18 / 48
第9章 理の使命2
77 破壊神への好意?!
しおりを挟む
「分からん。」
苦悩の表情を見せたあいつ…、結論を出すのが早かった。
悩んだのは、実質1分?
そして、もう次の話題に移ってしまった。
「回復してきたから、そろそろ移動しよう。」
「回復って、まださっきから5分も経っていないのに?まさか…。」
「大丈夫だって、さっき愛情をもらったからな。」
「…そんなのあげていないわよ。」
なんだか、顔が…
さっきからおかしいわね。何かした…
あいつは、お姉ちゃんとあっちへ行こうか、こっちがいいかとか言っている。
「ねぇ…。」
聞こえているのかいないのか、ちょっと気に喰わなかったから、あいつの顔を掴んでこっちに向けて
「私に何か術を掛けたでしょ。」
って、言ってやった。
しかし、
「は?」
何を言っているの、こいつっていう顔。
「解きなさいよ。」
「いや、だから何を言っているの?」
「私が好意を受けるように何か細工をしたんでしょう。そうに違いない。違いなければ、こんな感情になること自体おかしいのよ。お姉ちゃんにも、好印象になるような意識操作でもしたんでしょ。白状しなさいよ。」
「悪い。本当に本気でそんなこと言ってる?」
「当り前じゃない。だって、じゃなければおかしいもの。」
なんだか、少し前にもこんなことをやったような…
お姉ちゃんが、自分自身も話の中に出てきたことで、私に柔らかい言葉、しかし、衝撃的な一言を言った。
「あらあら、私はもちろん、あなたもそういうものには掛かっていないわよ。そもそも、催眠術などの術も意識操作なんていうのも、効果がないから。知らなかった?創世の女神さまはね、全てを作ったの。だから当然、催眠術などの術系や意識操作という技術系も作った。つまり、誰よりも知っていて、誰よりも防御が堅固なの。破壊の神さまはね、壊すことしかできないから、破壊の神さまなの。好印象を与える前に、関係なんて壊しちゃうから、今のような状況にはならないわ。」
ふふ…っと笑いながら、決定打が…
「照れ隠し。可愛いわね。」
と、お姉ちゃんが抱き着いてきた。あいつにばれないように、メッセージ付きで。
「あの子は、優良物件よ。記憶の中で見た、あの人も捨てがたいとは思うだろうけど、私なら、あの人がいいわね。」
「え!お姉ちゃんも、記憶を見たの??」
「さぁ、どうでしょうね。」
朗らかに笑いながら、離れるお姉ちゃん。何を考えているのか、分からないけれど、なんとなく聞いてはいけない感じ。
こんな2人をあいつは、微笑ましいって感じで見てる。
ま、また、繰り返すのか。
すると、あいつは、こちらに背を向けて、よく分からない方向を指さした。
「あっちに大きい街がある…ような気がする。あっちに行ってみようぜ。」
見えない。
でも、あいつがこういうなら、何かがあるんだろう。
あいつに顔を見られたくなかったから、
「じゃ、じゃあ、そっちへ行きましょ。先へ行って。後から2人で、追っていくから。」
「え~。いいじゃん、みんなで同じ方向に行くんだから、3人横並びでも。」
「こっち見んな。」
「照れ隠し、かわいい…。」
わいわいがやがや、私たち、3人の旅がやっと始まった…はず。
しばらく歩いていて、遠くの遠くの方に街っぽいものが見えた時、出発した辺りに何かがあるような気がして、振り向いてみた。思ったよりも遠くになっていたけれど、そこに何かがいたような気がしたけれど、すぐに周囲に紛れてしまい、分からなくなってしまった。
ちょっと、ため息をつきながら、前を見たら、あいつが目の前に。
「なっ!」
「よそ見をしながら歩いていると、コケるぞ。コケそうになったから、優しく抱きしめてあげる準備をしていたんだが、残念。」
思わず、蹴とばした私は悪くない。
あいつと私がそんなやり取りをしていた時、お姉ちゃんも同じように出発した辺りを見ていた。
しかし、私よりも早く創世の女神の記憶が蘇っていたのか、女神の能力でその場所を見ていて、何かを悟っていたのかもしれない。その後に起こることを。
のちに、そのことを聞かされて、私がいかに何も知らなかった。何かを知ろうとしなかったことに後悔するようになったのは、ずっと後の話だった。
***
遠くを歩いている3人を座りながら見ている。
少しずつ、遠くなっていくけれど、行く先は知っているし、今後どうゆう展開になるのかも分かっている。知らないのは、双子の片割れと妹ちゃんかな。
おっと、こっちを見られたか。
溶けるように、存在を薄くして、ちょっとあいつを動かして…よし、うまく逸らせた。
妹ちゃんは、これでいいけれど、お姉ちゃんは…ありゃ、ばれてるな。
ハンドサイン、通じるかな。
…、一方通行だけど、返答が来た。
ええと、
『詳細は承知しています。先に、街へ。お待ちしています。』
ふう、話の分かる方でよかったよ。これで、今後もなんとかなるかな。
こっちはこっちで、用意もしますかね。
苦悩の表情を見せたあいつ…、結論を出すのが早かった。
悩んだのは、実質1分?
そして、もう次の話題に移ってしまった。
「回復してきたから、そろそろ移動しよう。」
「回復って、まださっきから5分も経っていないのに?まさか…。」
「大丈夫だって、さっき愛情をもらったからな。」
「…そんなのあげていないわよ。」
なんだか、顔が…
さっきからおかしいわね。何かした…
あいつは、お姉ちゃんとあっちへ行こうか、こっちがいいかとか言っている。
「ねぇ…。」
聞こえているのかいないのか、ちょっと気に喰わなかったから、あいつの顔を掴んでこっちに向けて
「私に何か術を掛けたでしょ。」
って、言ってやった。
しかし、
「は?」
何を言っているの、こいつっていう顔。
「解きなさいよ。」
「いや、だから何を言っているの?」
「私が好意を受けるように何か細工をしたんでしょう。そうに違いない。違いなければ、こんな感情になること自体おかしいのよ。お姉ちゃんにも、好印象になるような意識操作でもしたんでしょ。白状しなさいよ。」
「悪い。本当に本気でそんなこと言ってる?」
「当り前じゃない。だって、じゃなければおかしいもの。」
なんだか、少し前にもこんなことをやったような…
お姉ちゃんが、自分自身も話の中に出てきたことで、私に柔らかい言葉、しかし、衝撃的な一言を言った。
「あらあら、私はもちろん、あなたもそういうものには掛かっていないわよ。そもそも、催眠術などの術も意識操作なんていうのも、効果がないから。知らなかった?創世の女神さまはね、全てを作ったの。だから当然、催眠術などの術系や意識操作という技術系も作った。つまり、誰よりも知っていて、誰よりも防御が堅固なの。破壊の神さまはね、壊すことしかできないから、破壊の神さまなの。好印象を与える前に、関係なんて壊しちゃうから、今のような状況にはならないわ。」
ふふ…っと笑いながら、決定打が…
「照れ隠し。可愛いわね。」
と、お姉ちゃんが抱き着いてきた。あいつにばれないように、メッセージ付きで。
「あの子は、優良物件よ。記憶の中で見た、あの人も捨てがたいとは思うだろうけど、私なら、あの人がいいわね。」
「え!お姉ちゃんも、記憶を見たの??」
「さぁ、どうでしょうね。」
朗らかに笑いながら、離れるお姉ちゃん。何を考えているのか、分からないけれど、なんとなく聞いてはいけない感じ。
こんな2人をあいつは、微笑ましいって感じで見てる。
ま、また、繰り返すのか。
すると、あいつは、こちらに背を向けて、よく分からない方向を指さした。
「あっちに大きい街がある…ような気がする。あっちに行ってみようぜ。」
見えない。
でも、あいつがこういうなら、何かがあるんだろう。
あいつに顔を見られたくなかったから、
「じゃ、じゃあ、そっちへ行きましょ。先へ行って。後から2人で、追っていくから。」
「え~。いいじゃん、みんなで同じ方向に行くんだから、3人横並びでも。」
「こっち見んな。」
「照れ隠し、かわいい…。」
わいわいがやがや、私たち、3人の旅がやっと始まった…はず。
しばらく歩いていて、遠くの遠くの方に街っぽいものが見えた時、出発した辺りに何かがあるような気がして、振り向いてみた。思ったよりも遠くになっていたけれど、そこに何かがいたような気がしたけれど、すぐに周囲に紛れてしまい、分からなくなってしまった。
ちょっと、ため息をつきながら、前を見たら、あいつが目の前に。
「なっ!」
「よそ見をしながら歩いていると、コケるぞ。コケそうになったから、優しく抱きしめてあげる準備をしていたんだが、残念。」
思わず、蹴とばした私は悪くない。
あいつと私がそんなやり取りをしていた時、お姉ちゃんも同じように出発した辺りを見ていた。
しかし、私よりも早く創世の女神の記憶が蘇っていたのか、女神の能力でその場所を見ていて、何かを悟っていたのかもしれない。その後に起こることを。
のちに、そのことを聞かされて、私がいかに何も知らなかった。何かを知ろうとしなかったことに後悔するようになったのは、ずっと後の話だった。
***
遠くを歩いている3人を座りながら見ている。
少しずつ、遠くなっていくけれど、行く先は知っているし、今後どうゆう展開になるのかも分かっている。知らないのは、双子の片割れと妹ちゃんかな。
おっと、こっちを見られたか。
溶けるように、存在を薄くして、ちょっとあいつを動かして…よし、うまく逸らせた。
妹ちゃんは、これでいいけれど、お姉ちゃんは…ありゃ、ばれてるな。
ハンドサイン、通じるかな。
…、一方通行だけど、返答が来た。
ええと、
『詳細は承知しています。先に、街へ。お待ちしています。』
ふう、話の分かる方でよかったよ。これで、今後もなんとかなるかな。
こっちはこっちで、用意もしますかね。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる