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【第一部】国家転覆編
キャラクター紹介(ネタバレ含む)
しおりを挟む自分でも全然管理しきれてないのでメモも兼ねて。
☆グレン・クランストン(16歳)
現クランストン辺境伯当主。
元々、兄の治世を支えるために魔術師の道へ進む予定だった。
ところが、両親や兄が立て続けに亡くなり、姉すらも罪人として囚われてしまったことで弱冠15歳にて辺境伯当主となる。
王族と上位貴族からは手ひどい扱いを受け、下位貴族からは「クランストン辺境伯の味方をすると上位貴族から睨まれるから」と疎まれて孤立無援の状態だった。
辺境伯当主と言う肩書きに振り回され、ひたすらに身を縮こまらせて嵐が過ぎ去るのを待つタイプだったが、ドーヴィの出会い、それから一度の死を経て一気に成長する。
成長後は辺境伯当主として人を使えるようになり、同時にドーヴィを筆頭とした周囲の人間を頼ることもできるようになる。
覚悟を決めたグレンには人を集めるカリスマがあったようで、無事に反乱軍をまとめ上げ、国家転覆に成功した。
その後、一時的に宰相というとんでもない職を与えられ、今もぴーぴー泣きながら新しい国の人々のために走り回っている。
ドーヴィとはまだキスどまり。
……本当はその先に早く進みたいと思っている、思春期の男の子。
☆愛と性の悪魔 ドーヴィ
グレンの魔力の良い匂いにふらふらと釣られて召喚された悪魔。
グレンの魔力が非常に美味であったこと、グレンという少年が可愛かったことから気に入り、力を貸すようになる。
力を貸しているうちに、ドーヴィは人間を見誤りグレンを死なせてしまう。
自分の愛した人間を失うのはドーヴィにとってほぼ初めての経験であり、普段は飄々としているドーヴィもさすがに動揺して涙を見せた。
その事をきっかけとして、ドーヴィはグレンに請われなくとも勝手に動くようになる。
なお、本人曰く「助けて、と言われた分の契約を遂行しているに過ぎない」とのことで……。
気づけばグレンを支えるクランストン辺境領の実質ナンバー2になっていた。
グレンを守りつつ、グレンがやられた事をそっくりそのまま王族と上位貴族に仕返しして、きっちり地獄に落とした。
宰相となったグレンを主にメンタル面で支えつつ、早くグレンが18歳にならないかと待っている。
魔法から物理、書類仕事まで何でもこなす万能型だが、グレンのおねだりとグレンの天然褒め殺し&無自覚煽りには滅法弱い。
今日も王城のどこかでドーヴィが紅茶を噴き出す音がする。
☆幸運の悪魔 ケチャ
黒猫の姿をした悪魔。
人々を駒に見立て、その人生を盤面とし、詰みかけの盤面を全てひっくり返して勝ち筋を作るのが好き。
今回は魔力なしとしてほぼ廃嫡と遠回しな死を願われていたマスティリ帝国の第五王子アルチェロに目を付け、アルチェロの人生を全てひっくり返した。
天使からの警戒度はドーヴィよりもかなり高い。ケチャの介入で世界が壊滅したことも多く、1人の人間に固執するだけのドーヴィより非常に危険な存在である。特に、ケチャの存在が発覚するまでに時間がかかり、発覚した頃にはすでに人間達の間で事が進行して天使が介入できない状態になってしまったケースや、そもそもケチャは「示唆」しただけで実際に手を出していないことから、天使として排除を敢行できないケースなど、天使の天敵とも言える悪魔でもある。
ただし、場合によっては今回のケースのように、天使の頭痛のタネとなるような存在を排除してくれることもあり、天使から見て「ふたを開けるまでわからない」と言われている。
アルチェロが戴冠したのを見届けてから次のゲームを探しに消えていった。
……はずが、たまにドーヴィに呼ばれて遊びに来ることもあるとか。
☆第五王子 アルチェロ
グレンより少し年上なマスティリ帝国の「はずれ王子」。
魔力がほとんどないことでマスティリ帝国では蔑まれ、王子でありながらもほとんど立場はなかった。
ガゼッタ王国が自領に戦争を仕掛けてくることが発覚し、さらに周囲の貴族や王族の動きから自分がこのまま戦死するように仕向けられていることを知る。
困った、と思っていたところに現れた幸運の悪魔を名乗るケチャに「知恵を貸してやろう」と囁かれ、その差し出された手を取った。
結果として、ガゼッタ王国を滅ぼし、新しい国の王となる。
マスティリ帝国の属国としての立場を取りつつも、自国が不利になるような外交は全て跳ねのける強さを持っていた。
アルチェロが治めたクラスティエーロ王国は長きに渡り平穏と繁栄を享受した。
名君として語られるアルチェロは「最後まで首を刎ねられなくて良かったよ」と死の間際に呟いたとされ、常に暗殺の危険があったのでは?その理由は?などと後世の歴史研究家を悩ませている。
☆セシリア・クランストン
グレンの姉。
両親死去後、兄を支え、そして戦地に赴いた兄の代わりに社交として出向いた王城にて、冤罪を着せられ囚人となる。
心優しく、それでいて芯が通った強い女性で、グレンにとっては非常に頼りになる姉だった。
グレンに対する人質としての価値を認められ、両親や兄と違い牢で暮らすことになる。
労役は年々厳しいものになり、グレンが「もうもたないかもしれない」と察した頃には、実際、歩くのも辛いほどの状況だった。
ドーヴィからもたらされた保存食や、牢番がアルチェロの手の者に変わったことで反乱直前はそれなりに安全に過ごす。
反乱中、クランストン騎士団の副団長率いる班に救出され、無事グレンと再会。
その後、医務室に出向き家族の様子を確認し、涙をこぼしながらも気丈に振る舞い、辺境宛ての文をしたためた。
反乱後は王城にてグレンを支えつつ、グレンの手が回らない女性貴族としての社交に勤しんでいた。
当時はまだ婚約者がいなかったが、グレンが一気に宰相という役に就き、またアルチェロ王から「片腕」として認められたことからセシリアの価値も急上昇。
様々な男性、あるいは女性から釣書が山ほど届いたらしい。
☆グレンの両親、兄
それぞれ、王家と上位貴族の策略により死亡を偽装され、王城の地下に囚われていた。
特に兄については、戦争中に「敵前逃亡をした」などとあらぬ汚名を着せられ、兄の分も償いを、とグレンが責められる要因にもなった。
魔力タンクに格納され、魔力を吸い上げられ続けていたものの、本来の膨大な魔力のおかげで死には至らず済んだ。
人間魔晶石を入手したドーヴィが地下の人間を全て洗脳し、魔力タンクと人間魔晶石を交換することになり解放される。
反乱後はしばらく王城で体力が回復するまでゆっくりと休養を取った。
末っ子のグレンが宰相になったことに3人揃って腰を抜かしそうになったが、立派に部下を使い、時に王であるアルチェロへ対等に意見する姿を見て、ベッドの上で感涙したとか……。
爵位整理の一環で両親はクランストン公爵へ、兄は旧公爵家の令嬢へ婿入りして新たな当主となる形でそれぞれ収まった……かもしれない(仮)
☆執事のアーノルド(じいや)、メイド長のフローレンス(ばあや)
グレンを親代わりに育てた老夫婦。
そろそろ後進に後を譲るか……と思い始めたところで、クランストン辺境伯家が大変なことになり、そのまま今も執事とメイド長を続けている。
グレンに対しては口うるさくしつつも、愛情を持って接している。この二人がいなかったら、グレンはもっと擦れた子供になっていただろう。
グレンの領主仕事も支え続けたが、貴族会議から帰ってきた後のグレンの憔悴ぶりや、他貴族からの呼び出しを受けて出向いた後の青い顔を見るたびに心を痛めていた。
反乱に際してはクランストン辺境領を守るために、辺境領に残っている。
その後、王都から早馬でグレンの両親と兄が無事だったことを知らされ、寿命が縮むほどに喜んでまわった。
ドーヴィに対しては全面的に信頼を寄せている。ドーヴィがグレンの事を誰よりもよく見て、よく尽くしてくれているのを知っているのはこの二人かもしれない。
二人の仲については早々に察しているが、二人が幸せなら特に言う事はない。むしろドーヴィには早くグレンを正式に娶って貰いたいぐらいの勢いでいる。
反乱後も辺境伯家に引き続き執事とメイド長として勤めた。
☆天使マルコ(司教マルコ)
天使として人間を管理する為に地上で暮らしている。担当はクランストン辺境領とその周辺地域まで。王都は管轄外。
悪魔が世界に侵入している、と注意喚起は受けていたが、まさか自分の担当地域に現れるとは思ってもいなかった。
ただ、現れたのが天使の間では危険度が低いとされるドーヴィだったことで、内心はほっと安堵していたりする。
グレンを含めたクランストン辺境家に対する仕打ちには思うところがあり、以前から上司(=大司教)及び王都担当の天使へ何度も進言していた。
グレンやセシリアに対してこっそり加護を振るなど、天使としてはかなりギリギリを攻める融通の利くタイプである。
ドーヴィが作ったグレンの疑似魂について定期的にメンテナンスを行い、グレンを影からサポートしていた。
反乱時は辺境領を守るために教会で祈りを捧げていた。
なお、反乱時に大司教が動いたのもマルコの進言のおかげ。ケチャと相談して大司教に熱心にプレゼンしたらしい。
反乱後も引き続き辺境領で司教をやっている。豚の形をした命が発見された件については、管轄外なのでノーコメントを貫いている。
☆クランストン元騎士団のみなさん
クランストン辺境伯家の財政が傾いたことにより、解団の憂き目にあってしまった騎士団。
仕方なく私兵団を結成し、クランストン辺境領を中心に魔物狩りや旅人の護衛などをしつつ、クランストン辺境家を影から支えていた。
グレンの貴族会議には毎回同行しており、その度にグレンが虐げられ苦しんでいるのを助けられず、常に悔しい思いを抱えていた。
クランストン辺境伯一族に忠誠を誓っているが、とりわけ最近の騎士団はグレンに忠誠……というより、グレンを守らなければ、という意思が強い。
ぽっと出のドーヴィがグレンの護衛についたことを快く思ってなかったが、ドーヴィと模擬試合を実施し、全員瞬殺されたことでドーヴィの腕前を認めることになる。
ちなみに団長は早くにドーヴィが人外の者であることに気が付いていた。
☆料理長
グレンの食生活を支える超重要人物。ニンジンが嫌いなのを知っていて定期的に食卓に上げる豪の者でもある。
以前のグレンであればおかわりまでしていたというのに、今では食事量を減らす方向にばかり進んでいてグレンの体調不良を一番身近に感じていた人物。
じいややばあやに言われるよりも早く、グレンの食欲が落ちていることに気づき、いろいろと工夫を重ねていた。
成長期の食べ盛りなはずなのに、全く食べることができないグレンについて非常に心配している。
反乱後も引き続きグレンのために一日5回分の食事を細々と作っている。
クランストン辺境一家が全員無事だったと知り、また以前のように晩餐を作れる日を楽しみにしている。
☆クランストン辺境領のみなさん
誠実なクランストン辺境伯一族のおかげで穏やかに暮らしていた。
辺境家に起こった不幸について、不安になるものの他の領に移動するわけにもいかず、また、他領の貴族がクランストン辺境伯のように誠実ではないと噂で聞いていたことから、不安を抱えたまま過ごしていた。
最終的にグレンがクランストン辺境伯当主になったことを懐疑的に見ていたが、本人が率先して魔物退治や村の土木工事などを魔法で行う姿を見ていたことにより、信頼を寄せるようになる。
グレンの息抜きも兼ねて頻繁に城下町や村への「視察」を行っていたため、歴代クランストン辺境伯の中でも一番グレンに対して親近感を持っている。
レストランの支配人を筆頭に、頑張っているグレン少年のことを暖かく見守る親の気持ちになってしまう領民も多かったとか……。
反乱前後はクランストン辺境伯のために、と様々な差し入れを城に届け、「寄付金」を集めるなど、小さいながらも団結して反乱軍を支えていた。
また、亡くなったと言われていた先代辺境伯たちの生存が知らされた際には、城下町から村に至るまでお祭り騒ぎになったという。
☆王族及び上位貴族
国全体を覆う結界装置の開発に成功したことから他国へ戦争を吹っ掛け続け、連戦連勝を重ねたことで増長した愚かな人間達。
下々の人間を人間とは思わず、家畜や使い捨ての道具のように扱っていた。
結果として、グレンに「人間にあらず、死をもって詫びろ」と断罪された。
王族は王と王太子が死亡、それ以外は生涯幽閉と言う形に落ち着いている。
上位貴族のうち半分は死亡、もう半分はドーヴィの手によって「人間魔晶石」に作り変えられ、今日も元気に国のために働いている。
ドラガド侯爵は今日も死にそうな顔をしながら残飯を漁っているらしい。
残飯の味も、豚の臭さも、人間の五感を残したままのドラガド侯爵には地獄であろう。
いつ自分がソーセージになる日が来るのか、怯えつつも早く楽になりたいと思う気持ちも最近芽生えつつある。
たぶんキャラクターこれぐらい……?
他に何か思い出したら追加します。
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