172 / 219
間章 ある日の情景
その一 弟子が綴る情景
しおりを挟む
*今回は、あれからのテスニア王国の情勢とローファート周辺の様子を描いてみました。
楽しんで頂ければ嬉しいです。
********
《??……視点》
銀色の真っ直ぐな長い髪を揺らし、三十七歳となっても美麗な男が翠色の瞳をきらめかせながらうきうきと声を上げた。
「老師! これが最新の魔道具です。見てくださいね」
「ほう。これはまた、珍妙なものじゃな。遠眼鏡かね? 違う? 何に使うものじゃ?」
テンション高く魔道具を取り出して見せるローファートの手元に、訪れたリーベック魔術師協会会長がわくわくとした様子で覗き込む。
ここはテスニア王国のテストニア王都も王城の一角――西の外れにある魔術師協会の塔の一室である。
魔術師協会は三階建てのちゃんと立派な建物があるのだが、その隣にやや離れて石造りの高い塔が立っていた。だが、その周りは木々が鬱蒼と茂り、何だかおどろおどろしい気配を纏っていると噂され、騎士も人も近づくのを嫌がる。
木の扉を押してギギィーという効果音とともに――単に古くて錆びているだけなのだが――薄暗い内部へと入る。
魔術師の塔が薄気味悪がられる理由の一つは、この薄暗さだと、私は思う。
これは構造がいけないのだ。塔の中心部に螺旋を描くように階段が上へ上へと伸び、各階の廊下はこの中央の空間を囲むように巡っている。だから各部屋は回廊に沿って塔の外側へ向かって並んでいる。
各部屋は外へ窓やテラスが開いて明るいのだが、中央の部分は光が差さない。一日中暗く、照明用の魔石がほの赤く灯っているだけだ。この灯りがさらに不気味さを増長させていると思うのだが。
塔は十三階層あり、耐久構造上、だんだん上に行くほど径は小さくなり、最上階層の十三階は一室となっていた。一室といっても数部屋分はある。
そこに、魔術師協会会長のリーベック老師が棲みついている。白髪白髭の御年七十六を数える魔術師の塔の怪人――いや、魔術師協会の重鎮だ。当代随一の魔術師である。
一番下の階は広いホールのようになっており、会議室や食堂、事務室などの公共的施設や、共有スペースが並んでいる。
だが、陰になった隅などに、置き忘れたり運ぶのを面倒くさがった箱や荷物が積んであったりして、うっかり足を取られて躓くので危ない。時には、外へ出ようとして力尽きたり、部屋へ戻る途中で行き倒れた魔術師が転がっていることもある。
カオスである。
さて、ここは四階。ローファートの錬金術研究室兼居室。
家族を持ち外に居住を構えて通ってくる魔術師もいるが、ここで暮らしている者も少なくない。だいたいが魔術師という者、研究熱心というかオタクというかそういう性質の者が多いのだ。のめり込み夢中になるあまりに婚期を逃し、生涯独身でいる者もざらにいる。その典型がリーベック老師だろう。
だから、この塔が魔術師の巣窟とか魔窟とか言われるのだ。
その点、ローファートは街に遊び用とは言え部屋があるだけ、まし……いや、遊び用と言う時点で、別な意味で駄目だろう。
かく言う私は……、え? お前は誰だって? 私は、ローファートの一番弟子と自負しているクシランと申す不束者。青みが掛かった灰色の肩までのストレートの髪と灰色の目をした、どこにでもいるような魔術師である。
私の憧れであり尊敬して止まないローファートの傍で仕事ができる喜びに勝るものはないと思っているところで、やはりこの魔術師の搭の住人になることはほぼ決定だろうか。
ローファートが取りだした筒状の魔道具を得意げにリーベック老師に披露しているところだ。
私は同じテーブルに小さな魔動石を幾つか並べた。赤、青、黄色とカラフルな魔動石が色とりどりに輝いて、見た目は綺麗である。
これらの魔動石は、魔動石製作工場で生産されたものだ。今では、テスニア王国中の町で生産が行われていた。友好国となったセネルス国にも生産のノウハウを伝授し、両国で順調に工場が稼働している。
魔動石の材料である原石や砂はセネルス国から輸入している。代わりに、こちらからは農産物や工芸品を輸出している。良質な鉄鉱石を産するセネルス国とは今では非常に良好な関係を築いていた。
セネルスの鉱石に最初に目を付けたのが、ローファートだった。さすが、私が敬愛する師匠である。セネルス国側の痩せた土地のせいで乏しかった農産物との交換貿易によって、お互い持ちつ持たれつの関係となっていた。
ちょっと前まで顔を合わせれば戦争していた両国であったとは信じられないほどだ。セネルスの現国王が、若いながら争いを好まず経済政策に力を入れている事もあるだろう。セネルスでは、早くも名君との評判が立ちはじめているそうだ。
そして両国で生産された魔動石は、他国への重要な輸出品にもなっていた。同時に、魔動石で動く魔道具も輸出され、テスニア王国はますます豊かになっている。その国に生まれ、国の繁栄の一助となる魔道具開発に携われる私は幸せ者だ。
「以前、古代魔法陣の結界をシュン様とロワクレス様が魔動石を使って破ったのを見てね。それで、思いついたんだよね」
ローファートは魔動石を一つ手に取ると、それを筒の先端から中に押し込んだ。
「シュン様は火薬を扱っていたけれど、僕にはとうとう作り方を教えてくれなかった。でも、この世界には魔力があるからね。この筒には魔動石を動力として組み込んであるけれど、魔力を使っても作動するようにしたんだよね。名付けて魔動砲!」
そう説明すると、ローファートはおもむろに窓へ筒の先端を向けた。
「え? ええ? ローファート様?! ここで? ええ?!」
私があたふたと慌てているうちにも、ローファートの指が引き金を引いていた。
ドガガーン!!
