71 / 88
71 暗躍する者→男爵令嬢⑮ 断罪劇(笑
しおりを挟む
「おまえが平民娘にやってきたことは証拠があるぞ」
…以前の証拠は、私の証言だけでしたけれど、本当にあるのかしら?
「そうよ、私たちは公爵令嬢が何をしたのか分かっているわ」
声を上げたのは、私と同じ低位貴族の女たち。
いつも集団を作っているカルトなお方。
「公爵令嬢!聞いたか?今さら弁解はできん」
王太子は断言するが…
「何を言ってらっしゃるの?」
実況中継中です。王太子の方を見ながら、後ろで指をVサインしているのは、お笑いものですね。
「おまえが平民娘に何をしているのか、分かっていると言っているのだ。学園内でなぁ~」
…学園って、入学と同時に卒業なんていう芸当をしたことを忘れているのかしら。
私もだけど。
私は希有な無属性、公爵令嬢も希有な全属性。
魔法の総量は、今や同じくらい。
知識もあるし、立ち向かえることができるのは互いだけ。
「飛び級で卒業済みですが?」
「そんなウソは通らん」
「事実です。王と王妃に確認してもよろしいのですよ」
「ふん。王と王妃に助けてもらいたいようだがムダだ」
根拠は何よ。
この辺りから、取巻きや最初に声を上げた低位貴族の女達が離れていく。
私の耳の上あたりにあるカメラに気がついたか?
「そうだ…ろ?」
取巻きが全員いないことに気がつく王太子。
これでやっと。
…以前の証拠は、私の証言だけでしたけれど、本当にあるのかしら?
「そうよ、私たちは公爵令嬢が何をしたのか分かっているわ」
声を上げたのは、私と同じ低位貴族の女たち。
いつも集団を作っているカルトなお方。
「公爵令嬢!聞いたか?今さら弁解はできん」
王太子は断言するが…
「何を言ってらっしゃるの?」
実況中継中です。王太子の方を見ながら、後ろで指をVサインしているのは、お笑いものですね。
「おまえが平民娘に何をしているのか、分かっていると言っているのだ。学園内でなぁ~」
…学園って、入学と同時に卒業なんていう芸当をしたことを忘れているのかしら。
私もだけど。
私は希有な無属性、公爵令嬢も希有な全属性。
魔法の総量は、今や同じくらい。
知識もあるし、立ち向かえることができるのは互いだけ。
「飛び級で卒業済みですが?」
「そんなウソは通らん」
「事実です。王と王妃に確認してもよろしいのですよ」
「ふん。王と王妃に助けてもらいたいようだがムダだ」
根拠は何よ。
この辺りから、取巻きや最初に声を上げた低位貴族の女達が離れていく。
私の耳の上あたりにあるカメラに気がついたか?
「そうだ…ろ?」
取巻きが全員いないことに気がつく王太子。
これでやっと。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
これが普通なら、獣人と結婚したくないわ~王女様は復讐を始める~
黒鴉宙ニ
ファンタジー
「私には心から愛するテレサがいる。君のような偽りの愛とは違う、魂で繋がった番なのだ。君との婚約は破棄させていただこう!」
自身の成人を祝う誕生パーティーで婚約破棄を申し出た王子と婚約者と番と、それを見ていた第三者である他国の姫のお話。
全然関係ない第三者がおこなっていく復讐?
そこまでざまぁ要素は強くないです。
最後まで書いているので更新をお待ちください。6話で完結の短編です。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
断罪される一年前に時間を戻せたので、もう愛しません
天宮有
恋愛
侯爵令嬢の私ルリサは、元婚約者のゼノラス王子に断罪されて処刑が決まる。
私はゼノラスの命令を聞いていただけなのに、捨てられてしまったようだ。
処刑される前日、私は今まで試せなかった時間を戻す魔法を使う。
魔法は成功して一年前に戻ったから、私はゼノラスを許しません。
【完結】結婚前から愛人を囲う男の種などいりません!
つくも茄子
ファンタジー
伯爵令嬢のフアナは、結婚式の一ヶ月前に婚約者の恋人から「私達愛し合っているから婚約を破棄しろ」と怒鳴り込まれた。この赤毛の女性は誰?え?婚約者のジョアンの恋人?初耳です。ジョアンとは従兄妹同士の幼馴染。ジョアンの父親である侯爵はフアナの伯父でもあった。怒り心頭の伯父。されどフアナは夫に愛人がいても一向に構わない。というよりも、結婚一ヶ月前に破棄など常識に考えて無理である。無事に結婚は済ませたものの、夫は新妻を蔑ろにする。何か勘違いしているようですが、伯爵家の世継ぎは私から生まれた子供がなるんですよ?父親?別に書類上の夫である必要はありません。そんな、フアナに最高の「種」がやってきた。
他サイトにも公開中。
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる