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番外編 クジラの恋詩
クジラの恋詩 その三 ロワクレスとブルナグム
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《ロワクレス視点》
あれは、私が騎士隊に入隊したばかりの十七歳の時だった。ブルナグムは同じ騎士隊の五年先輩で二十歳。十五歳の時に騎士見習いで入隊したらしい。
新入隊員は私を含めて五人。その歓迎会を町の酒場で開いてくれた。私にとっては迷惑以外の何ものでもなかったのだが。
あの頃から既にブルナグムは身体がでかくて、陽気な男で、考えなしのお調子者だった。
主役であるはずの新人を差し置いてガブガブと水のように酒を飲んだ挙句に、真っ先に酔っぱらって大声を張り上げた。
「新人諸君! 恒例のご挨拶ターイムっす! 一人ずつ順番で何か芸を披露するっす! でも、危ないのはだめっすよー! 歌がいいっす。陽気なのを一発!」
とんでもないことを言い出した。騎士隊員たちも、いいぞー! やれー! と乗ってはしゃぎだす。
ふらふらと安定しない身体を立ち上がらせて、ブルナグムが全員の視線を集めた。
「新人にはいきなり歌えったって厳しいっすよね。まずは、俺っちが歌うっす」
おー! いいぞいいぞ! と先輩たちが囃し立てた。
「一番! ブルナグム、歌うっす!」
大きなどら声を張り上げだす。選んだのは貴族の姫君に身分違いの恋をした貧しい詩人の悲恋の歌。
こんな曲だったろうか? 私はクラシック曲も流行り歌も縁が薄くてよく判らないが、歌詞と曲調が違いすぎる。
元気が良くて、まるで闘う戦士を鼓舞する応援歌のようだ。高い音域は声がひっくり返り、がーがーとがなり立てた最後に泣き真似までしてみせた。
どっと笑いが弾けて、ぺこりとお辞儀をしたブルナグムの背中をいくつもの手が叩いていた。
店内の雰囲気がぐっと砕けて、後に続く新人騎士の緊張も解れていく。一人一人名乗りながら、恥ずかしそうに歌を披露した。
こうして一曲歌うだけでも、その人となりが見えてくるものだ。
内気そうに見えて、歌いだすと堂々として腹が坐っている男。
おどけた歌を選んだ明るい性格の男は良いムードメーカーになるだろう。
ごつい体の強面の男が意外に美しい歌を歌いあげ、人の心の機微に長け、繊細な感覚を有していること。
へらへらして調子が良さそうなたれ目の男は硬い聖歌をしっかりと歌い、見た目と違って生真面目な性格なのだと目を見張った。
「次!」
ブルナグムの声に我に返る。
「私は、歌えん。歌ったことがないのだ。辞退する」
きっぱりと断ると、周囲の者たちは視線を外し仕方ないと身を引いた。騎士団に入る前から、私は人々の輪から一歩も二歩も避けられている。私が視線を巡らすと、誰もが目を避け怯えたように顔を引き攣らせるのだ。
『表情のまるでない顔が怖いのよ。貴方の目は凍った鉄のように冷たいのだわ』
誰が言ったろうか? それでも私にはどうしようもない事だった。別に表情を消そうとしているわけではない。これが普通の私なのだ。
これで誰も私に歌えとは言うまいと深く座り直した時、同間声が響いた。
「一人だけ歌わないなんて許されないっす! ロワクレス騎士、立って歌うっす!」
「私は歌わん。歌えないのだ」
ブルナグムを睨みつける。周囲の男たちがざわっと身を引き、私とブルナグムだけがぽつりとその場に残った。
「やめろ。ブル」
「落ち着け。正気に戻れ!」
周囲からブルナグムに制止の声がかけられる。だが出来上がっているブルナグムは耳も貸さず私の肩を大きな手で掴むと、熟柿臭い息を吹きかけてきた。
「お坊ちゃん、一人だけ恥を掻かねえって法はないっすよ。ほら、立つっす」
こんな狭く大勢の人間がいる場所で暴れるような大人げない真似はできない。私はうっそりと立ち上がった。
不愉快な気持ちを隠しもしないで睨んだが、びびっているのは周囲の奴らばかりで、ブルナグム当人は嬉しそうに破顔した。
――こいつ、馬鹿だろ。
「曲は何を歌うっすか?」
「私は歌など知らん」
