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歪んだ承認欲求

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前回まで悪貨たちの駄文に登場する主人公・ヒロイン・バイプレーヤーのそれぞれについて3回を費やして解説してきた。まとめると悪貨たちの駄文は「とにかく主人公が一番エライ!」となるのではないだろうか。もう、とにかく主人公が中心・世界のすべてが主人公のためにあるといった内容ばかり。主人公だけが特別で最強、主人公だけが世界のことわりを超越したところにいる作品がほとんどである。では、なぜそんなものを書くのか?そしてその駄文が時にカネへと化けるのか?その背景を無知な僕なりに考察してみると、そこには「不平等な世の中への不満」があるかもしれないということに至った。あの駄文たちも形を変えた世界への不満――我々と同じ反旗の現れなのかもしれない。いや、そうでなければあんな駄文がカネに化けるはずがない。

この世は生まれ出てきた時から不平等である。生まれる環境も自分の能力もゲームみたくいじることが出来ない。いい大学に入って就職したところでこの資本主義経済。必死に働いて儲けたカネはほとんど全てお上に吸い上げられてしまう。しかもそのお上もあのザマだ。「頑張ったら報われる」という綺麗ごとを教育機関に教えられて育ってきた彼らから不満が噴出するのはむしろ当然と言える。
前置きは長くなったが、ここからが本題だ。
そんな中で、彼らにとって都合のいいツールが現れた。それが悪貨たちの駄文である。現世でパッとしなかった主人公がここではないどこか――異世界で特別になるという反吐が出そうなシナリオでも、現実の苦しさにあえぐ彼らには最高のツールだった。だからあんな駄文がここまで大きなカネに化けた――。

以上が僕の推論だ。自分も特別になりたい、誰かに認められたい、という承認欲求が歪みに歪んだ結果がこの状況であるという話である。恐らく大方正しいと思っている。しかし、だからこそ言いたい。
「それで抗っているつもりか」
と。
お前らがやっていることは所詮現実逃避の手助けにすぎない。むろん現実逃避を否定するつもりは毛頭ないが、逃げてばかりではこの現実は如何ともし難い。本当に抗いたいのなら知識で自らを太らせ、経験で自らを磨くべきである。現実を憂うのは容易いが、実際に何かの形にして行動するのは難い。

だが、現実を憂うばかりで逃げていては何も始まらない。どんなに拙くても良い。まずは現実に一石を投じるべきだ。そしてその石は、僕が用意する。

まずは行動しろ。
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