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119回目 結界

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私の役割は、聖女。

国全体に結界を張り、国の財産と民を守る仕事を…しているはず。

実際のところ、結界があるかどうかなんて分かるはずも無く…

だから、こんなことが起きる。

「聖女アリス。我が国に必要な結界を張らなかったことは明白だ」

結界と言っても、完全に張るのは大変だ。

だから、小さく結界が破損したところから、小さな魔物が入ってしまうことがある。

それをもって、張らないなんて、なんて分かっていない人たちなんだろう。

「ここに聖女を解任。能力を封じた上で魔の森へ追放する」

その言葉、元婚約者。

聖女になる前に、婚約していたけれど聖女になったと同時に婚約破棄した相手が、にやにやしながら言う。

傍らには、知らない女性。

「これで、君が聖女になる。早く連れて行け」

…聖女になると、婚約は自動的に破棄になるのよ。

学習しない人ね。

それから、私は能力を封じきれずに魔の森へ。

人にしては、膨大な魔力など…最近魔力以外の力も増えたものを抑えきれる訳も無く

封を施す側の全員を永久魔力欠損にした上で魔の森に移住しました。

記憶?

聖女になったと同時取り戻しました。

長かった。

ところで、いつ聖女がとんでもない結界を張ることになったの?

普通、無理でしょ。

私みたいなのが他にいるとは思えないけれどね。
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