グオオオーン!!
ガラガラガラ………
「おお!」
「あ、わああー!」
私が絶叫を上げる傍らで、ローファートとリーベック老師がにこにこと笑い合っていた。
窓どころか、窓枠もその周囲の壁もごっそりぶっ飛ばし、広々と展望の開けた一面から、背の高い樹木まで木っ端微塵になったせいで木枯らしの吹く青い空が良く見えるようになっていた。
幸いここは四階だったので、少し離れて隣接している魔術師協会には被害はなさそうだった。
だが、はるか向こうに望める王宮から煙が一筋上がっているような気がするけれど、あれはきっと気のせいに違いない。きっと、そうだ。目の錯覚にしておこう。
「なかなか面白い。改良点も含めて、量産できるか、技術工房に掛け合ってみよう。ローファートも来い」
「え? ここは? ここの始末は?」
だが、ローファートは二つ返事でリーベック老師と部屋をさっさと飛び出して行ってしまった。
「ええー? これ、どうするんですか? この後始末、私がやるの? やるんですね??」
複数の怒れる足音が階段を駆け上がって来るのが聞こえた。
私は北風に煽られてばたばたと舞い上がる紙や本のページを眺める。ピュー、ヒュルルリリと冷たい風が私の周りを吹きすぎていった。
********
今回語っているクシランについて、お気づきの方もあると思います。そうです。第三章で古代魔法陣が発動した時、ローファートの傍に最後までいた彼です。本人はどこにでもいる凡人と言っていますが、ローファートが愛でて、一番弟子として身近に置いているほどの青年です。才能豊かな美青年魔術師です。
楽しんで頂ければ嬉しいです。
********
《??……視点》
銀色の真っ直ぐな長い髪を揺らし、三十七歳となっても美麗な男が翠色の瞳をきらめかせながらうきうきと声を上げた。
「老師! これが最新の魔道具です。見てくださいね」
「ほう。これはまた、珍妙なものじゃな。遠眼鏡かね? 違う? 何に使うものじゃ?」
テンション高く魔道具を取り出して見せるローファートの手元に、訪れたリーベック魔術師協会会長がわくわくとした様子で覗き込む。
ここはテスニア王国のテストニア王都も王城の一角――西の外れにある魔術師協会の塔の一室である。
魔術師協会は三階建てのちゃんと立派な建物があるのだが、その隣にやや離れて石造りの高い塔が立っていた。だが、その周りは木々が鬱蒼と茂り、何だかおどろおどろしい気配を纏っていると噂され、騎士も人も近づくのを嫌がる。
木の扉を押してギギィーという効果音とともに――単に古くて錆びているだけなのだが――薄暗い内部へと入る。
魔術師の塔が薄気味悪がられる理由の一つは、この薄暗さだと、私は思う。
これは構造がいけないのだ。塔の中心部に螺旋を描くように階段が上へ上へと伸び、各階の廊下はこの中央の空間を囲むように巡っている。だから各部屋は回廊に沿って塔の外側へ向かって並んでいる。
各部屋は外へ窓やテラスが開いて明るいのだが、中央の部分は光が差さない。一日中暗く、照明用の魔石がほの赤く灯っているだけだ。この灯りがさらに不気味さを増長させていると思うのだが。
塔は十三階層あり、耐久構造上、だんだん上に行くほど径は小さくなり、最上階層の十三階は一室となっていた。一室といっても数部屋分はある。
そこに、魔術師協会会長のリーベック老師が棲みついている。白髪白髭の御年七十六を数える魔術師の塔の怪人――いや、魔術師協会の重鎮だ。当代随一の魔術師である。
一番下の階は広いホールのようになっており、会議室や食堂、事務室などの公共的施設や、共有スペースが並んでいる。
だが、陰になった隅などに、置き忘れたり運ぶのを面倒くさがった箱や荷物が積んであったりして、うっかり足を取られて躓くので危ない。時には、外へ出ようとして力尽きたり、部屋へ戻る途中で行き倒れた魔術師が転がっていることもある。
カオスである。
さて、ここは四階。ローファートの錬金術研究室兼居室。
家族を持ち外に居住を構えて通ってくる魔術師もいるが、ここで暮らしている者も少なくない。だいたいが魔術師という者、研究熱心というかオタクというかそういう性質の者が多いのだ。のめり込み夢中になるあまりに婚期を逃し、生涯独身でいる者もざらにいる。その典型がリーベック老師だろう。
だから、この塔が魔術師の巣窟とか魔窟とか言われるのだ。
その点、ローファートは街に遊び用とは言え部屋があるだけ、まし……いや、遊び用と言う時点で、別な意味で駄目だろう。
かく言う私は……、え? お前は誰だって? 私は、ローファートの一番弟子と自負しているクシランと申す不束者。青みが掛かった灰色の肩までのストレートの髪と灰色の目をした、どこにでもいるような魔術師である。
私の憧れであり尊敬して止まないローファートの傍で仕事ができる喜びに勝るものはないと思っているところで、やはりこの魔術師の搭の住人になることはほぼ決定だろうか。
ローファートが取りだした筒状の魔道具を得意げにリーベック老師に披露しているところだ。
私は同じテーブルに小さな魔動石を幾つか並べた。赤、青、黄色とカラフルな魔動石が色とりどりに輝いて、見た目は綺麗である。
これらの魔動石は、魔動石製作工場で生産されたものだ。今では、テスニア王国中の町で生産が行われていた。友好国となったセネルス国にも生産のノウハウを伝授し、両国で順調に工場が稼働している。
魔動石の材料である原石や砂はセネルス国から輸入している。代わりに、こちらからは農産物や工芸品を輸出している。良質な鉄鉱石を産するセネルス国とは今では非常に良好な関係を築いていた。
セネルスの鉱石に最初に目を付けたのが、ローファートだった。さすが、私が敬愛する師匠である。セネルス国側の痩せた土地のせいで乏しかった農産物との交換貿易によって、お互い持ちつ持たれつの関係となっていた。
ちょっと前まで顔を合わせれば戦争していた両国であったとは信じられないほどだ。セネルスの現国王が、若いながら争いを好まず経済政策に力を入れている事もあるだろう。セネルスでは、早くも名君との評判が立ちはじめているそうだ。
そして両国で生産された魔動石は、他国への重要な輸出品にもなっていた。同時に、魔動石で動く魔道具も輸出され、テスニア王国はますます豊かになっている。その国に生まれ、国の繁栄の一助となる魔道具開発に携われる私は幸せ者だ。
「以前、古代魔法陣の結界をシュン様とロワクレス様が魔動石を使って破ったのを見てね。それで、思いついたんだよね」
ローファートは魔動石を一つ手に取ると、それを筒の先端から中に押し込んだ。
「シュン様は火薬を扱っていたけれど、僕にはとうとう作り方を教えてくれなかった。でも、この世界には魔力があるからね。この筒には魔動石を動力として組み込んであるけれど、魔力を使っても作動するようにしたんだよね。名付けて魔動砲!」
そう説明すると、ローファートはおもむろに窓へ筒の先端を向けた。
「え? ええ? ローファート様?! ここで? ええ?!」
私があたふたと慌てているうちにも、ローファートの指が引き金を引いていた。
ドガガーン!!
グオオオーン!!
ガラガラガラ………
「おお!」
「あ、わああー!」
私が絶叫を上げる傍らで、ローファートとリーベック老師がにこにこと笑い合っていた。
窓どころか、窓枠もその周囲の壁もごっそりぶっ飛ばし、広々と展望の開けた一面から、背の高い樹木まで木っ端微塵になったせいで木枯らしの吹く青い空が良く見えるようになっていた。
幸いここは四階だったので、少し離れて隣接している魔術師協会には被害はなさそうだった。
だが、はるか向こうに望める王宮から煙が一筋上がっているような気がするけれど、あれはきっと気のせいに違いない。きっと、そうだ。目の錯覚にしておこう。
「なかなか面白い。改良点も含めて、量産できるか、技術工房に掛け合ってみよう。ローファートも来い」
「え? ここは? ここの始末は?」
だが、ローファートは二つ返事でリーベック老師と部屋をさっさと飛び出して行ってしまった。
「ええー? これ、どうするんですか? この後始末、私がやるの? やるんですね??」
複数の怒れる足音が階段を駆け上がって来るのが聞こえた。
私は北風に煽られてばたばたと舞い上がる紙や本のページを眺める。ピュー、ヒュルルリリと冷たい風が私の周りを吹きすぎていった。
********
今回語っているクシランについて、お気づきの方もあると思います。そうです。第三章で古代魔法陣が発動した時、ローファートの傍に最後までいた彼です。本人はどこにでもいる凡人と言っていますが、ローファートが愛でて、一番弟子として身近に置いているほどの青年です。才能豊かな美青年魔術師です。
0
お気に入りに追加
937
あなたにおすすめの小説
願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい
戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。
人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください!
チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!!
※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。
番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」
「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824
【ドS勇者vsオレ】オレ様勇者に執着&溺愛されてるけど、ドSだから大変。
悠里
BL
第12回BL大賞にエントリーしています✨
異世界に飛ばされた先は、勇者と魔王の決戦のど真ん中。ソラに気を取られている間に、勇者は、魔王に逃げられてしまう。
「魔王を倒すまで、オレの好きにさせろ」
ドS勇者のルカに執着されて、散々好き勝手にされるけど、「こっちだってお前を利用してるんだからなっ」と思う、強気なソラ。
執着されて、溺愛されて。最初は嫌々だったけど、常に一緒に居させられると、どうしても、ルカに惹かれていって…??
表紙絵:西雲ササメさま(@nishigumo_ss)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
※過激なシーンもあるので、R18です。
※初の異世界設定をいいことに、自由に色々しています(^^)
大好きなBLゲームの世界に転生したので、最推しの隣に居座り続けます。 〜名も無き君への献身〜
7ズ
BL
異世界BLゲーム『救済のマリアージュ』。通称:Qマリには、普通のBLゲームには無い闇堕ちルートと言うものが存在していた。
攻略対象の為に手を汚す事さえ厭わない主人公闇堕ちルートは、闇の腐女子の心を掴み、大ヒットした。
そして、そのゲームにハートを打ち抜かれた光の腐女子の中にも闇堕ちルートに最推しを持つ者が居た。
しかし、大規模なファンコミュニティであっても彼女の推しについて好意的に話す者は居ない。
彼女の推しは、攻略対象の養父。ろくでなしで飲んだくれ。表ルートでは事故で命を落とし、闇堕ちルートで主人公によって殺されてしまう。
どのルートでも死の運命が確約されている名も無きキャラクターへ異常な執着と愛情をたった一人で注いでいる孤独な彼女。
ある日、眠りから目覚めたら、彼女はQマリの世界へ幼い少年の姿で転生してしまった。
異常な執着と愛情を現実へと持ち出した彼女は、最推しである養父の設定に秘められた真実を知る事となった。
果たして彼女は、死の運命から彼を救い出す事が出来るのか──?
ーーーーーーーーーーーー
狂気的なまでに一途な男(in腐女子)×名無しの訳あり飲兵衛
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
【完結】壊された女神の箱庭ー姫と呼ばれていきなり異世界に連れ去られましたー
秋空花林
BL
「やっと見つけたましたよ。私の姫」
暗闇でよく見えない中、ふに、と柔らかい何かが太陽の口を塞いだ。
この至近距離。
え?俺、今こいつにキスされてるの?
「うわぁぁぁ!何すんだ、この野郎!」
太陽(男)はドンと思いきり相手(男)を突き飛ばした。
「うわぁぁぁー!落ちるー!」
「姫!私の手を掴んで!」
「誰が掴むかよ!この変態!」
このままだと死んじゃう!誰か助けて!
***
男とはぐれて辿り着いた場所は瘴気が蔓延し滅びに向かっている異世界だった。しかも女神の怒りを買って女性が激減した世界。
俺、男なのに…。姫なんて…。
人違いが過ぎるよ!
元の世界に帰る為、謎の男を探す太陽。その中で少年は自分の運命に巡り合うー。
《全七章構成》最終話まで執筆済。投稿ペースはまったりです。
※注意※固定CPですが、それ以外のキャラとの絡みも出て来ます。
※ムーンライトノベルズ様でも公開中です。第四章からこちらが先行公開になります。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
【完結】虐げられオメガ聖女なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる