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あきらの彼女20
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私のお誕生日が近づいていたある日。
お誕生日当日はあきらがレストランを予約してくれているらしく、ディナーに行くことになっている。
どこに行くかは当日のお楽しみらしい。
特にお誕生日のことには触れず、いつものようにあきらのおうちでまったり過ごしていた。
ふとあきらが、私の持っていたブランドのバックを指差して「○○のバックじゃん!」って言った。
「そうだよ?私これよく持ってるじゃんー!笑」
初めて見たようなリアクションだったから思わず突っ込んでしまった。
「そうだっけ!?あれ、こんなポーチも持ってたんだ!」
って続けて私のメイク道具を入れたポーチを手に取って驚いていた。
「うん!可愛いでしょ?お気に入り!」
「・・ふーん?」
ニヤニヤしているような、苦笑いしているような微妙な表情のあきら。
何考えてるんだろう?って思ってたけど、急に私の勘が働いた。
もしかして私のお誕生日プレゼントってバックと同じブランドのポーチなのかな?
いつも鈍臭いしニブいんだけど、恋愛のことはたまに鋭く働く私の勘。
でもポーチとはいえ数万円するしなー。一人暮らししてるあきらがそんな高価なプレゼントくれるかな?って答えの出ない妄想。
「あ!このバックのブランド私すごい好きなんだよねー!可愛いよねー!ポーチもそろそろ新しいの買おうかなー?」
って、慌ててフォローを入れた。まだプレゼントがブランドのポーチって決まった訳じゃないんだけど一応ね。笑
そもそも、ディナーに連れて行ってもらえるだけでも充分幸せだし、お祝いしてくれる気持ちがなにより嬉しかったから、プレゼントまでは求めていなかった。
なんなら、コンビニのケーキにお手紙でお祝いとかでもとっても嬉しいってタイプの私。
まだ大学生だし、身の丈にあったお祝いで充分って思ってる。
ディナーに誘ってくれたあきらを断ったりはしないし、ありがたくディナーに行かせてもらうけどね。
プレゼントも用意してくれているならありがたく貰うけど、「何欲しい?」って聞かれた時も「ディナーで充分だよ!楽しみにしてるね!」って答えていた。
そして迎えたお誕生日当日。
「どこに行くでしょー?」ってニコニコ笑顔のあきら。
「えーどこだろう?何料理?」私もワクワクしながら答える。
「秘密ー!」
「なんだよーー!」
ってやり取りも楽しかった。
着いたのはあきらの最寄駅から30分位の少し離れた駅。
美味しいご飯屋さんが沢山ある街。
着いたのは、ご夫婦で営むフランス料理店。
店内も温かい雰囲気ですごく素敵だった。
コース料理だったけど、全部美味しくて、食べる度に「美味しい、美味しいよー!」って言っていたら、奥さんがニコって笑って話しかけてくれた。
きっと安くはないんだろうなーって感じだったけど、話しかけてくれて、仲良くなった奥さんのおかげで緊張することなくリラックスしてディナーを楽しめた。
そして食後にお誕生日プレートが運ばれて来た。
「HAPPY BIRTHDAY MIYU!」と書かれていて、奥さんが今日一番の笑顔で持って来てくれた。
「みゆさん!おめでとう!今日はありがとう!」
って言ってくれて、写真を撮ってくれた。
「ありがとうございます!嬉しいです!」
私もめいいっぱいの笑顔でお礼を言った。
「みゆおめでとう!」
「あきらありがとう!」
あきらにもしっかりお礼を伝えた。
お支払いはあきらが済ませてくれた。
「本当に美味しかった!ご馳走様でした!」
あきらとお店のご夫婦にお礼を伝えてお店を出た。
「あきらー!こんな素敵なお店よく知ってたね!ありがとう!」
あきらの腕に巻き付きながら改めてお礼を言う。
「めっちゃ調べたよ!ホテルディナーも考えたけど、俺らにはまだ早いかなーとか色々考えた!」
「その気持ちが嬉しいし今日のお店でよかった!あきら大好き!」
「俺も大好き!早く帰ろうぜ!」
あきらの家に帰るとギューってされる。
私もとびっきり力を込めてギューってする。
「みゆ!ソファー座って目つぶってて?」
「なになにー?目つぶったよ!」
「目開けちゃだめだよ!」
ガサゴソ聞こえる。笑
「はい!目開けていいよー!」
「わー!!なにこれ?」
「誕生日プレゼント!開けてみて!」
目の前にはバックと同じブランドの袋。
私の勘は的中なのか?良い意味で色んな気持ちが混ざりながら袋を開ける。
「あっ!ポーチ!!!!」
私の勘は見事に的中!笑
「この前みゆ同じブランドのバック持ってるし、ポーチも持ってるし焦ったわ、、笑」
あきらは嘘がつけないタイプだな!笑
「あきらありがとう!これからはこのポーチ使うね!大切に大切に使う!」
あきらに飛びついた。
「みゆが喜んでくれて嬉しい!」
「私はあきらの気持ちが嬉しい!」
「みゆこっち向いて?」
あきらの方を向くとチュッてされて、そこから先はイチャイチャが止まらなかった。
お誕生日だからいつもより特別!って言っていつも以上に優しく愛してくれた。
後から聞いたら、私と会わない日にバイトのシフトを少し増やしてお誕生日のためにお金を貯めてくれていたみたい。
「これは俺がやりたくてやったことだからみゆは何も言わないし何も気にしないこと!分かった?あと!別に無理して働いてたわけじゃないから!」
と言われ、あきらには私の心がお見通しだし、一歩先をいってかけてくれる言葉がありがたくて、もっとあきらのことが大好きになった。
お誕生日当日はあきらがレストランを予約してくれているらしく、ディナーに行くことになっている。
どこに行くかは当日のお楽しみらしい。
特にお誕生日のことには触れず、いつものようにあきらのおうちでまったり過ごしていた。
ふとあきらが、私の持っていたブランドのバックを指差して「○○のバックじゃん!」って言った。
「そうだよ?私これよく持ってるじゃんー!笑」
初めて見たようなリアクションだったから思わず突っ込んでしまった。
「そうだっけ!?あれ、こんなポーチも持ってたんだ!」
って続けて私のメイク道具を入れたポーチを手に取って驚いていた。
「うん!可愛いでしょ?お気に入り!」
「・・ふーん?」
ニヤニヤしているような、苦笑いしているような微妙な表情のあきら。
何考えてるんだろう?って思ってたけど、急に私の勘が働いた。
もしかして私のお誕生日プレゼントってバックと同じブランドのポーチなのかな?
いつも鈍臭いしニブいんだけど、恋愛のことはたまに鋭く働く私の勘。
でもポーチとはいえ数万円するしなー。一人暮らししてるあきらがそんな高価なプレゼントくれるかな?って答えの出ない妄想。
「あ!このバックのブランド私すごい好きなんだよねー!可愛いよねー!ポーチもそろそろ新しいの買おうかなー?」
って、慌ててフォローを入れた。まだプレゼントがブランドのポーチって決まった訳じゃないんだけど一応ね。笑
そもそも、ディナーに連れて行ってもらえるだけでも充分幸せだし、お祝いしてくれる気持ちがなにより嬉しかったから、プレゼントまでは求めていなかった。
なんなら、コンビニのケーキにお手紙でお祝いとかでもとっても嬉しいってタイプの私。
まだ大学生だし、身の丈にあったお祝いで充分って思ってる。
ディナーに誘ってくれたあきらを断ったりはしないし、ありがたくディナーに行かせてもらうけどね。
プレゼントも用意してくれているならありがたく貰うけど、「何欲しい?」って聞かれた時も「ディナーで充分だよ!楽しみにしてるね!」って答えていた。
そして迎えたお誕生日当日。
「どこに行くでしょー?」ってニコニコ笑顔のあきら。
「えーどこだろう?何料理?」私もワクワクしながら答える。
「秘密ー!」
「なんだよーー!」
ってやり取りも楽しかった。
着いたのはあきらの最寄駅から30分位の少し離れた駅。
美味しいご飯屋さんが沢山ある街。
着いたのは、ご夫婦で営むフランス料理店。
店内も温かい雰囲気ですごく素敵だった。
コース料理だったけど、全部美味しくて、食べる度に「美味しい、美味しいよー!」って言っていたら、奥さんがニコって笑って話しかけてくれた。
きっと安くはないんだろうなーって感じだったけど、話しかけてくれて、仲良くなった奥さんのおかげで緊張することなくリラックスしてディナーを楽しめた。
そして食後にお誕生日プレートが運ばれて来た。
「HAPPY BIRTHDAY MIYU!」と書かれていて、奥さんが今日一番の笑顔で持って来てくれた。
「みゆさん!おめでとう!今日はありがとう!」
って言ってくれて、写真を撮ってくれた。
「ありがとうございます!嬉しいです!」
私もめいいっぱいの笑顔でお礼を言った。
「みゆおめでとう!」
「あきらありがとう!」
あきらにもしっかりお礼を伝えた。
お支払いはあきらが済ませてくれた。
「本当に美味しかった!ご馳走様でした!」
あきらとお店のご夫婦にお礼を伝えてお店を出た。
「あきらー!こんな素敵なお店よく知ってたね!ありがとう!」
あきらの腕に巻き付きながら改めてお礼を言う。
「めっちゃ調べたよ!ホテルディナーも考えたけど、俺らにはまだ早いかなーとか色々考えた!」
「その気持ちが嬉しいし今日のお店でよかった!あきら大好き!」
「俺も大好き!早く帰ろうぜ!」
あきらの家に帰るとギューってされる。
私もとびっきり力を込めてギューってする。
「みゆ!ソファー座って目つぶってて?」
「なになにー?目つぶったよ!」
「目開けちゃだめだよ!」
ガサゴソ聞こえる。笑
「はい!目開けていいよー!」
「わー!!なにこれ?」
「誕生日プレゼント!開けてみて!」
目の前にはバックと同じブランドの袋。
私の勘は的中なのか?良い意味で色んな気持ちが混ざりながら袋を開ける。
「あっ!ポーチ!!!!」
私の勘は見事に的中!笑
「この前みゆ同じブランドのバック持ってるし、ポーチも持ってるし焦ったわ、、笑」
あきらは嘘がつけないタイプだな!笑
「あきらありがとう!これからはこのポーチ使うね!大切に大切に使う!」
あきらに飛びついた。
「みゆが喜んでくれて嬉しい!」
「私はあきらの気持ちが嬉しい!」
「みゆこっち向いて?」
あきらの方を向くとチュッてされて、そこから先はイチャイチャが止まらなかった。
お誕生日だからいつもより特別!って言っていつも以上に優しく愛してくれた。
後から聞いたら、私と会わない日にバイトのシフトを少し増やしてお誕生日のためにお金を貯めてくれていたみたい。
「これは俺がやりたくてやったことだからみゆは何も言わないし何も気にしないこと!分かった?あと!別に無理して働いてたわけじゃないから!」
と言われ、あきらには私の心がお見通しだし、一歩先をいってかけてくれる言葉がありがたくて、もっとあきらのことが大好きになった。
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