無知な中学生が現状を斬ってみただけのハナシ

世界に翻弄されるあの子

ということで前回は「世界を決める者」こと主人公について解説した。まだ言い足りないことは多々あるが、まあそれは後々の蓄えにでも取っておこう。という事で次。今回はそんな主人公のすぐそばで主人公の性欲を……いや、支えとなるヒロインについての解説をしていく。

そもそも「ヒロイン」という言葉は「主人公」を示す「ヒーロー」の女性形であり、「女性の主人公」という意味を持っている。それが転じて、「男性主人公の相手役・相棒」を意味するようになったらしい。ゆえに、ヒロインにも自我がなければならないはずだ。
それなのに『悪貨』たちのラブコメ、男主人公モノの転生……。
「何だあれは」
を禁じ得ない作品の数々に、僕は眩暈がした記憶がある。あれはひどい。言うなれば作者の自慰行為を世の中にばら撒いているようだ。ヒロインは皆そろいもそろって美しく、ラブコメでも転生でも決まって主人公を慕っている。不自然なほどに強く。
ラブコメに限って言えば、一回危ないところを助けてもらっただけであそこまで主人公を慕うのだろうか。僕が嫌う「不自然さ」が出ているような気がする。もう少し意地悪な言い方をすれば、「作者のタイプな（もしくはリアルに好きで好きでたまらない）女の子をヒロインと置き、作者を主人公と置いて、妄想の中で穢している」
とも言えなくはない。
それは転生モノでも同じで、異世界に行って出会った美少女の危ないところをチートで一度助けただけで慕われて穢す。そこにも作者の性欲が出ているようでならない。とかく「不自然」なのだ。

この不自然さに翻弄されて、作者の欲望のままに穢されゆく彼女たちを何としてでも助け出したい。そう、僕は思っている。

（次回に続く）