「なら、あれがいいっす。あれ。えーと、なんていったっすかね?」
人の話を全然聞いていないな。
「『泉に映る二つの月』がいいっす!」
それはセレナーデではないか。生憎とたまたま知っている曲だった。音楽教師に初めて教わった曲なのだ。ずいぶん練習したが、とうとう合格点をもらえなかった。
彼女が歌って見せたその曲はとても美しかった。
空の二つの月が泉に姿を映す静かな夜を歌ったもので、出会いと水に映す不実と別れを嘆きながら切々と尽きぬ慕情を綴っていた。
心の揺らぎを知らぬ私には今でも歌えそうにない。だが、歌わなければ、いつまでも赤毛の酔漢は解放してくれぬだろう。
私は覚悟を決めた。
たかが歌一つ。披露もできぬ腰抜けと思われたくはない。
息を大きく吸う。
口を開け、最初のフレーズを声に乗せた。
私は見くびっていた。
声に音を乗せるということはこれほど難しいものなのか。
この曲は楽器で練習したものの、声を出して歌ったことはほとんど覚えがない。まして少年の頃だ。変声期も終えた今の声ではいわゆる歌そのものを歌ったことがなかった。
考えていた以上に音程もリズムも、思うように自由にならない。頭の中で分かっていたはずの音もフレーズも、実際に声に出すとなるとまるで違ったものになっていく。
私は冷や汗を流し始めた。とても曲とは言えない代物だ。調子も音階もばらばらに分解し、何を歌っているのか私自身にも分からなくなった。
それでも私の表情はぴくりとも動いていないだろう。
不動の姿勢で無表情に、曲とはかけ離れていく言葉の繋がりだけが流れていく。
店の中はしんと静まり、嫌な緊張が生まれていた。これで、笑ってくれればまだしも、失笑するどころか苦笑する者さえいない。目に入る男たちの顔は強張り、青ざめている。楽しい陽気な雰囲気をすっかりぶち壊してしまったことだけは、私も理解した。
それでも、セレナーデの一番を歌い切ったことだけは褒めて欲しい。二番を歌う勇気はさすがになかった。
「これでいいな?」
酔いも醒めたようにどんぐり眼を丸くしているブルナグムにじろりと捨て目をやって、私は踝を返した。その足で店の外へと出ていく。
やはりこういう場へ出るべきではなかった。私は彼らを緊張させ、委縮させてしまうばかりなのだ。
夜道を騎士隊宿舎へと戻りかけた時、背後からばたばたと足音が追ってきた。振り返ると、ブルナグムが必死の顔で走ってくる。
足を止め無言で問うと、同じように足を止めたブルナグムが困ったようにわたわたした。
「そ、その、気落ちしなくっていいっすよ? 慣れてなきゃ、誰でもあんなもんっす」
慰めようとしているのだろうか?
「そうか」
短く言葉を返して私は前を向いた。用は済んだ。ブルナグムは店へ戻ればいい。だが、ブルナグムは尚も走って、私の前に回り込んできた。無駄にでかいので、正直邪魔だ。
奴は冷ややかな私の視線を器用に避けながらも言い募った。
「よ、余計なお節介の真似しちまって悪かったっす。こうなるとは思わなくて……。その、あの……」
顔を赤くしたり青くしたりしながら、汗を流しつつ、口の端をひくひくと痙攣させて怯え、要領の得ない言葉を挙動不審に綴っていく。
私は冷めた目でそんな奴を眺めながら、底なしのお人よしだと胸の中で呟いていた。
触らぬ神に祟りなしと誰もが遠巻きに避けている私に、自分から関わってくるのだから。頼んでもいないのに。
きっと、隊員たちから孤立している私を少しでも馴染ませようとしたのだろう。私にとっては要らぬ迷惑だったが、ブルナグムの好意は認めてやろう。
いつしか、ブルナグムは私と隊員たちとの間のパイプの役割をするようになり、気が付けば側にいることが当たり前になっていた。もっとも私と普通に会話できるのは、治療師のロド先生ほか幾人もいないこともあるのだが。
一年に一度の武術大会で去年に引き続き優勝した二十一歳の時に、第二騎士隊の隊長を拝命した。私はブルナグムを副隊長に任命し……。
結局、補佐のなり手がいなかったので、ブルナグムが代行するようになり、そのうち誰もがブルナグムを補佐だと思うようになった。私でさえ奴が副隊長だったことを忘れていたくらいだ。シュンが現れるまでは。
ああ、シュンが来てくれて本当に良かった。
あれは、私が騎士隊に入隊したばかりの十七歳の時だった。ブルナグムは同じ騎士隊の五年先輩で二十歳。十五歳の時に騎士見習いで入隊したらしい。
新入隊員は私を含めて五人。その歓迎会を町の酒場で開いてくれた。私にとっては迷惑以外の何ものでもなかったのだが。
あの頃から既にブルナグムは身体がでかくて、陽気な男で、考えなしのお調子者だった。
主役であるはずの新人を差し置いてガブガブと水のように酒を飲んだ挙句に、真っ先に酔っぱらって大声を張り上げた。
「新人諸君! 恒例のご挨拶ターイムっす! 一人ずつ順番で何か芸を披露するっす! でも、危ないのはだめっすよー! 歌がいいっす。陽気なのを一発!」
とんでもないことを言い出した。騎士隊員たちも、いいぞー! やれー! と乗ってはしゃぎだす。
ふらふらと安定しない身体を立ち上がらせて、ブルナグムが全員の視線を集めた。
「新人にはいきなり歌えったって厳しいっすよね。まずは、俺っちが歌うっす」
おー! いいぞいいぞ! と先輩たちが囃し立てた。
「一番! ブルナグム、歌うっす!」
大きなどら声を張り上げだす。選んだのは貴族の姫君に身分違いの恋をした貧しい詩人の悲恋の歌。
こんな曲だったろうか? 私はクラシック曲も流行り歌も縁が薄くてよく判らないが、歌詞と曲調が違いすぎる。
元気が良くて、まるで闘う戦士を鼓舞する応援歌のようだ。高い音域は声がひっくり返り、がーがーとがなり立てた最後に泣き真似までしてみせた。
どっと笑いが弾けて、ぺこりとお辞儀をしたブルナグムの背中をいくつもの手が叩いていた。
店内の雰囲気がぐっと砕けて、後に続く新人騎士の緊張も解れていく。一人一人名乗りながら、恥ずかしそうに歌を披露した。
こうして一曲歌うだけでも、その人となりが見えてくるものだ。
内気そうに見えて、歌いだすと堂々として腹が坐っている男。
おどけた歌を選んだ明るい性格の男は良いムードメーカーになるだろう。
ごつい体の強面の男が意外に美しい歌を歌いあげ、人の心の機微に長け、繊細な感覚を有していること。
へらへらして調子が良さそうなたれ目の男は硬い聖歌をしっかりと歌い、見た目と違って生真面目な性格なのだと目を見張った。
「次!」
ブルナグムの声に我に返る。
「私は、歌えん。歌ったことがないのだ。辞退する」
きっぱりと断ると、周囲の者たちは視線を外し仕方ないと身を引いた。騎士団に入る前から、私は人々の輪から一歩も二歩も避けられている。私が視線を巡らすと、誰もが目を避け怯えたように顔を引き攣らせるのだ。
『表情のまるでない顔が怖いのよ。貴方の目は凍った鉄のように冷たいのだわ』
誰が言ったろうか? それでも私にはどうしようもない事だった。別に表情を消そうとしているわけではない。これが普通の私なのだ。
これで誰も私に歌えとは言うまいと深く座り直した時、同間声が響いた。
「一人だけ歌わないなんて許されないっす! ロワクレス騎士、立って歌うっす!」
「私は歌わん。歌えないのだ」
ブルナグムを睨みつける。周囲の男たちがざわっと身を引き、私とブルナグムだけがぽつりとその場に残った。
「やめろ。ブル」
「落ち着け。正気に戻れ!」
周囲からブルナグムに制止の声がかけられる。だが出来上がっているブルナグムは耳も貸さず私の肩を大きな手で掴むと、熟柿臭い息を吹きかけてきた。
「お坊ちゃん、一人だけ恥を掻かねえって法はないっすよ。ほら、立つっす」
こんな狭く大勢の人間がいる場所で暴れるような大人げない真似はできない。私はうっそりと立ち上がった。
不愉快な気持ちを隠しもしないで睨んだが、びびっているのは周囲の奴らばかりで、ブルナグム当人は嬉しそうに破顔した。
――こいつ、馬鹿だろ。
「曲は何を歌うっすか?」
「私は歌など知らん」
「なら、あれがいいっす。あれ。えーと、なんていったっすかね?」
人の話を全然聞いていないな。
「『泉に映る二つの月』がいいっす!」
それはセレナーデではないか。生憎とたまたま知っている曲だった。音楽教師に初めて教わった曲なのだ。ずいぶん練習したが、とうとう合格点をもらえなかった。
彼女が歌って見せたその曲はとても美しかった。
空の二つの月が泉に姿を映す静かな夜を歌ったもので、出会いと水に映す不実と別れを嘆きながら切々と尽きぬ慕情を綴っていた。
心の揺らぎを知らぬ私には今でも歌えそうにない。だが、歌わなければ、いつまでも赤毛の酔漢は解放してくれぬだろう。
私は覚悟を決めた。
たかが歌一つ。披露もできぬ腰抜けと思われたくはない。
息を大きく吸う。
口を開け、最初のフレーズを声に乗せた。
私は見くびっていた。
声に音を乗せるということはこれほど難しいものなのか。
この曲は楽器で練習したものの、声を出して歌ったことはほとんど覚えがない。まして少年の頃だ。変声期も終えた今の声ではいわゆる歌そのものを歌ったことがなかった。
考えていた以上に音程もリズムも、思うように自由にならない。頭の中で分かっていたはずの音もフレーズも、実際に声に出すとなるとまるで違ったものになっていく。
私は冷や汗を流し始めた。とても曲とは言えない代物だ。調子も音階もばらばらに分解し、何を歌っているのか私自身にも分からなくなった。
それでも私の表情はぴくりとも動いていないだろう。
不動の姿勢で無表情に、曲とはかけ離れていく言葉の繋がりだけが流れていく。
店の中はしんと静まり、嫌な緊張が生まれていた。これで、笑ってくれればまだしも、失笑するどころか苦笑する者さえいない。目に入る男たちの顔は強張り、青ざめている。楽しい陽気な雰囲気をすっかりぶち壊してしまったことだけは、私も理解した。
それでも、セレナーデの一番を歌い切ったことだけは褒めて欲しい。二番を歌う勇気はさすがになかった。
「これでいいな?」
酔いも醒めたようにどんぐり眼を丸くしているブルナグムにじろりと捨て目をやって、私は踝を返した。その足で店の外へと出ていく。
やはりこういう場へ出るべきではなかった。私は彼らを緊張させ、委縮させてしまうばかりなのだ。
夜道を騎士隊宿舎へと戻りかけた時、背後からばたばたと足音が追ってきた。振り返ると、ブルナグムが必死の顔で走ってくる。
足を止め無言で問うと、同じように足を止めたブルナグムが困ったようにわたわたした。
「そ、その、気落ちしなくっていいっすよ? 慣れてなきゃ、誰でもあんなもんっす」
慰めようとしているのだろうか?
「そうか」
短く言葉を返して私は前を向いた。用は済んだ。ブルナグムは店へ戻ればいい。だが、ブルナグムは尚も走って、私の前に回り込んできた。無駄にでかいので、正直邪魔だ。
奴は冷ややかな私の視線を器用に避けながらも言い募った。
「よ、余計なお節介の真似しちまって悪かったっす。こうなるとは思わなくて……。その、あの……」
顔を赤くしたり青くしたりしながら、汗を流しつつ、口の端をひくひくと痙攣させて怯え、要領の得ない言葉を挙動不審に綴っていく。
私は冷めた目でそんな奴を眺めながら、底なしのお人よしだと胸の中で呟いていた。
触らぬ神に祟りなしと誰もが遠巻きに避けている私に、自分から関わってくるのだから。頼んでもいないのに。
きっと、隊員たちから孤立している私を少しでも馴染ませようとしたのだろう。私にとっては要らぬ迷惑だったが、ブルナグムの好意は認めてやろう。
いつしか、ブルナグムは私と隊員たちとの間のパイプの役割をするようになり、気が付けば側にいることが当たり前になっていた。もっとも私と普通に会話できるのは、治療師のロド先生ほか幾人もいないこともあるのだが。
一年に一度の武術大会で去年に引き続き優勝した二十一歳の時に、第二騎士隊の隊長を拝命した。私はブルナグムを副隊長に任命し……。
結局、補佐のなり手がいなかったので、ブルナグムが代行するようになり、そのうち誰もがブルナグムを補佐だと思うようになった。私でさえ奴が副隊長だったことを忘れていたくらいだ。シュンが現れるまでは。
ああ、シュンが来てくれて本当に良かった。
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