけるも「ございません」とだけ返ってくる。
「じゃ、じゃあ、名前、つけてもいいですか?」
「頂けるのであれば頂きたく思います」
森と大地の精霊王は微笑みながらそう言った。
「じゃあ、【ミリアム】で」
ボクがそう言った瞬間、森と大地の精霊王改め【ミリアム】は一瞬眩しく輝いた。
「わわ、な、なんですか!?」
「ま、眩しい……」
ミーシャさんもミーシャさんのお父さんもそう言って目を覆う。
光が収まるとそこには、色白で金髪翡翠眼の美女がいた。
さっきまでとは違い、人間のような見た目をしている。
それでも、明らかに人間ではないとわかるほどの力の本流を感じることができた。
「只今より、この【ミリアム】は主の配下となります。フェアリーノームたちもよろしくお願いしますね」
ミリアムさんが挨拶をすると、ミレたちは歓迎の意を表した。
「ミ、ミリアムさんって、やっぱり、精霊王、なんですか?」
「ミリアムとお呼びください。主」
「あ、はい……」
呼び方を訂正されてしまった。
頑張って慣れよう……。
「私は先ほどまで、森と大地の地脈の流れを司る精霊たちの王でした。ですが今の私は、主のお力により昇格して【森と大地の女神】となりました」
「え、か、神様に!?」
「ど、どういうこと? 遥ちゃん、どういうこと!?」
「ボ、ボクもわかりません!」
ボクもミーシャさんも大混乱だ。
なのにミレたちはなぜか胸を張ってドヤ顔をしている。
「はい。ミレ。私たちは同僚ですね」
ミレが身振り手振りで何かを話すと、ミリアムさんはこくこくと頷きながらそう答えていた。
どうやら会話ができるようだった。
「ところで主。大変恐縮なのですが」
「あ、は、はい」
「その狐の耳と尻尾ですが、私にも頂けないでしょうか」
「え、な、なぜ?」
「お揃いにしたいと思いまして」
これ以上耳付き増やしたら、ボクの影が薄くなるんですけど!?
「か、考えておきます。今は、だめ」
これで納得してもらいたいなぁ……。
「そうですか……。機会がありましたら、お願します……」
ミリアムさんがしゅんとしてしまった。
う、ご、ごめんなさい。
ただでさえ、こっちに来てるフェアリーノームの子はケモミミ生えちゃってるので、ケモ率高くなっちゃうんだよね。
まぁケモ率高くしてモフるのもありだとは思うけど……。
「じゃあそろそろ向かいましょう。ミリアムさんは、もう少し、力を抑えられますか?」
「ミリアムでお願いします。制御することは可能です。これでどうですか?」
ミリアムさんから放たれていた力の本流が収まり、そよ風程度のものに収まった。
「だ、大丈夫、です」
これならほかの人を混乱させることもないだろう。
「では、改めて出発」
思わぬ仲間を迎え、ボクたちは青肌一族の村へ向かった。
「ところで、地脈の力って、今後、誰が管理するんですか?」
ちょっと気になったので聞いてみた。
「私の分体が管理するので問題ありません」
ミリアムさんはお仕事のできる女性だったようだ。
言葉にしてみるとどうにもおかしいことこの上ないけど、実際走っているので問題ないはずだ。
まぁ実際は疾走しているわけではなく、ガタゴトと揺れながら進んでいるだけなんだけど。
「遥ちゃん、見てください。あの森と森の切れ目。あそこが採掘場です」
ミーシャさんが示した方向を見る。
するとV字に近い形で弧を描きながら森が割れていた。
おそらく地割れでできた谷だろう。
「ちょっと近寄ってみようか」
ボクがそう言うとゆっくりと馬車が停まったので降りて確認してみる。
「うわ、大きい。底深い!!」
谷の底は暗くて全く見えないほどに深く、岩壁は一部を除いて切り立っていた。
その一部に細い道が作られており、その道を小さな人が行ったり来たりしている。
なるほど、たしかに森と大地と地脈の間だ。
「この底のほうに地脈があるんですけど、そのあたりには人間は入れないんです。といっても、人間たちには地脈なんて見えないんですけど」
「へぇ~」
どれどれ? とボクも目を凝らしてよく見てみる。
暗いくらい底の奥のほうにうっすら光る何かの筋が見えた。
一瞬マグマかな? とも思ったけど違うみたいだ。
「う~ん、微かに見えるけど見えにくい。もっと見えやすくしてほしい」
ボクがうんざりしてそう言うと、底の奥の光が一瞬煌めきすごい勢いでボクのほうへと向かってきた。
「えっ!? 噴火!?」
上がってきた光の筋はオレンジ色をしていた。
ボクは思わず噴火かと思うくらいにマグマに色が似ていたのだ。
「ち、地脈が……」
ミーシャさんが呆然とする中、地脈の力の一部がボクたちの目の前で人型の姿を取り始める。
それは段々と女性の姿となり、やがて輪郭の美しい女性が現れたのだ。
「主(あるじ)よ。お初にお目にかかります。私は森と大地の精霊王。主に出会えたことを祝し、我が力を扱う権限をお渡しします」
森と大地の精霊王と名乗った女性はボクににっこり微笑むと、そのようなことを申し出てきた。
力を扱う権限といったって、何をすればいいのか。
そういえば名前はないのかな?
