13 / 42
第3章「賞金首ハンターに、ざまぁ」
第五話
しおりを挟む
翌朝、ヨシタケ達は酒場を出た。相変わらず、表の通りには誰も出歩いていない。
「色々と世話になったな、親父さん。達者でな」
「お前達もな。気をつけて行けよ」
ヨシタケ達は酒場の親父と別れ、ウェスタンタウンの出口に向かって歩いていく。
その様子を町の住人達は怪訝な顔で、窓越しに見守っていた。
「あいつら、もう町を出るのか?」
「いくらなんでも、早過ぎやしないか? ラットボーイズはまだ諦めていないんだろう?」
「頼むから、衛兵が来るまでジッとしていて頂戴! もう死体を見るのは嫌なのに!」
誰もが心の中ではヨシタケ達が町を出ることに反対していた。
だが、実際に通りへ出て止めに入る者はいなかった。下手に接触すれば、自分もラットボーイズに狙われかねないからだ。
やがてヨシタケ達はウェスタンタウンのゲートをくぐり、結界の外へ出た。
その様子はスタレチマッテル遺跡にいるラットボーイズも、双眼鏡で確認していた。
「ヒャッハー! 連中、町を出たぜ!」
「馬鹿な奴らだなぁ! 町に閉じこもっていりゃ、衛兵が保護しに来てくれたかもしれねぇのによォ!」
「ま! 来たとしても、俺達が奴らの目の前で撃ち殺してやるんだけどな!」
呑気に出てくるヨシタケ達に、部下達は笑いを堪えきれない。
そんな中、ザマビリーだけは双眼鏡を覗いたまま、眉をひそめていた。
「……なぜ、あんなに堂々と町を出て来れる? しかもドラゴンに乗らずに、徒歩で。何か策でもあるのか?」
「ンなの、ハッタリですって! さっさと撃ち殺しちまいやしょうや!」
部下達は銃をヨシタケ達に向かって構え、テレパシーでざまぁしようとする。
すると、すかさずザマビリーが部下達を睨みつけた。
「馬鹿か、お前ら。そうやって軽はずみな行動を取ってきたせいで、町を追い出されたのを忘れたのか? 〈ザマァ〉」
「ひっ!」
「す、すいやせん!」
ザマビリーに〈ザマァ〉され、部下達がいる空間にだけ氷混じりの風が吹き抜ける。
凍えるような寒さとザマビリーへの恐怖に、部下達は身も心も震え上がった。
「次の町へ行くには、遺跡のそばを通らなくちゃなんねぇ。そこを襲うぞ」
「へ、へい!」
ヨシタケ達が遺跡に近づいてくるにつれ、無能な部下達も彼らの違和感に気づき始めた。
「あ、あいつら……何であんなに余裕なんだ?」
二人と一匹は満面の笑みで歩いていた。心なしか、スキップしているようにも見える。
「俺達がここにいるって知らないのか?」
「あり得ねぇよ。酒場に泊まってたし、あそこの親父から聞いてるはずだ」
「じゃあ……何であんなに笑ってんだ?」
その答えは、ヨシタケ達が遺跡を通り過ぎる際に聞こえてきた会話で分かった。
「指名手配が解除されて、良かったなー。ハッハッハ」
「本当に良かったですねぇ。うふふ」
「これで安全に旅を続けられるぜ。ヒッヒッヒ」
初耳だった。
ヨシタケの指名手配が解除されていたなど、誰も知らない。リーダーであるザマビリーでさえ、驚きを隠せなかった。
「な、なんだと?!」
「いつの間に解除されていたんだ?!」
「聞いてないぞ!」
「早く確認しろ!」
構成員達は動揺し、思わず声を荒げる。
