54 / 239
第四章 すれ違う想い
54. 盗難
しおりを挟む
第017日―4
ハーミル、ミーシアの二人と別れた後、僕は道具屋へ向かった。
いくつかの消耗品の補充をしたかったのと、ついでに何か面白い物でも無いか、見てこようと思ったからだ。
さすがは帝都といったところであろうか。
商店の立ち並ぶ通りは、アルザスやマーゲルといった、僕の知るこの世界の街や村とは比較にならない位、大勢の人々――エルフや獣人といった、亜人も含めて――で賑わっていた。
ふと、どこからか美しい歌と音楽とが聞こえてきた。
音の方向に目を向けると、通りの一角に人々が集まっている。
どうやらその中心で、数人が音楽を奏で、歌を披露しているらしい。
吟遊詩人の一座みたいなのかな?
好奇心にかられた僕がそちらに近付こうとしたその時、いきなり小柄な人物がぶつかって来た。
僕は思わずよろめいてしまった。
「気をつけろ、にいちゃん!」
その人物は捨て台詞を残し、人混みをかき分けるように、通りの向こうへと走り去っていった。
気を取り直した僕は、改めて聴衆の輪に入って行こうとして……
近くでやけにあたふたしている二人の女性に気が付いた。
一人は質素ながらも小奇麗なドレスを着た、肩までかかる優しくウェーブした青髪の少女。
もう一人はメイド服のような衣類を身に着けた、少し頭に白いものが混じる年配の女性。
さながら、どこかのお嬢様とそのお世話係といった雰囲気だ。
なんだか困っているように見えるけれど、周囲の人々の間に、二人を気に掛ける様子はみられない。
恐らく二人とは反対方向、人々の輪の中心で奏でられる楽曲に、皆、引き込まれているからだろう。
僕は少しだけ逡巡してから、青髪の少女に声をかけてみた。
「どうかされましたか?」
「っ!?」
青髪の少女は、突然声を掛けられた事によほど驚いたのか、仰け反るように顔を上げて僕を見た。
僕は思わず浮かんだ苦笑を噛み殺しながら、頭を下げた。
「驚かせたみたいで、すみません。何か困っているように見えたもので」
僕と同年代と思われるその少女の綺麗な瞳に、見る見るうちに涙が溜まっていく。
「あの、私のネックレスが……」
「ネックレス?」
「すみません、ひめ……お嬢様が大事になさっているネックレスが、いつの間にか無くなってしまいまして……」
少女の代わりに、年配の女性が困ったような顔で説明してくれた。
「ここへ来るまでは、確かに首にかけてらっしゃったのですが」
「もしかすると、誰かにスリ盗られちゃった、とか?」
この人混みの中だ。
スリが潜んでいてもおかしくない、
青髪の少女はとうとう下を向いて、しゃくりあげだした。
困っているなら、なんとかしてあげたい。
そうだ!
自分なら、霊力使えば、少女のネックレスを見つけ出せるのでは?
