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第二話「勇者になりたい? 今なら内見キャンペーン実施中!」
選択肢③『新天地へ』(前編)
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ケンは未知の世界、タカラジマに転生することを選んだ。
他の世界を見捨てるようで気が引けたが、タカラジマへの興味が尽きなかった。どんな世界で、どんな生き物が暮らしているのか、早く知りたくてしょうがなかった。
「了解です! では迎えが来るまでお待ち下さい」
やがて一台のタクシーが店の前に止まり、ドライバーらしき爽やかな青年が降りてきた。
「こんにちはー! コウノトリタクシーです! お客様の勇増様ですね? 迎えに参りました!」
ケンは彼に連れられ、タクシーに乗り込んだ。
女神は店の中で、笑顔でこちらに手を振っている。声は聞こえなかったが、「お達者で」と言っていた。平凡仙人もソファから立ち上がり、黙ってケンを見送っていた。
「行ってきまーす!」
ケンも車内で手を振り、二人に別れを告げた。なんだか、長い旅路になりそうだった。
「では、出発しまーす」
青年はアクセルを踏み、車を出発させた。
店の外には何もない。ただただ真っ白な世界が、果てしなく続いている。
ケンは来世の人生に期待を寄せながら、眠りについた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
ケンがタクシーで去っていった後、平凡仙人は女神に尋ねた。
「ここは時空が歪んでいるのか? それとも、あいつはタイムトラベラーなのか?」
「いいえ」
女神は平凡仙人が持ち帰ってきたタルトにトッピングされていたザクロの実を器用にフォークで取り除きながら、淡々と答えた。
「ここはどの時空にも繋がっている場所。過去であり、未来でもある場所。この斡旋所では過去のことでも、お客様にとっては未来のことなのかもしれない。先程のお客様が、同じ世界の、別の時代へ、何度も転生を繰り返すように」
「……不憫な奴だな。同じ運命を延々と繰り返し続けるなんて」
「えぇ。仕事が楽に済むので、助かります」
「……」
平凡仙人は神経を疑うような目で、女神を見た。普段は死者に対し、充分過ぎるほどの敬意を払う彼女だが、時折このように冷酷な素顔を垣間見せていた。
女神は平凡仙人の心中を察しているのかいないのか、ケンが去って行った方向を見て、「ふふふ」と笑った。
「あのお客様は今度こそ、ご希望の"勇者"になれるかしら?」
「あんた、本当は性格悪いだろ。ザクロも全部避けて、食べないし」
「仕方ないでしょう? ザクロは嫌いなの」
女神は一粒残らずザクロを取り除き、穴だらけになったタルトを美味しそうに頬張った。
ケンは世界で唯一の人間だった。彼が生まれた世界、タカラジマはモンスターだけが住む世界で、ケンは突然変異によって生まれた、希少種だった。
ケンに親はおらず、生まれ持った強大な魔力だけを糧に、成長していった。襲いかかるモンスター達も魔力で倒し、配下にした。いつしかケンは「勇者」と呼ばれ、恐れられた。
やがてケンは全てのモンスターを統治し、自らが王となって国を作った。ジャングルだった森を開拓し、家を建て、文明を生み出した。
ケンが作った国は豊かで、平和だった。しかし、ケンにはどうしても叶えたい野望が一つ残っていた。
「俺は、自分と同じ"人間"の友達が欲しい。共に切磋琢磨し、高め合える友達が。だが、この世界には俺以外に"人間"はいない。人工的に作ることも出来ない。どこか別の世界から、連れて来なければ……」
ケンは異世界から人間を数十人ほど召喚し、街に住まわせた。手厚く保護し、求められればなんでも与えた。人間とモンスターは友好的な関係を築いているように思えた。
ケンも人間の青年、マサルと仲良くなった。マサルは「学校」という機関で勉強をしていた「学生」で、物知りだった。
「なぁ、勇者さん。俺達を元の世界に帰してくれないか? 俺達には俺達の世界があるんだよ。学校だって行かなきゃならないし、家族とも会いたいんだ」
マサルはしきりに元の世界に帰りたがった。
ケンはマサルが帰りたくなる理由を「この世界が豊かじゃないからだ」と考え、学校を作ったり、彼の家族を召喚したりした。
しかしケンの思いが届くことはなかった。
ある日、マサルを含めた全ての人間達が国の一角を占拠し、レジスタンスを作った。要求は「全ての人間を解放し、元の世界へ帰すこと」。
当然、ケンは彼らの要求を受け入れられるはずもなく、人間達と戦うことになった。小さな諍いは大きな戦争へと発展し、気づけば魔族と人間との間には修復し切れないほどの、大きな溝が出来ていた。
「……なぁ、マサル。俺は何を間違ったのかな? 俺はただ、人間と魔族が共存する世界を作りたかっただけだったのに」
ケンはマサルの亡骸を見下ろし、尋ねた。
マサルはケンを倒すため、自らの魂を対価に伝説の剣を鋳造し、息絶えた。彼が作った剣は彼の息子によって聖なる泉へ投じられ、厳重に封印されていた。封印は「本物の勇者」にしか解けず、ケンには泉へ近づくことすら出来なかった。
「俺は"本物の勇者"じゃないってことか……」
泉の結界に弾かれ、ケンは自分の正体にようやく気づいた。
以来、ケンは自ら「魔王」と名乗り、命令を聞かない人間達を積極的に倒していった。
ケンは魔力で延命し続け、人間達は息子から孫、孫からひ孫へ代替わりした。彼らはケンや魔族への憎しみだけを受け継ぎ、滅びそうになってもなお、戦い続けた。
その甲斐あってか、マサルが残した伝説の剣の使い手が現れ、ケンを打ち倒した。彼には大勢の仲間がいて、互いに切磋琢磨し合い、高め合っていた。ケンが求めていたものを、彼は全て持っていた。
「何故だ……俺はこんなにも強大な力を持っているのに、勇者にもなれず、仲間もいない。一体、何を間違えたんだ?」
ケンは理由が分からないまま死に、100年後に部下によって復活させられた。
「魔王様! 貴方様のお力で、人間共を根絶やしにしましょう!」
「面倒い。勝手にやってくれ」
復活したものの、ケンは人間と戦うことに消極的だった。争い、勝利したところで、ケンが望む物は何一つ手には入らない。戦うだけ無駄だ、と全てを部下に一任した。
月日が流れ、ケンが待つ城に勇者が再びやって来た。
「勇者よ、よくぞここまでたどり着いたな」
「おのれ魔王……お前だけは、絶対に許さない!」
勇者は憎しみに満ちた目でケンを睨み、伝説の剣を振るった。
死闘の末、ケンは勇者に倒され、再度死んだ。
(……これでやっと終わる。もう、誰も傷つけたくない)
「いらっしゃいませ! ようこそ、異世界転生斡旋所『とりっぷ』へ!」
死後、ケンは旅行代理店のような店の中に立っていた。
他の世界を見捨てるようで気が引けたが、タカラジマへの興味が尽きなかった。どんな世界で、どんな生き物が暮らしているのか、早く知りたくてしょうがなかった。
「了解です! では迎えが来るまでお待ち下さい」
やがて一台のタクシーが店の前に止まり、ドライバーらしき爽やかな青年が降りてきた。
「こんにちはー! コウノトリタクシーです! お客様の勇増様ですね? 迎えに参りました!」
ケンは彼に連れられ、タクシーに乗り込んだ。
女神は店の中で、笑顔でこちらに手を振っている。声は聞こえなかったが、「お達者で」と言っていた。平凡仙人もソファから立ち上がり、黙ってケンを見送っていた。
「行ってきまーす!」
ケンも車内で手を振り、二人に別れを告げた。なんだか、長い旅路になりそうだった。
「では、出発しまーす」
青年はアクセルを踏み、車を出発させた。
店の外には何もない。ただただ真っ白な世界が、果てしなく続いている。
ケンは来世の人生に期待を寄せながら、眠りについた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
ケンがタクシーで去っていった後、平凡仙人は女神に尋ねた。
「ここは時空が歪んでいるのか? それとも、あいつはタイムトラベラーなのか?」
「いいえ」
女神は平凡仙人が持ち帰ってきたタルトにトッピングされていたザクロの実を器用にフォークで取り除きながら、淡々と答えた。
「ここはどの時空にも繋がっている場所。過去であり、未来でもある場所。この斡旋所では過去のことでも、お客様にとっては未来のことなのかもしれない。先程のお客様が、同じ世界の、別の時代へ、何度も転生を繰り返すように」
「……不憫な奴だな。同じ運命を延々と繰り返し続けるなんて」
「えぇ。仕事が楽に済むので、助かります」
「……」
平凡仙人は神経を疑うような目で、女神を見た。普段は死者に対し、充分過ぎるほどの敬意を払う彼女だが、時折このように冷酷な素顔を垣間見せていた。