すると彼らの声を聞きつけたのか、ヨシタケとザマルタは遺跡の前でピタッと立ち止まった。笑顔のまま、ぐるっと首を動かし、遺跡の陰に隠れているラットボーイズ達の方を向く。ヨシタケの肩の上に乗っていたダザドラも一緒に首を動かしていた。
二人はラットボーイズの方を見たまま、横歩きでジリジリと近づいていった。
「ギャーッ! こっち来た!」
「すっげぇ笑顔! 怖っ!」
「お、俺は降りるぜ! ここにいたら、連中に〈ザマァ〉されちまう!」
「俺も! 指名手配が解除されてたって知らずに攻撃するなんて、自殺行為だ!」
仲間達は一人、二人と遺跡から飛び出し、ウェスタンタウンがある方へ逃げる。町には入れずとも、身を隠す壁として利用しようと考えたのだろう。
だが、ヨシタケ達は彼らを逃しはしなかった。
「ぶふぉw アイツら、あのラットボーイズじゃなかったっけ? 俺の指名手配が解除されたと分かった途端、怯えて逃げてるんだがw 〈ザマァ〉w」
「えーっ?! あのラットボーイズが、パーティから追放された最弱勇者様に怯えて逃げてるんですかぁ? 皆さん、意外と小心者なんですねw 〈ザマァ〉w」
「足、遅っw その程度の速さで逃げられるとでも思ったか? 〈ザマァ〉w」
ヨシタケが雷をまとった剣を振るい、ザマルタが火の精霊の力を借りて炎を放ち、ダザドラが口から氷の息吹を放つ。
逃げようとしていた者達を立て続けにざまぁし、確実に仕留めていった。
「ギャーッ!」「ぐわー!」「チクショー!」
ある者は雷の斬撃を受け、ある者は全身に炎がまとわりつき、ある者は氷漬けになって倒れる。
気づけばザマビリーを含め、遺跡の陰に隠れていた数人の構成員だけが生き残されていた。
「くっそぉ……アイツら、つけ上がりやがって……!」
すると、テレパシーで指名手配の確認を取っていた仲間の一人が、慌てた様子で「リーダー!」とザマビリーを呼んだ。
「どうしたァ?!」
「さっき情報屋に確認したら、あの勇者の指名手配は取り下げられてないって! 奴ら、嘘ついてやがったんだ!」
「なっ……?!」
ザマビリーは驚き、言葉を失った。
指名手配が取り下げられていないと知ったこともショックだったが、それ以上に一夜にしてザマビリーを騙せるまでに成長したヨシタケ達に驚いていた。
「……昨日は町にのこのこ逃げるしか出来なかった勇者共が、俺達相手にあんな堂々とハッタリをかましただと……?! 一体何があった?!」
ヨシタケは遺跡の陰に隠れているザマビリーに向かって剣を振り上げ、答えた。
「性悪な魔女に、夢の中で無理矢理"指導"させられたんだよ! 一夜漬け勇者の嘘を見抜けないお前ら、ザコすぎw せっかく反論を覚えたのに、使うまでもないんだが!w 〈ザマァァァァ〉!!!www」
「ぐあぁぁぁ!」
「リーダー!」
ヨシタケはざまぁすると同時に剣を振り下ろし、炎の斬撃で遺跡の残骸ごとザマビリーを切る。ザマビリーはテレパシーを使って反撃する間もなく、背中に深い傷を負った。
遺跡の陰から見ていた彼の仲間達は青ざめ、危険を承知で駆け寄った。
「リーダー! しっかりして!」
「くそっ、この辺りに教会なんてねぇぞ!」
「町には医者がいるけど、俺達じゃ入れねぇし……」
絶望するラットボーイズを前に、ヨシタケはニヤリと笑った。
(……チャンスだ。「リーダーすら守れないなんて、弱過ぎるw」「お前らが弱過ぎるせいで、リーダーは死ぬんだ〈ザマァ〉w」って、ざまぁすれば、ラットボーイズは壊滅させられる……!)
残った仲間達にトドメを刺そうと、忍び寄る。
すると、
「なりません」
とザマルタが彼の袖をつかみ、止めた。先程までヨシタケと一緒になってラットボーイズをざまぁしていた時とは違い、ヨシタケを諌めるように見上げている。
ヨシタケはザマルタの言いたい意味が分からず、首を傾げた。
「何でだよ? コイツらをざまぁしないと、先に進めないんだろ?」
「もう十分です。頭目は仕留めました。あとは私にお任せ下さい」
そう言うとザマルタは残ったラットボーイズのメンバー達のもとへ歩み寄り、提案した。
「私が治します。一応、シスターですから。リーダーさんも、他のお仲間さん達も。その代わり、我々を見逃してくれませんか?」
「……分かった」
「仲間の命は金には変えられねぇからな」
残ったラットボーイズは渋々頷き、承諾した。
「色々と世話になったな、親父さん。達者でな」
「お前達もな。気をつけて行けよ」
ヨシタケ達は酒場の親父と別れ、ウェスタンタウンの出口に向かって歩いていく。
その様子を町の住人達は怪訝な顔で、窓越しに見守っていた。
「あいつら、もう町を出るのか?」
「いくらなんでも、早過ぎやしないか? ラットボーイズはまだ諦めていないんだろう?」
「頼むから、衛兵が来るまでジッとしていて頂戴! もう死体を見るのは嫌なのに!」
誰もが心の中ではヨシタケ達が町を出ることに反対していた。
だが、実際に通りへ出て止めに入る者はいなかった。下手に接触すれば、自分もラットボーイズに狙われかねないからだ。
やがてヨシタケ達はウェスタンタウンのゲートをくぐり、結界の外へ出た。
その様子はスタレチマッテル遺跡にいるラットボーイズも、双眼鏡で確認していた。
「ヒャッハー! 連中、町を出たぜ!」
「馬鹿な奴らだなぁ! 町に閉じこもっていりゃ、衛兵が保護しに来てくれたかもしれねぇのによォ!」
「ま! 来たとしても、俺達が奴らの目の前で撃ち殺してやるんだけどな!」
呑気に出てくるヨシタケ達に、部下達は笑いを堪えきれない。
そんな中、ザマビリーだけは双眼鏡を覗いたまま、眉をひそめていた。
「……なぜ、あんなに堂々と町を出て来れる? しかもドラゴンに乗らずに、徒歩で。何か策でもあるのか?」
「ンなの、ハッタリですって! さっさと撃ち殺しちまいやしょうや!」
部下達は銃をヨシタケ達に向かって構え、テレパシーでざまぁしようとする。
すると、すかさずザマビリーが部下達を睨みつけた。
「馬鹿か、お前ら。そうやって軽はずみな行動を取ってきたせいで、町を追い出されたのを忘れたのか? 〈ザマァ〉」
「ひっ!」
「す、すいやせん!」
ザマビリーに〈ザマァ〉され、部下達がいる空間にだけ氷混じりの風が吹き抜ける。
凍えるような寒さとザマビリーへの恐怖に、部下達は身も心も震え上がった。
「次の町へ行くには、遺跡のそばを通らなくちゃなんねぇ。そこを襲うぞ」
「へ、へい!」
ヨシタケ達が遺跡に近づいてくるにつれ、無能な部下達も彼らの違和感に気づき始めた。
「あ、あいつら……何であんなに余裕なんだ?」
二人と一匹は満面の笑みで歩いていた。心なしか、スキップしているようにも見える。
「俺達がここにいるって知らないのか?」
「あり得ねぇよ。酒場に泊まってたし、あそこの親父から聞いてるはずだ」
「じゃあ……何であんなに笑ってんだ?」
その答えは、ヨシタケ達が遺跡を通り過ぎる際に聞こえてきた会話で分かった。
「指名手配が解除されて、良かったなー。ハッハッハ」
「本当に良かったですねぇ。うふふ」
「これで安全に旅を続けられるぜ。ヒッヒッヒ」
初耳だった。
ヨシタケの指名手配が解除されていたなど、誰も知らない。リーダーであるザマビリーでさえ、驚きを隠せなかった。
「な、なんだと?!」
「いつの間に解除されていたんだ?!」
「聞いてないぞ!」
「早く確認しろ!」
構成員達は動揺し、思わず声を荒げる。
すると彼らの声を聞きつけたのか、ヨシタケとザマルタは遺跡の前でピタッと立ち止まった。笑顔のまま、ぐるっと首を動かし、遺跡の陰に隠れているラットボーイズ達の方を向く。ヨシタケの肩の上に乗っていたダザドラも一緒に首を動かしていた。
二人はラットボーイズの方を見たまま、横歩きでジリジリと近づいていった。
「ギャーッ! こっち来た!」
「すっげぇ笑顔! 怖っ!」
「お、俺は降りるぜ! ここにいたら、連中に〈ザマァ〉されちまう!」
「俺も! 指名手配が解除されてたって知らずに攻撃するなんて、自殺行為だ!」
仲間達は一人、二人と遺跡から飛び出し、ウェスタンタウンがある方へ逃げる。町には入れずとも、身を隠す壁として利用しようと考えたのだろう。
だが、ヨシタケ達は彼らを逃しはしなかった。
「ぶふぉw アイツら、あのラットボーイズじゃなかったっけ? 俺の指名手配が解除されたと分かった途端、怯えて逃げてるんだがw 〈ザマァ〉w」
「えーっ?! あのラットボーイズが、パーティから追放された最弱勇者様に怯えて逃げてるんですかぁ? 皆さん、意外と小心者なんですねw 〈ザマァ〉w」
「足、遅っw その程度の速さで逃げられるとでも思ったか? 〈ザマァ〉w」
ヨシタケが雷をまとった剣を振るい、ザマルタが火の精霊の力を借りて炎を放ち、ダザドラが口から氷の息吹を放つ。
逃げようとしていた者達を立て続けにざまぁし、確実に仕留めていった。
「ギャーッ!」「ぐわー!」「チクショー!」
ある者は雷の斬撃を受け、ある者は全身に炎がまとわりつき、ある者は氷漬けになって倒れる。
気づけばザマビリーを含め、遺跡の陰に隠れていた数人の構成員だけが生き残されていた。
「くっそぉ……アイツら、つけ上がりやがって……!」
すると、テレパシーで指名手配の確認を取っていた仲間の一人が、慌てた様子で「リーダー!」とザマビリーを呼んだ。
「どうしたァ?!」
「さっき情報屋に確認したら、あの勇者の指名手配は取り下げられてないって! 奴ら、嘘ついてやがったんだ!」
「なっ……?!」
ザマビリーは驚き、言葉を失った。
指名手配が取り下げられていないと知ったこともショックだったが、それ以上に一夜にしてザマビリーを騙せるまでに成長したヨシタケ達に驚いていた。
「……昨日は町にのこのこ逃げるしか出来なかった勇者共が、俺達相手にあんな堂々とハッタリをかましただと……?! 一体何があった?!」
ヨシタケは遺跡の陰に隠れているザマビリーに向かって剣を振り上げ、答えた。
「性悪な魔女に、夢の中で無理矢理"指導"させられたんだよ! 一夜漬け勇者の嘘を見抜けないお前ら、ザコすぎw せっかく反論を覚えたのに、使うまでもないんだが!w 〈ザマァァァァ〉!!!www」
「ぐあぁぁぁ!」
「リーダー!」
ヨシタケはざまぁすると同時に剣を振り下ろし、炎の斬撃で遺跡の残骸ごとザマビリーを切る。ザマビリーはテレパシーを使って反撃する間もなく、背中に深い傷を負った。
遺跡の陰から見ていた彼の仲間達は青ざめ、危険を承知で駆け寄った。
「リーダー! しっかりして!」
「くそっ、この辺りに教会なんてねぇぞ!」
「町には医者がいるけど、俺達じゃ入れねぇし……」
絶望するラットボーイズを前に、ヨシタケはニヤリと笑った。
(……チャンスだ。「リーダーすら守れないなんて、弱過ぎるw」「お前らが弱過ぎるせいで、リーダーは死ぬんだ〈ザマァ〉w」って、ざまぁすれば、ラットボーイズは壊滅させられる……!)
残った仲間達にトドメを刺そうと、忍び寄る。
すると、
「なりません」
とザマルタが彼の袖をつかみ、止めた。先程までヨシタケと一緒になってラットボーイズをざまぁしていた時とは違い、ヨシタケを諌めるように見上げている。
ヨシタケはザマルタの言いたい意味が分からず、首を傾げた。
「何でだよ? コイツらをざまぁしないと、先に進めないんだろ?」
「もう十分です。頭目は仕留めました。あとは私にお任せ下さい」
そう言うとザマルタは残ったラットボーイズのメンバー達のもとへ歩み寄り、提案した。
「私が治します。一応、シスターですから。リーダーさんも、他のお仲間さん達も。その代わり、我々を見逃してくれませんか?」
「……分かった」
「仲間の命は金には変えられねぇからな」
残ったラットボーイズは渋々頷き、承諾した。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!
ハズレ職業のテイマーは【強奪】スキルで無双する〜最弱の職業とバカにされたテイマーは魔物のスキルを自分のものにできる最強の職業でした〜
平山和人
ファンタジー
Sランクパーティー【黄金の獅子王】に所属するテイマーのカイトは役立たずを理由にパーティーから追放される。
途方に暮れるカイトであったが、伝説の神獣であるフェンリルと遭遇したことで、テイムした魔物の能力を自分のものに出来る力に目覚める。
さらにカイトは100年に一度しか産まれないゴッドテイマーであることが判明し、フェンリルを始めとする神獣を従える存在となる。
魔物のスキルを吸収しまくってカイトはやがて最強のテイマーとして世界中に名を轟かせていくことになる。
一方、カイトを追放した【黄金の獅子王】はカイトを失ったことで没落の道を歩み、パーティーを解散することになった。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる