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第2章

そして妹を抱き起す。

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 桜が舞うその中で、うちは小さな静の手を握り締める。そして妹を抱き起す。
「ほら来た。」と後ろを振り返った静が言う。そう、向こうで鬼がむくっと起きて、小さなうちらを探している。
「早く立って。」と言うと、うちは静を引っ張る。
「行って。うち、あかん。」と言う静の小さな足からは血が出てる。
「なに言ってるん。そんなケガ。」うちはぐずる妹を何とかなだめて、逃げようとする。
「ソコカ。」そうしてる間にも、鬼はうちらを見つける。
「静、お願いやからお姉ちゃんの言うこと聞いて。」とうちは必死で頼む。
「そんなこと言われても、足が。」と静は血の出てる足を痛そうにさする。
「オイ。」鬼が大股でこっちにやってくる。
「行って、お姉ちゃん。」と静は言う。
「なんでそんなこと言うん。一人で行けるわけないやん。」うちは小さな静を背中におぶる。
「ごめんな。」と静は後ろで言う。
「ええから。」うちは必死で、桜の木の穴へ逃げようとする。

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