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第4章

おじさんの後ろをついて、うちは歩く。

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 おじさんの後ろをついて、うちは歩く。暗いお堂を出て、たくさんの仏像にお別れを言う。
「三十三間堂はよし。」おじさんはそうつぶやいて、再び黒い車に乗り込む。
「次はどこに行くん。」うちもおじさんに続いて車に乗る。
「京女の前を通って、東寺へ抜けよう。」とおじさんは運転手さんに指示する。
「京女?」とうちは聞く。
「ああ、京都女子大学のことだよ。」とおじさんは笑いながら教えてくれる。
「大学?」うちも大きくなったらそこに行くんやろうか。
「どうだろうね。」とおじさんは言う。京女の前を通ると、お姉さんたちが艶やかな格好で歩いてはる。
「綺麗。」とうちは思わず言う。
「入学式だね。」とおじさんも桜越しに、お姉さんたちに見とれてうっとりしてはる。
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