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【第一部】後日談(小ネタ)
ドーヴィ vs グレン
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※グレンくんが寝込んでたあたりの話です。粘土遊びしてたやつ。
※コメディです、全部コメディ
ふと僕は閃いた。そうだ、翼を作ろう!
ドーヴィは召喚した時しか見せてくれなかったけど、あの大きくて黒くてかっこいい翼。いいなぁ、あれがあったら、僕もかっこよくなるかなぁ。
ぺったんぺったん、足をちぎって背中にぺったんぺったん。ドーヴィの翼みたいになーれって思ったらちゃんとその通りになる。楽しい!
「まてまてまてまて」
――あ、ドーヴィだ!
「何してんだお前!」
? 何って、翼を作ったんだよ。そう言ったらドーヴィはものすごく渋い顔して僕のこと見てきた。むぅ。
――だめ?
こうするとドーヴィが揺らぐこと、僕はちょっと知ってる。ほら、ドーヴィ、渋い顔から困ったような顔になってる! ……でも、最終的にはダメなものはダメ!って言ってくるんだけどね。
「ぐ……だ、だめに決まってんだろ! お前、足はどうした足は!」
――足は翼にした!
「するな! 戻せ!」
――えー! せっかく作ったのに! かっこいいじゃん!
「翼がなくてもお前は十分カッコイイ天才魔術師様だって!」
――……えへへ
えへへ。ドーヴィに褒められちゃった。
――でも、翼があると便利だよ?
「どこがだよ」
――だって、ドーヴィと一緒に空飛べるじゃん! 便利だよ! お空デートしよっ!
「ぐふぉっっ」
……なんかドーヴィが顔両手で抑えて転がってる。え、え、どうしたの? どっか痛いの? 大丈夫? 僕は心配になってドーヴィに駆け寄ろうとして……そうだった、足が無かったんだ。あれー足がないと結構不便だ!
ぺたぺた、翼をむしって足につけ直した。よし! でーきた!
――ドーヴィ、大丈夫?
「あ、ああ……あまりのピュアさに目が爆発しただけだ……」
――??? よくわからないけど大丈夫??
目が爆発したら大怪我じゃないかな! 僕は心配になってドーヴィの顔をぺたぺた触った。ぺたぺた……うん、異常なし。いつも通りに美形でハンサムでイケメンな顔だと思う。
でもドーヴィのカッコよさって、顔だけじゃないよね。他の人よりうーんと大きい身長も、筋肉ムキムキなのも、あと、魔法もめちゃくちゃ強いし、頭もいいし、字も綺麗だし、計算も早いし――
「グレン、それぐらいにしておいてくれ……全部漏れてる」
――? ほんとのことだよ?
「そうだなソウデスネ……これ以上は俺の心臓がもたねえ。とにかく、大人しく魂を休め――」
――思い出した! あと声もいい! かっこいい! すき!!
「ぐふっ……」
――あとね、あと、金色の目もかっこいいし綺麗! 僕のこと、じっと見てるの、好きだよ!
「グレン、グレン、とりあえずその辺にしておいてくれねえか、本当に俺の命が危ない……」
――!? ドーヴィ!? どうしたの!?
なんだかドーヴィが蹲ってぷるぷる震えてる。どうしたんだろ、病気なのかな。僕はすごく心配になっちゃったし、とても怖くなってきた。ドーヴィが病気で死んじゃったらどうしよう! ドーヴィ、早く帰ってあったかくして寝た方がいいよ、あとお医者さんも呼んで、えっと、あとは、ばあやにはちみつミルクも作って貰わないと!
「お、おう、そうするからよ……いいかグレン、お前は翼を作らずに、ちゃんと足を作っておけよ」
――うん、足ないと不便だった!
「だろう? ちゃんと手足を作ってゆっくり休めって。……別に、翼がなくても俺がそのうち空のデートに連れてってやるから」
――ほんと? やったぁ! 約束だよ!
「ああ、約束だ。お前がちゃんと元気になったらな」
そう言うドーヴィは、ちょっとだけ悲しそうな顔してた。なんでだろ? 僕、別に元気だと思うんだけどなぁ。
でも、ドーヴィが悲しそうな顔してると僕も悲しい。
……約束通り、ちゃんと休んだ方がいいんだろうな。そう思ったら、なんか急に眠くなってきた。うーん……おやすみ、ドーヴィ。
「おやすみ、グレン。良い夢を」
そういえば、ドーヴィがそう囁いてくれるのも、好き。おやすみ、って頭撫でてくれるのも、額にちゅってしてくれるのも、全部好き。きっと今日もすんごく楽しい夢が見れる気がする!