女神は平凡仙人の心中を察しているのかいないのか、ケンが去って行った方向を見て、「ふふふ」と笑った。
「あのお客様は今度こそ、ご希望の"勇者"になれるかしら?」
「あんた、本当は性格悪いだろ。ザクロも全部避けて、食べないし」
「仕方ないでしょう? ザクロは嫌いなの」
女神は一粒残らずザクロを取り除き、穴だらけになったタルトを美味しそうに頬張った。
ケンは世界で唯一の人間だった。彼が生まれた世界、タカラジマはモンスターだけが住む世界で、ケンは突然変異によって生まれた、希少種だった。
ケンに親はおらず、生まれ持った強大な魔力だけを糧に、成長していった。襲いかかるモンスター達も魔力で倒し、配下にした。いつしかケンは「勇者」と呼ばれ、恐れられた。
やがてケンは全てのモンスターを統治し、自らが王となって国を作った。ジャングルだった森を開拓し、家を建て、文明を生み出した。
ケンが作った国は豊かで、平和だった。しかし、ケンにはどうしても叶えたい野望が一つ残っていた。
「俺は、自分と同じ"人間"の友達が欲しい。共に切磋琢磨し、高め合える友達が。だが、この世界には俺以外に"人間"はいない。人工的に作ることも出来ない。どこか別の世界から、連れて来なければ……」
ケンは異世界から人間を数十人ほど召喚し、街に住まわせた。手厚く保護し、求められればなんでも与えた。人間とモンスターは友好的な関係を築いているように思えた。
ケンも人間の青年、マサルと仲良くなった。マサルは「学校」という機関で勉強をしていた「学生」で、物知りだった。
「なぁ、勇者さん。俺達を元の世界に帰してくれないか? 俺達には俺達の世界があるんだよ。学校だって行かなきゃならないし、家族とも会いたいんだ」
マサルはしきりに元の世界に帰りたがった。
ケンはマサルが帰りたくなる理由を「この世界が豊かじゃないからだ」と考え、学校を作ったり、彼の家族を召喚したりした。
しかしケンの思いが届くことはなかった。
ある日、マサルを含めた全ての人間達が国の一角を占拠し、レジスタンスを作った。要求は「全ての人間を解放し、元の世界へ帰すこと」。
当然、ケンは彼らの要求を受け入れられるはずもなく、人間達と戦うことになった。小さな諍いは大きな戦争へと発展し、気づけば魔族と人間との間には修復し切れないほどの、大きな溝が出来ていた。
「……なぁ、マサル。俺は何を間違ったのかな? 俺はただ、人間と魔族が共存する世界を作りたかっただけだったのに」
ケンはマサルの亡骸を見下ろし、尋ねた。
マサルはケンを倒すため、自らの魂を対価に伝説の剣を鋳造し、息絶えた。彼が作った剣は彼の息子によって聖なる泉へ投じられ、厳重に封印されていた。封印は「本物の勇者」にしか解けず、ケンには泉へ近づくことすら出来なかった。
「俺は"本物の勇者"じゃないってことか……」
泉の結界に弾かれ、ケンは自分の正体にようやく気づいた。
以来、ケンは自ら「魔王」と名乗り、命令を聞かない人間達を積極的に倒していった。
ケンは魔力で延命し続け、人間達は息子から孫、孫からひ孫へ代替わりした。彼らはケンや魔族への憎しみだけを受け継ぎ、滅びそうになってもなお、戦い続けた。
その甲斐あってか、マサルが残した伝説の剣の使い手が現れ、ケンを打ち倒した。彼には大勢の仲間がいて、互いに切磋琢磨し合い、高め合っていた。ケンが求めていたものを、彼は全て持っていた。
「何故だ……俺はこんなにも強大な力を持っているのに、勇者にもなれず、仲間もいない。一体、何を間違えたんだ?」
ケンは理由が分からないまま死に、100年後に部下によって復活させられた。
「魔王様! 貴方様のお力で、人間共を根絶やしにしましょう!」
「面倒い。勝手にやってくれ」
復活したものの、ケンは人間と戦うことに消極的だった。争い、勝利したところで、ケンが望む物は何一つ手には入らない。戦うだけ無駄だ、と全てを部下に一任した。
月日が流れ、ケンが待つ城に勇者が再びやって来た。
「勇者よ、よくぞここまでたどり着いたな」
「おのれ魔王……お前だけは、絶対に許さない!」
勇者は憎しみに満ちた目でケンを睨み、伝説の剣を振るった。
死闘の末、ケンは勇者に倒され、再度死んだ。
(……これでやっと終わる。もう、誰も傷つけたくない)
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