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第145話 実習2 自然と人工

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「単独型と連携型は、このようになっているが一番の問題は連続型です。まずは、これを見てください」

さっきと同じ人形が歩いている。
足元で地面が窪む。

ここまではさっきと同じだったが。

前のめりになった人形はバランスを崩して前に手をついてしまう。
すると、そこも地面が窪む。
迷宮の上の部分から一枚板が剥がれるように人形に落ちてくる。

「このように連携型と似ていますが、1つの罠と2つめの罠の起動ポイントは違っていて、それぞれが単独で動作することもあれば、動画のように連携することもあるというものです。ここからは、実戦です。頑張ってください。まずは、人工の方へ行きましょう。あちらの方が罠が豊富なので」

「はい」

「誠くんどうぞ」

「人工って何ですか?」

「ああ、説明を忘れていましたね。人工というのは、迷宮ということで、人の手が介在していることです。連携型や連続型は、この人工迷宮にしか設置されていません。それに対して、自然の罠というのは、結果的に罠になってしまったというものです。ちなみに、自然の迷宮というものは存在しません。これらは全て洞窟と呼んでいます。迷宮と洞窟。実習で使っているのは、どちらでしょうか。誠くん」

「迷宮ですか?」

「正解です。では、さらに問題。迷宮と洞窟の決定的違いはどこを見れば分かるでしょうか。みんなも考えてみてください。トーコはダメですよ」

「ケチ。まぁ、分かるけれどね」

人工迷宮と自然洞窟。
違う点はなんだ?
…あれか?

「先生」

「はい、朝日くん」

呼び名は、朝日決定なのか。
それよりも

「床面、踏み面か?」

「正解です。迷宮にデコボコはあまりありません。洞窟は、デコボコが多いです。ですから、迷宮や洞窟に入る際は、注意が必要です」

なるほど。

「それでは、実習の再開です。朝日くんは、前と同じく最上位置まで行ってください。疲れるのも込みで罠を作動させます。目標は以前にも行ったとおり、ランク3でダメージ0ですからね」

先生の通りに梯子を登ってかなり高い位置まで来た。
しっかし、後ろを振り向きたくないな、こんな高い場所まで登ってきたことがなかったから。

迷宮の入口を見る。
確かにデコボコはない。
迷宮に間違いは無い。

先生には言わなかったけれど、この迷宮には明かりがある。
洞窟に明かりはないから、そういう点でも人の手が介在しているんだろう。
いや、人の手かどうかは、分からないけれど。

罠は、見えない。
そもそも、見えたら罠じゃないと思っていた時もありました。
最初の罠は、それだった。
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