「え、えっと。あ、ありがとう、ございます。お、お名前は、ないのですか?」
やや緊張しつつ問いかけるも「ございません」とだけ返ってくる。
「じゃ、じゃあ、名前、つけてもいいですか?」
「頂けるのであれば頂きたく思います」
森と大地の精霊王は微笑みながらそう言った。
「じゃあ、【ミリアム】で」
ボクがそう言った瞬間、森と大地の精霊王改め【ミリアム】は一瞬眩しく輝いた。
「わわ、な、なんですか!?」
「ま、眩しい……」
ミーシャさんもミーシャさんのお父さんもそう言って目を覆う。
光が収まるとそこには、色白で金髪翡翠眼の美女がいた。
さっきまでとは違い、人間のような見た目をしている。
それでも、明らかに人間ではないとわかるほどの力の本流を感じることができた。
「只今より、この【ミリアム】は主の配下となります。フェアリーノームたちもよろしくお願いしますね」
ミリアムさんが挨拶をすると、ミレたちは歓迎の意を表した。
「ミ、ミリアムさんって、やっぱり、精霊王、なんですか?」
「ミリアムとお呼びください。主」
「あ、はい……」
呼び方を訂正されてしまった。
頑張って慣れよう……。
「私は先ほどまで、森と大地の地脈の流れを司る精霊たちの王でした。ですが今の私は、主のお力により昇格して【森と大地の女神】となりました」
「え、か、神様に!?」
「ど、どういうこと? 遥ちゃん、どういうこと!?」
「ボ、ボクもわかりません!」
ボクもミーシャさんも大混乱だ。
なのにミレたちはなぜか胸を張ってドヤ顔をしている。
「はい。ミレ。私たちは同僚ですね」
ミレが身振り手振りで何かを話すと、ミリアムさんはこくこくと頷きながらそう答えていた。
どうやら会話ができるようだった。
「ところで主。大変恐縮なのですが」
「あ、は、はい」
「その狐の耳と尻尾ですが、私にも頂けないでしょうか」
「え、な、なぜ?」
「お揃いにしたいと思いまして」
これ以上耳付き増やしたら、ボクの影が薄くなるんですけど!?
「か、考えておきます。今は、だめ」
これで納得してもらいたいなぁ……。
「そうですか……。機会がありましたら、お願します……」
ミリアムさんがしゅんとしてしまった。
う、ご、ごめんなさい。
ただでさえ、こっちに来てるフェアリーノームの子はケモミミ生えちゃってるので、ケモ率高くなっちゃうんだよね。
まぁケモ率高くしてモフるのもありだとは思うけど……。
「じゃあそろそろ向かいましょう。ミリアムさんは、もう少し、力を抑えられますか?」
「ミリアムでお願いします。制御することは可能です。これでどうですか?」
ミリアムさんから放たれていた力の本流が収まり、そよ風程度のものに収まった。
「だ、大丈夫、です」
これならほかの人を混乱させることもないだろう。
「では、改めて出発」
思わぬ仲間を迎え、ボクたちは青肌一族の村へ向かった。
「ところで、地脈の力って、今後、誰が管理するんですか?」
ちょっと気になったので聞いてみた。
「私の分体が管理するので問題ありません」
ミリアムさんはお仕事のできる女性だったようだ。
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