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しおりを挟む気付けば日付が変わり、とうとうこの時がやってきた。
私は今、自分が召喚された魔術陣の前にいる。
今は夜とも朝とも言えぬ時間。
アンナにバレぬよう邸を抜け出し、プファル団長の協力を得てここにいる。
「帰られるのですか」
「……成功、すればね」
いまだに効力は生きたままだ。
新魔王討伐後だというのに、達成されぬ条件とは何だろう。
魔王討伐ではない……のか?
魔術陣の術式を移しながら、一つ一つ確認しつつ書き換えていく。
転移先、時間、日時。
魔王と転移する予定だった異空間の設定を我が故郷へ。
そして、これを繋げて発動させれば……
「モリガン」
「!?」
「こんな時間に、まさかこんな所にいるとはね。
挨拶なしなど、愛しい婚約者に薄情ではないか?」
「で、殿下……なぜ……」
プファル団長の仕業か!?
彼をみれば、先ほどまでいた筈なのに姿がない。
あいつ、逃げたか!
「彼なら退室してもらったよ。
君と二人きりで話がしたかったからね」
怒っている。いや、笑っている?
殿下の取り巻く空気がいつもと違う。
点と点を繋げば完成する術式を横目に、殿下はニヤリと笑った。
「転移術式か、見事なものだ。
あの時の式も完璧であったな」
「あの時……魔王へ展開した式ですか?
ですがあちらは失敗に終わったではありませんか」
「本当にそう思う?」
「…………まさか」
「ふっ、ねえ? モリガン」
「きゃあ! や! ……殿下、ンッ!?」
ドンっと肩を押され、本棚と殿下に挟まれたときには時遅し。
唇を塞がれ、スカートの裾をまくり上げてきた手が蕾をきゅっと摘んでくる。
ヒダを掴まれぐりぐり捏ねられ、間接的な快感に身体が跳ねた。
塞いでくる唇から舌が侵入し、強引に絡め取られる。
ようやく息ができる頃には、両手を上に上げられ押さえ付けられていた。
「全問正解したら、帰らせてあげよう。
だが不正解なら、この世界で生きていくことを誓ってもらう」
「んっ、何を正解すれば……」
「完璧な術式が発動しなかったのはなぜか。
発動しない魔術で魔王が消えた理由は?
そして……君が帰れない理由を答えてごらん」
服が全て下に落とされていく。
身体中を這う手が一つ一つ紐解くように服を脱がし、残されたのはショーツのみ。
殿下の腕を掴み拒むもののビクともせず、胸の突起を両手が摘んでくる。
片方は何度も強弱をつけ摘み、片方は捏ねてくるから、声が漏れてしまった。
「んっ、ん……」
「ほら、答えなくていいのかな」
「あっ」
胸を鷲掴みにし揉み揺らす。
胸の突起を擦り合わせられるほど大きさがあるため、擦られて恥ずかしい。
「ひとつめの問題は」
「んんっ!」
膨らんだ下部に人差し指が食い込む。
既に蜜を垂らし始めた蕾はその刺激に喜びを感じていた。
「何故完璧だったのに、発動しなかったと思う?」
「んん! あ! でん、か、やめ……」
「相変わらず君のココは柔らかくて美味しいね」
「ん ふあぁ」
胸の突起を舌先で突かれ、口に含まれて強く吸われる。
じゅるっと水音がして、先端とともに吸われる感覚が体の力を抜いていってしまう。
「答えないならそれでいいよ」
「あ、ん……まって、くださ……ひゃあ!」
「ふっ、だめ」
「んん! ゆびぃ……はいって……」
「ぐちゃぐちゃだ。
ほらこの音きこえるだろう?
外にいるプファル団長にも聞こえるかもね」
「!?」
すぐそこにいるの?
そんなの嫌だ。
「さあモリガン。一問目の答えは?」
「んっ、ふ、ぁ……殿下が手を、くわえた……からぁ」
殿下の肩にしがみつき、快感を逃しながらなんとか考えた。
あの時、殿下の指に魔力が宿っていた。
治療していた魔力反応だと思っていたが、私の陣を書き換えるために式を展開したのでは?
だってあの陣の内容を理解してたのは二人だけだ。
「正解。
さすがだね、モリガン」
「ひっ!? あ、だめ……やん」
「じゃあ二問目は?」
「に、もんめ……ッあ! や、そこぉ……」
「こんなに固くして……モリガンはいやらしいね」
「あッ!」
蕾にある固くなった突起をくりくり上下に動かし擦っていく。
すると殿下はしゃがみ込み、私の片足を自分の肩にかけると口で蕾を愛撫し始めた。
「~~~~ッ、あぁん!」
「ん、舐めてもキリないね」
「ふぁ、あ、あぁ……」
「二問目の答え、言えるかな?」
「吸っちゃ、らめぇ……」
ヒダを広げ、まわりから円を描くように舐めていく。
ゆっくりと入り口に近くように舐められ、殿下の鼻がクリに当たる度にいやらしい声が出てしまう。
焦らされれば、殿下の舌先に意識がいき、いつナカにいれて貰えるのか身体が震えだした。
「答えないなら不正解にしよう」
「二、問目は……ッふ、殿下が手を加えたことで別の術が発動して……あ!
殿下のおかげで、倒せた……んだと……あぁ! だめ、なかで、うごいちゃあ……っ!」
舌がナカに入ってきた。
待ちに待った刺激にイッてしまい、突っ張っていた片足がガクンと折れる。
殿下が見越していたのか支え、私をそのまま床に寝かせた。
陣と陣の間に寝かされ、手を伸ばせば触れられる距離だ。
「そう、正解だ。
君が転移魔術を描いたことに気付いた時は血の気が引いたよ。
しかも、君まで転移するつもりだっただろう?
あんなガラクタに命をかけるなんて」
「がら……くた、ッあぁ!」
殿下の固くなったモノがはいってきた。
「とろとろ、気持ち良い?」
殿下のは誰よりも熱くて固い。
締め付けてもビクともしないから、支配されている気分になってしまう。
「あっ、はぁ、ん~~!」
「押し戻そうとしてる? それとも、自分で出し入れしてるの? 動いて欲しいなら素直に言えばいいのに」
「ひあ!?」
身体に力が入ってしまい、自然と下部にも力が入ったために、殿下を押し戻そうとしていた所に、腰を掴まれ奥まで勢いよく埋め込まれ、目がチカチカした。
「そう、いいよ。
私を受け入れて、子宮が降りてきてる」
ヘソから下へ指が這う。
止められないピストン運動に、声がだらしなく漏れ、口端からは唾液が垂れる。
それを舐め取りキスをされれば、息ができずそれすら気持ちよくなって……
「んー! でんかぁ……」
「とろけた表情して美味しそう。
舌を出してごらん。吸ってあげよう」
「ふっ……んぅ、ふぁ」
考える力が奪われていく。
三問目……三問目の内容、なんだっけ?
「んっ! あ、また……イッ……あぁ、もう……」
「ふふ、三問目は時間切れで不正解でいいのかな」
「ひあぁ! だめぇ、それ、だめなのぉ……さんも、め……あっ、あ」
「ほらほら、答えなきゃ。
モリガンの好きな所、もっと可愛がってしまうよ」
「やらぁ! あっ! そこ、あっ」
三問目の質問……三問目の質問……。
「さん、もんめぇ……あっ、あぁ!
三問目はぁ……」
何故、私が日本へ帰れないのか。
そんなの、そんなの
「わからな、いよぉ……もう、あ、~~~~ッ!!」
分かっていたら、とっくに帰っている。
帰ってる? ほんと?
「ふっ、残念。
最後のチャンスだったのに」
殿下の手が黒く光り、放たれた魔術は私を召喚した魔術陣へ。
回らない頭だけど、何が起こったかは理解できた。
腕に力が入らず、起き上がることができないため、手を突っ張りうつ伏せに近い体勢で見れば、陣が消えている。
「な……んで」
「“なんでこんなことができるのか”? それとも“なんでこんなことをするのか”かな?」
「きゃ、あっまた……!」
まだ達していない殿下がまた腰を動かし始めた。
うつ伏せになった私の腰を持ち上げ、後ろから奥深く突いてくる。
冷たい床に胸が押しつぶされ冷えていくのに、殿下がそれに気付いたのか胸を揉み突起を弄ってきた。
また蜜を垂らし、刺激に喜ぶ身体は殿下の思うままに開いていく。
何度も突かれる度、床や太腿を濡らすほだ溢れる蜜。
グリッと弱い所を刺激され、大きな声を出してしまった。
「仕方ない。欲張りな君には両方教えてあげよう。
モリガンを離さないために壊した。
帰す気はないと初めから言っているから分かっているだろう?
そして、もう一つの疑問だがこれは何故君が帰れないのかに繋がる」
「んっ! あ!」
「一度心臓が止まり死んだと言われたこの身体が何故健常になり、国一番の魔術師になれたと思う」
「え?」
それは魔王から何かしら影響を受けて床に伏せていたからと聞いている。
皆が皆、ハプスブルの天使はその美しさから儚い存在だと言っている。
あれ? けど殿下は生まれながらに身体が弱い。
魔王が現れたのは数年前。
辻褄が合わない。
「混乱しているね。
仕方ない、ヒントをあげよう。
君を召喚したのはプファル団長ではない。
……この私だ」
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