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番外編
ミリンダの結婚 その一
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《グレバリオ視点》
「伯父様、わたくし、決めましたのよ! 結婚いたしますわ! ええ、誰がなんて言ったって、決めましたのよ!」
王宮から自宅へ帰ってくるのを待ち構えるように、姪のミリンダの訪問を受けた。私の妹イレーヌと宰相のフィナンド・デル・デボンリスの娘である。侍従や護衛が付き従ってはいるが、彼らもミリンダの暴走は止められないと見える。
フィナンド宰相はテスニア王国のために身を粉にして頑張ってきた真面目一筋の男だ。貴族の、しかも侯爵家の当主としては異例の遅い結婚で、三十二歳の時に十五歳も年の若い我が妹イレーヌと結婚した。
デボンリス家はテスニア王国の三大侯爵の一つであり、私ことグレバリオ・ザムズ・バーミガムは五柱伯爵の中でも筆頭に位置する家で、王家との縁も深い。
その上、王宮の中では、互いに武官部と文官部の頂点を代表して、日頃反発し衝突し合い、会議の場で睨み合うことも少なくない立場でもある。
そのため、いろいろな憶測が飛び交い、当時はその話題で、結構社交界を賑わしたものだ。
だが、私は知っている。
フィナンドは仕事馬鹿で婚期が遅れただけである。
宰相の立場が軍部と対極にあり、私と衝突が多いというただそれだけで、イレーヌはフィナンドのところへ嬉々として嫁いでいっただけである。
政治的な思惑も、大それた陰謀も、宮廷を轟かす大恋愛もあったわけではない。
巷で大評判という波乱万丈侯爵紳士と伯爵令嬢の大恋愛物語なんか、まるで嘘っぱちである。両家の反対も駆け落ち騒動もあったためしはない。作家というものは、妄想力が逞しいものなのだな。
結果として、夫婦仲は円満で、宰相殿は年若いイレーヌを可愛がっているようだ。気が強く活動的なイレーヌの性格も、大人の包容力で包み込み温かく見守ってくれている。
その娘、ミリンダは母親譲りの赤褐色の髪と父親譲りの緑の目をもつ美しい娘に育った。だが、性格は多分に母親のほうを多く受け継いでいるようだが。
思慮深く穏やかな二十三歳の長男とやや控えめで素直な十七歳の次男に挟まれたミリンダは、家族中から愛され可愛がられてすくすくと成長した二十歳。もうすぐ二十一歳を迎える。貴族の娘としては行き遅れているが、その理由は知る人ぞ知る有名なものだった。
ずっと第二騎士隊隊長で、今は私の直属配下の騎士であるロワクレスに小さい頃から憧れていたからだ。本人が「ロワクレス様のお嫁さんになる!」と公言して憚らないのだ。それを理由にどんな縁談も蹴り続けていることも、合わせて社交界ではよく知られた話だった。
一時、宰相とオズワルド将軍の間で婚約にまで確定したこともあったが、その時は既にロワクレスの隣には異世界人のシュン・カスガがいたので、破談となるのは必然だった。
これで、普通に貴族と縁談が進むものと思ったが、ミリンダはやはり我々の思惑を軽く越えてきた。
「わたくし、ブルナグムと結婚しますわ。あのクマさんなら、わたくし、一生、退屈しませんもの! 伯父様は、ブルナグムをご存知かしら?」
「ああ、知っているよ。ロワクレスの後任に新しく第二騎士隊の隊長に就任した男だろ?」
噂は聞いていた。最近、赤い髪のクマを餌付けしているという話を。どういう縁があったのか知らないが、屋敷に招いては大量のご馳走を振舞っているらしい。
ブルナグムはロワクレスの副隊長でいつも彼のそばにいるせいで、私とも顔を合わせる機会も多かった。
悪い男じゃない。少々単純すぎるが、気のいい明るい男だ。ロワクレスの後任として、隊長の職務も良くやっている。
腕っぷしは強く、部下の面倒見はいいし、空気も読む。若干性格が軽いし、頭も軽い。あの赤い髪の下は筋肉でいっぱいいっぱいに違いない。それでも、あのロワクレスの相棒を長年務めてきた男だ。世話好きのお人よしだろう。
だが、庶民の出だ。それがプライドも人一倍高いミリンダが気に入って、交際を続けていると聞いて耳を疑ったものだ。
その当人は、ミリンダの積極的なアプローチに当惑していた。私のところまでやって来て、なんとか断れないかと相談してきたこともある。
『いいお嬢様っすよ。お綺麗だし、はきはきして元気だし。でも、私には、その分不相応っすよね? 何をお考えで、私に構ってくるのか、わからないっす。ロワクレス隊長に失恋なさったのは知ってるっす。その穴埋めなんじゃないかと思うっすけどね? だからと言って、私をお屋敷に招待してくれたり、デ、デートみたいに街を一緒に歩くってのは、その、どうかと思うっすよね? 変な噂がたったら、お嬢様にとってまずいんじゃないっすか? 身分の高いお貴族様なんすっから』
わたわたと意味不明に腕を振り上げながら、一生懸命に訴える赤い髪の武骨な男を、その時の私は執務机の向こうから胡乱気に眺めてやったものだ。
『お前はどうなんだ? ミリンダのことをどう思っているんだ?』
『お、俺? いや、私っすか? 相手はお貴族様っす。そんな、どうとか、なんて考えちゃいけないっすよ。だから、困ってるんっす。失恋なすったばかりだから、お嬢様のお気持ちは傷つけたくはないっすし。美味いもの喰わせてくれるのは、そのありがたいっすしね? ほんと、さすが、侯爵家っすよね。料理がすっごく美味いっすよ。珍しい料理もいっぱいだし。量も多いし。いや、そうじゃなくてっすね。ミリンダお嬢様はきちんとしたお貴族様の所にお嫁入しなくちゃならないんっすから、俺なんかとこう、あんまり親しくしていてはまずいんじゃないかと。ご飯は美味しいけど。お茶のお菓子も最高っすけどね?』
菓子の味を思い出したのか、口の端から涎が垂れかけたのを目撃したぞ。ブルナグムは何気ない風を装ってさっと袖で拭き取っていたがな。
どうやら、餌付けはちゃくちゃくと進んでいるらしい。ミリンダがそれほど気に入っているのなら、下手な貴族の所へ輿入れするよりも、姪にとっては幸せな縁かもしれないと、私は改めて考え直した。
何を考えているのかわからない腹黒の貴族より、裏表のない真っ直ぐな気性の彼のほうが安心して大事な姪を託せる。ブルナグムには気の毒だが、これも運命と思ってもらおうか。きっと奴なら、可愛いミリンダに尻に敷かれ、いいように振り回されても、仕方なくも温かく許して笑ってくれるだろう。
一度言い出したら聞かない娘だ。大人しく貴族に嫁ぐとも思えない。このまま婚期が遅れ続け、時期を失っしてしまう可能性も大きい。
身分の差など、なんとでもなるものだ。それよりも、当面の問題は父親の宰相と母親のイレーヌか。
「お父様はわたくしに甘いですもの。わたくしがよーくお願いしたら、きっと許してくださいますわ」
ああ、そうだろう。押しの強いミリンダに根負けするまで押しまくられる宰相の姿が目に浮かぶ。王宮ではやり手で切れ者の宰相も、愛娘には形無しなのだ。
「問題はお母さまですわ。今のところは、わたくしの気まぐれで可愛がっているペットあたりに考えてらっしゃるみたいですけど。一生懸命食べる様子が可愛いんですって。大型の犬みたいなんですって。でも、わたくしが結婚したいって言ったら、きっとものすごーく反対されそうな気がしますの。だから、お願いですわ。伯父様。協力してくださらないかしら?」
両手を胸の前で組んで、緑の目をうるうるさせて見上げてくる。私はきりきりと胃の痛みを覚えた。
「ミリンダ。お前も知っているだろう? お前の母さんは、なぜか私と話が合わないんだよ? そんな私の話をイレーヌが聴いてくれると思うかい?」
だが、彼女ははっきりきっぱりと私の躊躇いを切って捨てた。
「まあ、伯父様。天下の総司令官ともあろう方が、たった一人の妹さえも動かせないなんて、あり得ませんわ。陛下の右隣に立つお方ですもの。きっと、うまく事を運んでくださいましてよ。わたくし、信じておりますわ」
陛下の左隣に立つ宰相を、軽く言いくるめると豪語したのは誰だったかな? だが、私もブルナグムの首にリボンを付けて人身御供にしようと考えていたところだ。何とかするしかあるまい。意気揚々と引き上げるミリンダを見送ると、胃薬の瓶を手に取った。
「伯父様、わたくし、決めましたのよ! 結婚いたしますわ! ええ、誰がなんて言ったって、決めましたのよ!」
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デボンリス家はテスニア王国の三大侯爵の一つであり、私ことグレバリオ・ザムズ・バーミガムは五柱伯爵の中でも筆頭に位置する家で、王家との縁も深い。
その上、王宮の中では、互いに武官部と文官部の頂点を代表して、日頃反発し衝突し合い、会議の場で睨み合うことも少なくない立場でもある。
そのため、いろいろな憶測が飛び交い、当時はその話題で、結構社交界を賑わしたものだ。
だが、私は知っている。
フィナンドは仕事馬鹿で婚期が遅れただけである。
宰相の立場が軍部と対極にあり、私と衝突が多いというただそれだけで、イレーヌはフィナンドのところへ嬉々として嫁いでいっただけである。
政治的な思惑も、大それた陰謀も、宮廷を轟かす大恋愛もあったわけではない。
巷で大評判という波乱万丈侯爵紳士と伯爵令嬢の大恋愛物語なんか、まるで嘘っぱちである。両家の反対も駆け落ち騒動もあったためしはない。作家というものは、妄想力が逞しいものなのだな。
結果として、夫婦仲は円満で、宰相殿は年若いイレーヌを可愛がっているようだ。気が強く活動的なイレーヌの性格も、大人の包容力で包み込み温かく見守ってくれている。
その娘、ミリンダは母親譲りの赤褐色の髪と父親譲りの緑の目をもつ美しい娘に育った。だが、性格は多分に母親のほうを多く受け継いでいるようだが。
思慮深く穏やかな二十三歳の長男とやや控えめで素直な十七歳の次男に挟まれたミリンダは、家族中から愛され可愛がられてすくすくと成長した二十歳。もうすぐ二十一歳を迎える。貴族の娘としては行き遅れているが、その理由は知る人ぞ知る有名なものだった。
ずっと第二騎士隊隊長で、今は私の直属配下の騎士であるロワクレスに小さい頃から憧れていたからだ。本人が「ロワクレス様のお嫁さんになる!」と公言して憚らないのだ。それを理由にどんな縁談も蹴り続けていることも、合わせて社交界ではよく知られた話だった。
一時、宰相とオズワルド将軍の間で婚約にまで確定したこともあったが、その時は既にロワクレスの隣には異世界人のシュン・カスガがいたので、破談となるのは必然だった。
これで、普通に貴族と縁談が進むものと思ったが、ミリンダはやはり我々の思惑を軽く越えてきた。
「わたくし、ブルナグムと結婚しますわ。あのクマさんなら、わたくし、一生、退屈しませんもの! 伯父様は、ブルナグムをご存知かしら?」
「ああ、知っているよ。ロワクレスの後任に新しく第二騎士隊の隊長に就任した男だろ?」
噂は聞いていた。最近、赤い髪のクマを餌付けしているという話を。どういう縁があったのか知らないが、屋敷に招いては大量のご馳走を振舞っているらしい。
ブルナグムはロワクレスの副隊長でいつも彼のそばにいるせいで、私とも顔を合わせる機会も多かった。
悪い男じゃない。少々単純すぎるが、気のいい明るい男だ。ロワクレスの後任として、隊長の職務も良くやっている。
腕っぷしは強く、部下の面倒見はいいし、空気も読む。若干性格が軽いし、頭も軽い。あの赤い髪の下は筋肉でいっぱいいっぱいに違いない。それでも、あのロワクレスの相棒を長年務めてきた男だ。世話好きのお人よしだろう。
だが、庶民の出だ。それがプライドも人一倍高いミリンダが気に入って、交際を続けていると聞いて耳を疑ったものだ。
その当人は、ミリンダの積極的なアプローチに当惑していた。私のところまでやって来て、なんとか断れないかと相談してきたこともある。
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わたわたと意味不明に腕を振り上げながら、一生懸命に訴える赤い髪の武骨な男を、その時の私は執務机の向こうから胡乱気に眺めてやったものだ。
『お前はどうなんだ? ミリンダのことをどう思っているんだ?』
『お、俺? いや、私っすか? 相手はお貴族様っす。そんな、どうとか、なんて考えちゃいけないっすよ。だから、困ってるんっす。失恋なすったばかりだから、お嬢様のお気持ちは傷つけたくはないっすし。美味いもの喰わせてくれるのは、そのありがたいっすしね? ほんと、さすが、侯爵家っすよね。料理がすっごく美味いっすよ。珍しい料理もいっぱいだし。量も多いし。いや、そうじゃなくてっすね。ミリンダお嬢様はきちんとしたお貴族様の所にお嫁入しなくちゃならないんっすから、俺なんかとこう、あんまり親しくしていてはまずいんじゃないかと。ご飯は美味しいけど。お茶のお菓子も最高っすけどね?』
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陛下の左隣に立つ宰相を、軽く言いくるめると豪語したのは誰だったかな? だが、私もブルナグムの首にリボンを付けて人身御供にしようと考えていたところだ。何とかするしかあるまい。意気揚々と引き上げるミリンダを見送ると、胃薬の瓶を手に取った。
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