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第二章

兎38羽 着装月兎!謎の白い光に守られて?

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「手品か……下らぬな」

 僕達の足元を飛び跳ねる兎達……。うん、分かってるよ。ありがとな。

「そろそろ始めよう楽しい舞踏会を!
暗黒皇帝令!恐怨の舞踏会!!!」

 黄金骸骨が暗黒の魔導を練り上げ絶望の呪文を唱える。

「キョウカさん!マリヤさん!」

「「はい!!!」」

「「「着装ーッ!月兎ッ!!!」」」

 赤い兎が僕の胸に飛びつく。僕の体は光を放ち……あっ……体がクルクル回り始めた!?ここでまさかのサービス演出!?

 眩い光の中で僕の服が光の中に消えていく……。誰得の演出?僕のは要らなくね?裸になった僕の体がメタモルフォーゼして女性の体に変わっていく。謎の白い光が隠してくれるけどめちゃくちゃ恥ずかしい!

 ふと横を見るとキョウカさんとマリヤさんも衣服が無くなりクルクル回っていた!み、見ちゃダメだと思いながらも男子高校生的にとても気になる。カメラさん向こうアップでお願いします!

 光が消えて僕達3人は月兎を着装していたが、全員顔は真っ赤だ。

「ソウマ君!あの演出要らないから!」
「ソウマさん犯罪です!セクハラです!死んで下さい!」

「ち、違う!僕のせいじゃないよ!月兎だよ!月兎のせいだよ!冤罪なんだよ!」

「何であたしの白い光はあんなに細いんですか!キョウカさんもソウマさんも太い光なのに、何であたしのは細いんですか!セクハラです!パイハラです!ちっぱい差別です!ちっぱい区別です!」

 いやいや、ちっぱい区別って何?

 余計な変身演出でせっかくの感動的な場面が台無しになってしまった。


「な、なあ君達?余の魔法は殺し合いであって口喧嘩じゃないよ?」

 月兎を装着した僕達に精神魔法は通じない。
 そうだ!悪いのは全てコイツのせいにしよう!

「全部お前のせいだ!キョウカさん!マリヤさん!コイツが素直に僕達3人を帰していればこんな事にはならなかった!マリヤさんがちっぱいなのも全部コイツのせいなんだ!」

 黄金骸骨を指差し僕は吠えた!完璧だ!完璧ななすり付けだ!

「「「……………………(ジトーッ)」」」

 やめて!ジト目やめて!そんな目で僕を見ないで!お願いします~(涙)。

「(ピクピク)……人間共……。余を見くびるでないぞ!しかも小娘のちっぱいだけは余は全然まったく関係ないぞ!!!」

 黄金骸骨が眉間に青筋が見える?血が流れてるの?しかもちっぱい強調してる?

 黄金骸骨は両手を上げ、膨大な量の暗黒の魔導エネルギーを集約し始める。

「地獄の業火で消し炭になるがよい!暗黒獄焰爆慄!!!」

 どす黒い業火と爆風が広間を燃やし尽くす。超超超高温により石畳も真っ赤に溶け出し、生有る者は瞬く間に燃え散る地獄の業火。

「やれやれ、久々の余興が興醒めじゃな」

 暗黒の魔導エネルギーが消えると同時に広間は元の状態に戻っていく。
 そして僕達3人も其所に立っていた。

「………………あれ?」

 おや?みたいな顔で僕らを見る黄金骸骨。

「何で死んでないのかな?」

「いやいや!こっちも吃驚したよ!あんな超魔法とかやめてよね!吃驚し過ぎて心臓止まるかと思ったよ!」

 月兎を着ていなかったら確実に死んでいた。マジ死んでた。この黄金骸骨は半端なくヤバい!多分、今ラビリンスに来ている冒険者さん達じゃ絶対太刀打ち出来ないレベルだ!

「……超火炎耐性??? ならば!暗黒獄冰絶凍陣!!!」

 広間が真っ白な冰の世界となった。空気さえも凍りつく死の世界。

「全然寒くないですね」

 マリヤさんが地肌剥き出しの顔や腕を肉球の付いたアニマル手袋で撫で撫でしている。防御フィールドによって全身が守られている。

「………………超寒耐性も??? な、ならば……」

 黄金骸骨は次々に超弩級魔法を唱えてきたが神装鎧月兎はその全てを防いでくれた。そして其の攻撃魔法を受け続けた僕達のレベルは吃驚する勢いでピコピコと上がって行った。

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