☆☆☆
「し、し、死ぬかと思った……! 褒め殺される……っ!」
「何やってるんですか貴方は」
床に転がるドーヴィを見下ろして、天使マルコは呆れた様に息を吐いた。恒例になったグレンの命や魂の状況を確認している中で、ドーヴィをグレンと引き合わせたらこれだ。手を繋いだまま何を悶絶しているのかと思えば……。
まだ両手で顔を覆って震えてる悪魔を置いて、マルコはグレンの胸に手を差し入れて中の様子を確認する。さきほどまで異形となっていた命はしっかりと人間の形に戻り、ドーヴィが作った疑似魂も含めて眠りについているようだった。
グレンの体に問題がないことを再確認してから、マルコは手を引いた。グレンの肉体の方はクランストン辺境家お抱えの医師がしっかり管理してくれている。目を瞑ったままのグレンは、青白い顔をしていた。
「……で、いつまでそうしているんですか」
「俺の契約主がピュア可愛くてヤバい」
「そうですかでは私は失礼しますね」
まさか精神汚染でも発生したか、と一応ドーヴィの身を案じた自分が馬鹿だった。マルコは心底呆れて頭を振ると、部屋を後にする。診察の結果は、執事に伝えればいいだろう。
結局、執事のアーノルドが部屋に入ってくるまで、ドーヴィは床に蹲って悶えていたらしい。今日もグレンの圧勝だった。むしろドーヴィがグレンの褒め殺しに勝てる日は来るのだろうか……。
--
何でもできる超大人スパダリ攻めドーヴィが天然小悪魔系受けちゃんグレン少年のピュア無自覚煽りに爆破されるネタが本当に好きで好きで……
歴代召喚者が性的快楽を追い求めるだけの大人たちだったので、こういうグレンみたいな子供の相手はドーヴィにとって初体験ですし、大人びた言い方ではない直球な褒め言葉は効果バツグンなようです。
理性がある方のグレンくんが時折ドーヴィに「だめだろうか?」って聞くのは、こうして無意識下で「ドーヴィにこう言えば結構揺らぐ」ってちょっと知ってるからです。ちょっとだけね!
このグレンは理性がなくて「グレン」という人間の思考とかが全部剥き出しになってるので、つまりそれだけめちゃくちゃドーヴィのこと大好きってことです。
早ければ土曜から、通常なら来週あたりからR15編が始められるかもしれませんがもしかしたら年明けになるかもしれません。
R15編始まったらこちらの更新はストップします。よしなに。
※コメディです、全部コメディ
ふと僕は閃いた。そうだ、翼を作ろう!
ドーヴィは召喚した時しか見せてくれなかったけど、あの大きくて黒くてかっこいい翼。いいなぁ、あれがあったら、僕もかっこよくなるかなぁ。
ぺったんぺったん、足をちぎって背中にぺったんぺったん。ドーヴィの翼みたいになーれって思ったらちゃんとその通りになる。楽しい!
「まてまてまてまて」
――あ、ドーヴィだ!
「何してんだお前!」
? 何って、翼を作ったんだよ。そう言ったらドーヴィはものすごく渋い顔して僕のこと見てきた。むぅ。
――だめ?
こうするとドーヴィが揺らぐこと、僕はちょっと知ってる。ほら、ドーヴィ、渋い顔から困ったような顔になってる! ……でも、最終的にはダメなものはダメ!って言ってくるんだけどね。
「ぐ……だ、だめに決まってんだろ! お前、足はどうした足は!」
――足は翼にした!
「するな! 戻せ!」
――えー! せっかく作ったのに! かっこいいじゃん!
「翼がなくてもお前は十分カッコイイ天才魔術師様だって!」
――……えへへ
えへへ。ドーヴィに褒められちゃった。
――でも、翼があると便利だよ?
「どこがだよ」
――だって、ドーヴィと一緒に空飛べるじゃん! 便利だよ! お空デートしよっ!
「ぐふぉっっ」
……なんかドーヴィが顔両手で抑えて転がってる。え、え、どうしたの? どっか痛いの? 大丈夫? 僕は心配になってドーヴィに駆け寄ろうとして……そうだった、足が無かったんだ。あれー足がないと結構不便だ!
ぺたぺた、翼をむしって足につけ直した。よし! でーきた!
――ドーヴィ、大丈夫?
「あ、ああ……あまりのピュアさに目が爆発しただけだ……」
――??? よくわからないけど大丈夫??
目が爆発したら大怪我じゃないかな! 僕は心配になってドーヴィの顔をぺたぺた触った。ぺたぺた……うん、異常なし。いつも通りに美形でハンサムでイケメンな顔だと思う。
でもドーヴィのカッコよさって、顔だけじゃないよね。他の人よりうーんと大きい身長も、筋肉ムキムキなのも、あと、魔法もめちゃくちゃ強いし、頭もいいし、字も綺麗だし、計算も早いし――
「グレン、それぐらいにしておいてくれ……全部漏れてる」
――? ほんとのことだよ?
「そうだなソウデスネ……これ以上は俺の心臓がもたねえ。とにかく、大人しく魂を休め――」
――思い出した! あと声もいい! かっこいい! すき!!
「ぐふっ……」
――あとね、あと、金色の目もかっこいいし綺麗! 僕のこと、じっと見てるの、好きだよ!
「グレン、グレン、とりあえずその辺にしておいてくれねえか、本当に俺の命が危ない……」
――!? ドーヴィ!? どうしたの!?
なんだかドーヴィが蹲ってぷるぷる震えてる。どうしたんだろ、病気なのかな。僕はすごく心配になっちゃったし、とても怖くなってきた。ドーヴィが病気で死んじゃったらどうしよう! ドーヴィ、早く帰ってあったかくして寝た方がいいよ、あとお医者さんも呼んで、えっと、あとは、ばあやにはちみつミルクも作って貰わないと!
「お、おう、そうするからよ……いいかグレン、お前は翼を作らずに、ちゃんと足を作っておけよ」
――うん、足ないと不便だった!
「だろう? ちゃんと手足を作ってゆっくり休めって。……別に、翼がなくても俺がそのうち空のデートに連れてってやるから」
――ほんと? やったぁ! 約束だよ!
「ああ、約束だ。お前がちゃんと元気になったらな」
そう言うドーヴィは、ちょっとだけ悲しそうな顔してた。なんでだろ? 僕、別に元気だと思うんだけどなぁ。
でも、ドーヴィが悲しそうな顔してると僕も悲しい。
……約束通り、ちゃんと休んだ方がいいんだろうな。そう思ったら、なんか急に眠くなってきた。うーん……おやすみ、ドーヴィ。
「おやすみ、グレン。良い夢を」
そういえば、ドーヴィがそう囁いてくれるのも、好き。おやすみ、って頭撫でてくれるのも、額にちゅってしてくれるのも、全部好き。きっと今日もすんごく楽しい夢が見れる気がする!
☆☆☆
「し、し、死ぬかと思った……! 褒め殺される……っ!」
「何やってるんですか貴方は」
床に転がるドーヴィを見下ろして、天使マルコは呆れた様に息を吐いた。恒例になったグレンの命や魂の状況を確認している中で、ドーヴィをグレンと引き合わせたらこれだ。手を繋いだまま何を悶絶しているのかと思えば……。
まだ両手で顔を覆って震えてる悪魔を置いて、マルコはグレンの胸に手を差し入れて中の様子を確認する。さきほどまで異形となっていた命はしっかりと人間の形に戻り、ドーヴィが作った疑似魂も含めて眠りについているようだった。
グレンの体に問題がないことを再確認してから、マルコは手を引いた。グレンの肉体の方はクランストン辺境家お抱えの医師がしっかり管理してくれている。目を瞑ったままのグレンは、青白い顔をしていた。
「……で、いつまでそうしているんですか」
「俺の契約主がピュア可愛くてヤバい」
「そうですかでは私は失礼しますね」
まさか精神汚染でも発生したか、と一応ドーヴィの身を案じた自分が馬鹿だった。マルコは心底呆れて頭を振ると、部屋を後にする。診察の結果は、執事に伝えればいいだろう。
結局、執事のアーノルドが部屋に入ってくるまで、ドーヴィは床に蹲って悶えていたらしい。今日もグレンの圧勝だった。むしろドーヴィがグレンの褒め殺しに勝てる日は来るのだろうか……。
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何でもできる超大人スパダリ攻めドーヴィが天然小悪魔系受けちゃんグレン少年のピュア無自覚煽りに爆破されるネタが本当に好きで好きで……
歴代召喚者が性的快楽を追い求めるだけの大人たちだったので、こういうグレンみたいな子供の相手はドーヴィにとって初体験ですし、大人びた言い方ではない直球な褒め言葉は効果バツグンなようです。
理性がある方のグレンくんが時折ドーヴィに「だめだろうか?」って聞くのは、こうして無意識下で「ドーヴィにこう言えば結構揺らぐ」ってちょっと知ってるからです。ちょっとだけね!
このグレンは理性がなくて「グレン」という人間の思考とかが全部剥き出しになってるので、つまりそれだけめちゃくちゃドーヴィのこと大好きってことです。
早ければ土曜から、通常なら来週あたりからR15編が始められるかもしれませんがもしかしたら年明けになるかもしれません。
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