400年前のあの世界で、サツキはミルムという見た事も無い少女の居場所を一瞬にして探り当てた。
ノルン様からは、みだりに使用するなとは言われたけれど、人助けだし。
そう考えた僕は、霊力を展開するため、懐にあるはずの紫の結晶に手を伸ばして……
あたふたする人間がもう一人増えた。
年配の女性が、僕に気の毒そうな視線を向けてきた。
「もしかして、あなた様も何か大切な物を失くされたのですか?」
「あ、いえその……」
パニックを起こしかけた僕は、深呼吸をしてなんとか心を落ち着けた。
あの400年前の世界でサツキから貰った紫の結晶。
僕にとっては、彼女との繋がりを感じられる唯一の品でもあるわけで……
そんな事を考えていると、なぜかある一定の方角が、妙に気になって来た。
あの紫の結晶、膨大な霊力が封じ込められていた。
もしかすると、その霊力が漏れ出してきて、僕にその所在を教えてくれているのかもしれない。
少女のネックレスを見つけ出してあげる為にも、一刻も早く、あの紫の結晶を取り戻さないと。
僕は、青髪の少女と年配の女性に声を掛けた。
「ちょっとここで待っていて下さい」
僕は何かを言いかける二人を置いて、気になる方向へと駆け出した。
それは先程ぶつかってきた、怪しい小柄な人物が消えて行った方向でもある。
通りを抜け、裏路地に入ると、段々と結晶のある方向が鮮明になって来た。
進んでいくうちに、周りの空気が変わって来た。
どうも、治安の良くなさそうな地域に入ったようだ。
周囲に立つのは所謂掘っ立て小屋。
家の前で、何をするでも無く座り込んでいる目付きの悪い男達が、僕に鋭い視線を向けてくる。
やがて、少し大きめの廃屋のような建物の前に出た。
紫の結晶の気配は、この建物の中から濃密に漏れ出してきている。
僕は意を決して、その建物の扉を押し開けた。
建物の中には、数人の男達が屯していた。
傍らには、いかにも盗品です、といった雰囲気の貴金属や宝石が、うず高く、テーブルの上に積みあげられていた。
僕はその中に、あの紫の結晶があり、それが淡く発光している事に気が付いた。
男達が、一斉に僕の方に顔を向けて来た。
「なんだぁ、てめぇは!?」
男達は皆、一様に人相が悪く、中には、短刀のような武器を手にしている者もいた。
思わず足がすくんだけれど、なけなしの勇気を振り絞って彼等に声をかけた。
「あの……ちょっと探し物をしていまして」
「探し物だぁ? 兄ちゃん、ここがどこだか分かってんのか?」
う~ん、なんとか穏便に、紫の結晶を取り戻す事は出来ないものか?
「ここがどこだかは分からないんですが、そのテーブルの上の、発光している紫の結晶だけでも、返してもらう訳にはいかないですか?」
僕は取り敢えず交渉――のつもり――を試みた。
男達はテーブルの上の品々を一瞥した後、僕に凄んできた。
「発光しているモノなんかねえぞ! それにもし返して欲しいんなら、対価ってのを出せや」
どうやら発光を感知出来るのは、僕だけのようだ。
あの発光は、霊力の光かもしれない。
そんな事を考えていると、男達の一人が近付いて来て、短刀のような武器を、首筋にぴたりと当てられた。
どうしよう?
もうこうなったら、強行突破で……
僕は紫の結晶目掛けて駆け出そうとして、一瞬早く、首筋に熱い何かを感じた。
急速に意識が……暗転……
男が、急に走り出そうとしたカケルの首筋を掻き切った瞬間、大量の血が天井に向かって吹き上がった。
そしてカケルはゆっくりと、膝から地面に崩れ落ちた。
「ベルメ! ここで殺すなよ。アジトが汚れちまうだろうが。おい、外に埋めて来い!」
彼等の首魁らしき男の一言で、男達がカケルの死体を動かそうとして……
彼等は悲鳴を上げながら後退った。
カケルの首の傷口がしゅうしゅうと湯気を立てながら勝手に塞がって行く。
そして絶命していたはずのカケルが、咳き込みながら起き上がった!
