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126回目 守り

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「聖女は、守らなくてはいけない」
「国の防衛は、聖女が握っている」

この聖女のおかげで国は安寧を保っていられるのだが、
この期間が長くなればなるほど、
人々の記憶から、

“聖女”の存在意義が薄れていく。

「何もせずに、民たちから不法な搾取をする教会。聖女はいらない」

そう言われて断罪され、次々と協会関係者は処刑されていく。
少しずつ聖女が張っていた結界にも綻びが増えていく。

「愚かなる者たちよ。悔いるがいい。今、ここで結界が消滅することの意味を」

処刑台に上がった聖女が、そう言うと周囲の空気が変わったのが集っていた平民や貴族は、感覚的に分かった。

「偽善者が呪いをかけようとしているぞ。早く切れ」

その言葉と共に、聖女が処刑された…はずだった。

「…なんだ、切れ味が悪いな。きちんと研いでいるのか?」

切り落とされた首から声が響く。

その言葉と共に、周囲から人々が逃げ出して行く。
既に安全な場所などないのに。

「…私は?処刑された衝撃で記憶を取り戻すなんて遅すぎるでしょ」

超高速転生令嬢の転生旅は続く…
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