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スクール水着の試着
しおりを挟む初夏のある日、高校2年のユリはクラスメートと一緒に学校のプール開きに向けてスクール水着の試着をすることになった。彼女はこれが初めての試着で、内心では少し緊張していた。
「ユリ、一緒に試着行こうよ!」
友人のアカネが声をかけてくれると、ユリは少し安心した。二人はいつも一緒に行動する仲だった。
試着室にはすでに数人の女子生徒がいて、水着に着替えているところだった。ユリはアカネと隣同士のブースに入り、用意されていたスクール水着を手に取った。
「ちょっとドキドキするね。」アカネが小声で言うと、ユリも「うん、本当だね。」と答えながら水着に手をかけた。
スクール水着はシンプルなネイビーブルーで、学校の校章が小さく入っている。ユリはそっとそれを身に着け始めた。伸縮性のある生地が肌に触れる感覚に、初めての緊張が走った。
試着してみると、意外と身体にぴったりとフィットしていて、動きやすい。ユリは鏡で自分の姿を見た。普段は制服や私服しか見慣れていない自分が、スポーティな姿に少し新鮮な気持ちになった。
「ユリ、どう?似合ってる?」
アカネの声に、ユリはカーテンを少し開けて顔を出した。「どうかな?」
「かわいい!とっても似合ってるよ!」アカネは嬉しそうに言った。
安心したユリは、アカネと一緒に外に出て、他のクラスメートの反応を見ることにした。みんなからも「似合ってるね!」と好評で、ユリの緊張はすっかり解けていった。
試着が終わり、クラスの女子たちはプールサイドに集まった。そこで、担任の先生が一言。
「みんな、水着がしっかりフィットしているかな?これから夏にかけてプールの授業も増えるから、しっかり準備しようね。」
ユリは自分のスクール水着にもう一度目をやり、新しい自分と向き合うことの楽しさを感じ始めていた。彼女にとって、この試着はただの準備以上の意味を持っていた。
プールの授業が始まる日、ユリは新しいスクール水着を着てプールに向かった。クラスのみんなと一緒に水に入るのは、なんだかワクワクする。水着に身を包んだ彼女の姿は、自信に満ち溢れていた。
「ユリ、一緒に泳ごう!」アカネが呼びかけると、ユリは笑顔でうなずいた。プールでの水しぶきが彼女たちの笑顔をより一層明るくした。
その夏、ユリはスクール水着を通じて、クラスメートたちとの絆を深めることができた。水泳の授業が終わる頃には、彼女はもう水着に抵抗がなく、むしろそれを楽しむことができるようになっていた。
夏の終わりには、ユリとアカネはプールサイドで話をした。
「ねえ、ユリ。この夏、すごく楽しかったよ。」
「うん、私も。水着を試着した日が、すべての始まりだったね。」
二人は笑いあった。スクール水着の試着が、思いがけず大切な夏の思い出となり、新しい自己発見のきっかけとなったのだった。
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