……急速に意識が回復していく。
首筋からしゅうしゅう湯気が上がっている所をみると、どうやらまたしても殺されてしまっていたらしい。
咳き込みながら起き上がった僕の視界の中、顔を引きつらせた男達が、呆然とした様子でこちらに視線を向けてきていた。
「ば、化け物!?」
男達が後退り、その隙に、僕は再度紫の結晶を手に取ろうと駈け出した。
「に、逃げろ!」
僕の行動を、どうやら自分達への攻撃の予備動作と勘違いしたらしい男達が、我先にと建物の外へと飛び出して行った。
「化け物って……まあ、首切られて生き返ったらびっくりするか……」
束の間落ち込んでしまったけれど、僕はすぐにテーブルの上の紫の結晶に手を伸ばした。
紫の結晶は、触った感じ、特に異常は感じられなかった。
今後は、ベルトか何かに嵌め込んで体に巻き付けてしまうとか、とにかく盗られたり失くしたりしない何らかの工夫が必要だな。
僕は紫の結晶を握り締めた。
膨大な量の霊力が僕に流れ込んでくるのが感じられた。
ハーミル、ミーシアの二人と別れた後、僕は道具屋へ向かった。
いくつかの消耗品の補充をしたかったのと、ついでに何か面白い物でも無いか、見てこようと思ったからだ。
さすがは帝都といったところであろうか。
商店の立ち並ぶ通りは、アルザスやマーゲルといった、僕の知るこの世界の街や村とは比較にならない位、大勢の人々――エルフや獣人といった、亜人も含めて――で賑わっていた。
ふと、どこからか美しい歌と音楽とが聞こえてきた。
音の方向に目を向けると、通りの一角に人々が集まっている。
どうやらその中心で、数人が音楽を奏で、歌を披露しているらしい。
吟遊詩人の一座みたいなのかな?
好奇心にかられた僕がそちらに近付こうとしたその時、いきなり小柄な人物がぶつかって来た。
僕は思わずよろめいてしまった。
「気をつけろ、にいちゃん!」
その人物は捨て台詞を残し、人混みをかき分けるように、通りの向こうへと走り去っていった。
気を取り直した僕は、改めて聴衆の輪に入って行こうとして……
近くでやけにあたふたしている二人の女性に気が付いた。
一人は質素ながらも小奇麗なドレスを着た、肩までかかる優しくウェーブした青髪の少女。
もう一人はメイド服のような衣類を身に着けた、少し頭に白いものが混じる年配の女性。
さながら、どこかのお嬢様とそのお世話係といった雰囲気だ。
なんだか困っているように見えるけれど、周囲の人々の間に、二人を気に掛ける様子はみられない。
恐らく二人とは反対方向、人々の輪の中心で奏でられる楽曲に、皆、引き込まれているからだろう。
僕は少しだけ逡巡してから、青髪の少女に声をかけてみた。
「どうかされましたか?」
「っ!?」
青髪の少女は、突然声を掛けられた事によほど驚いたのか、仰け反るように顔を上げて僕を見た。
僕は思わず浮かんだ苦笑を噛み殺しながら、頭を下げた。
「驚かせたみたいで、すみません。何か困っているように見えたもので」
僕と同年代と思われるその少女の綺麗な瞳に、見る見るうちに涙が溜まっていく。
「あの、私のネックレスが……」
「ネックレス?」
「すみません、ひめ……お嬢様が大事になさっているネックレスが、いつの間にか無くなってしまいまして……」
少女の代わりに、年配の女性が困ったような顔で説明してくれた。
「ここへ来るまでは、確かに首にかけてらっしゃったのですが」
「もしかすると、誰かにスリ盗られちゃった、とか?」
この人混みの中だ。
スリが潜んでいてもおかしくない、
青髪の少女はとうとう下を向いて、しゃくりあげだした。
困っているなら、なんとかしてあげたい。
そうだ!
自分なら、霊力使えば、少女のネックレスを見つけ出せるのでは?
400年前のあの世界で、サツキはミルムという見た事も無い少女の居場所を一瞬にして探り当てた。
ノルン様からは、みだりに使用するなとは言われたけれど、人助けだし。
そう考えた僕は、霊力を展開するため、懐にあるはずの紫の結晶に手を伸ばして……
あたふたする人間がもう一人増えた。
年配の女性が、僕に気の毒そうな視線を向けてきた。
「もしかして、あなた様も何か大切な物を失くされたのですか?」
「あ、いえその……」
パニックを起こしかけた僕は、深呼吸をしてなんとか心を落ち着けた。
あの400年前の世界でサツキから貰った紫の結晶。
僕にとっては、彼女との繋がりを感じられる唯一の品でもあるわけで……
そんな事を考えていると、なぜかある一定の方角が、妙に気になって来た。
あの紫の結晶、膨大な霊力が封じ込められていた。
もしかすると、その霊力が漏れ出してきて、僕にその所在を教えてくれているのかもしれない。
少女のネックレスを見つけ出してあげる為にも、一刻も早く、あの紫の結晶を取り戻さないと。
僕は、青髪の少女と年配の女性に声を掛けた。
「ちょっとここで待っていて下さい」
僕は何かを言いかける二人を置いて、気になる方向へと駆け出した。
それは先程ぶつかってきた、怪しい小柄な人物が消えて行った方向でもある。
通りを抜け、裏路地に入ると、段々と結晶のある方向が鮮明になって来た。
進んでいくうちに、周りの空気が変わって来た。
どうも、治安の良くなさそうな地域に入ったようだ。
周囲に立つのは所謂掘っ立て小屋。
家の前で、何をするでも無く座り込んでいる目付きの悪い男達が、僕に鋭い視線を向けてくる。
やがて、少し大きめの廃屋のような建物の前に出た。
紫の結晶の気配は、この建物の中から濃密に漏れ出してきている。
僕は意を決して、その建物の扉を押し開けた。
建物の中には、数人の男達が屯していた。
傍らには、いかにも盗品です、といった雰囲気の貴金属や宝石が、うず高く、テーブルの上に積みあげられていた。
僕はその中に、あの紫の結晶があり、それが淡く発光している事に気が付いた。
男達が、一斉に僕の方に顔を向けて来た。
「なんだぁ、てめぇは!?」
男達は皆、一様に人相が悪く、中には、短刀のような武器を手にしている者もいた。
思わず足がすくんだけれど、なけなしの勇気を振り絞って彼等に声をかけた。
「あの……ちょっと探し物をしていまして」
「探し物だぁ? 兄ちゃん、ここがどこだか分かってんのか?」
う~ん、なんとか穏便に、紫の結晶を取り戻す事は出来ないものか?
「ここがどこだかは分からないんですが、そのテーブルの上の、発光している紫の結晶だけでも、返してもらう訳にはいかないですか?」
僕は取り敢えず交渉――のつもり――を試みた。
男達はテーブルの上の品々を一瞥した後、僕に凄んできた。
「発光しているモノなんかねえぞ! それにもし返して欲しいんなら、対価ってのを出せや」
どうやら発光を感知出来るのは、僕だけのようだ。
あの発光は、霊力の光かもしれない。
そんな事を考えていると、男達の一人が近付いて来て、短刀のような武器を、首筋にぴたりと当てられた。
どうしよう?
もうこうなったら、強行突破で……
僕は紫の結晶目掛けて駆け出そうとして、一瞬早く、首筋に熱い何かを感じた。
急速に意識が……暗転……
男が、急に走り出そうとしたカケルの首筋を掻き切った瞬間、大量の血が天井に向かって吹き上がった。
そしてカケルはゆっくりと、膝から地面に崩れ落ちた。
「ベルメ! ここで殺すなよ。アジトが汚れちまうだろうが。おい、外に埋めて来い!」
彼等の首魁らしき男の一言で、男達がカケルの死体を動かそうとして……
彼等は悲鳴を上げながら後退った。
カケルの首の傷口がしゅうしゅうと湯気を立てながら勝手に塞がって行く。
そして絶命していたはずのカケルが、咳き込みながら起き上がった!
……急速に意識が回復していく。
首筋からしゅうしゅう湯気が上がっている所をみると、どうやらまたしても殺されてしまっていたらしい。
咳き込みながら起き上がった僕の視界の中、顔を引きつらせた男達が、呆然とした様子でこちらに視線を向けてきていた。
「ば、化け物!?」
男達が後退り、その隙に、僕は再度紫の結晶を手に取ろうと駈け出した。
「に、逃げろ!」
僕の行動を、どうやら自分達への攻撃の予備動作と勘違いしたらしい男達が、我先にと建物の外へと飛び出して行った。
「化け物って……まあ、首切られて生き返ったらびっくりするか……」
束の間落ち込んでしまったけれど、僕はすぐにテーブルの上の紫の結晶に手を伸ばした。
紫の結晶は、触った感じ、特に異常は感じられなかった。
今後は、ベルトか何かに嵌め込んで体に巻き付けてしまうとか、とにかく盗られたり失くしたりしない何らかの工夫が必要だな。
僕は紫の結晶を握り締めた。
膨大な量の霊力が僕に流れ込んでくるのが感じられた。
0
お気に入りに追加
1,279
あなたにおすすめの小説
配信の片隅で無双していた謎の大剣豪、最終奥義レベルを連発する美少女だと話題に
菊池 快晴
ファンタジー
配信の片隅で無双していた謎の大剣豪が美少女で、うっかり最凶剣術を披露しすぎたところ、どうやらヤバすぎると話題に
謎の大剣豪こと宮本椿姫は、叔父の死をきっかけに岡山の集落から都内に引っ越しをしてきた。
宮本流を世間に広める為、己の研鑽の為にダンジョンで籠っていると、いつのまにか掲示板で話題となる。
「配信の片隅で無双している大剣豪がいるんだが」
宮本椿姫は相棒と共に配信を始め、徐々に知名度があがり、その剣技を世に知らしめていく。
これは、謎の大剣豪こと宮本椿姫が、ダンジョンを通じて世界に衝撃を与えていく――ちょっと百合の雰囲気もあるお話です。
前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています
矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜
――『偽聖女を処刑しろっ!』
民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。
何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。
人々の歓声に包まれながら私は処刑された。
そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。
――持たなければ、失うこともない。
だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。
『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』
基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。
※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
よくある婚約破棄なので
おのまとぺ
恋愛
ディアモンテ公爵家の令嬢ララが婚約を破棄された。
その噂は風に乗ってすぐにルーベ王国中に広がった。なんといっても相手は美男子と名高いフィルガルド王子。若い二人の結婚の日を国民は今か今かと夢見ていたのだ。
言葉数の少ない公爵令嬢が友人からの慰めに対して放った一言は、社交界に小さな波紋を呼ぶ。「災難だったわね」と声を掛けたアネット嬢にララが返した言葉は短かった。
「よくある婚約破棄なので」
・すれ違う二人をめぐる短い話
・前編は各自の証言になります
・後編は◆→ララ、◇→フィルガルド
・全25話完結
私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。
彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。
それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。
そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。
公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。
そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。
「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」
こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。
彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。
同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。
危険な森で目指せ快適異世界生活!
ハラーマル
ファンタジー
初めての彼氏との誕生日デート中、彼氏に裏切られた私は、貞操を守るため、展望台から飛び降りて・・・
気がつくと、薄暗い洞窟の中で、よくわかんない種族に転生していました!
2人の子どもを助けて、一緒に森で生活することに・・・
だけどその森が、実は誰も生きて帰らないという危険な森で・・・
出会った子ども達と、謎種族のスキルや魔法、持ち前の明るさと行動力で、危険な森で快適な生活を目指します!
♢ ♢ ♢
所謂、異世界転生ものです。
初めての投稿なので、色々不備もあると思いますが。軽い気持ちで読んでくださると幸いです。
誤字や、読みにくいところは見つけ次第修正しています。
内容を大きく変更した場合には、お知らせ致しますので、確認していただけると嬉しいです。
「小説家になろう」様「カクヨム」様でも連載させていただいています。
※7月10日、「カクヨム」様の投稿について、アカウントを作成し直しました。
今さら、私に構わないでください
ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。
彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。
愛し合う二人の前では私は悪役。
幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。
しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……?
タイトル変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる