94 / 121
第四章 戦え! エルフの森
第八十五話 「或るゴブリンの一生」
しおりを挟む
竹を編んで作ったお盆の上に、椀と皿がひとつずつ並んでいる。例によってどちらも竹製で、椀は太い竹を輪切りにしたもの、皿は竹を削って作った長方形の角皿だ。椀の中身も皿に盛られた料理も量は控えめである。
椀の中には透明な汁の中にタケノコのスライスのようなものが入っている。何も言わずに出されたら日本のお吸い物だと勘違いしてしまうだろう。とりあえず、こちらから一口ずずずとすする。
ふぅむ、竹の香りと薄めの塩味、そしてわずかな甘みを感じる。とろみはまったく付いておらずさらりとした口当たりだ。和風だしや醤油を加えたら完全にお吸い物として通用しそうだ。
次に具をいただく。食器はこれまた竹を削って作ったフォークだ。タケノコにぶすりと刺して頬張る。おお、このシャキシャキの触感は完全にタケノコだ。
タケノコは好物なので素直にうれしい。炙ってからスープに入れたのか、非常に香ばしい。そして噛むほどに甘みが出てくる。日本で食べてきたタケノコにこんな甘みはなかった。これで煮物を作ったらすごい美味しくなりそうだ。
吸い物をフォークでかき回すと細く割かれた肉の切れっ端が引っかかった。口に入れるとほのかに香辛料の刺激。さっき進呈したジャーキーをさっそく使ったらしい。
貰い物を右から左に消費しなければならないとは、想像以上にこの村の状況は切羽詰まっているのかもしれない。
お次は皿に盛られた料理だ。見たところ、タケノコと葉物野菜の炒めものと言った雰囲気。こちらはひとまず野菜だけをつまんでみる。ふむ、柔らかくて少しねっとりとした舌触り。
いかにも「野草!」って感じのほろ苦さはあるが、耐えられないほどではない。日本酒などの甘いお酒に合いそうだ。大人の味わいって感じだけれど、ミリーちゃんは大丈夫だろうか?
ふと心配になってミリーちゃんのお皿を見てみるとすでに空になっていた。わたしのを分けてあげたいけれど、わたしはわたしで空腹で動けなくなってしまっては問題である。心を鬼にして、残りの料理を腹に入れる。
「すまないな、客人。狩りさえできればもっとちゃんとしたものを振る舞えたんだが……」
申し訳なさそうな顔でやってきたのはマーシャルさんだ。片手に竹筒を持っている。
「ほんの気持ちだが、このエルフの酒を呑ってくれ。腹の足しにはならんが紛れはする」
といって竹筒を差し出してくる。酌を断るのが無礼なのは古今東西異世界を問わず変わらないだろう。残っていたお茶を飲み干して湯呑を差し出す。
注がれた酒は見事に透明だった。匂いをかぐとアルコールのあまい香りがほのかに漂う。一口飲むと、おお、こりゃなかなかキツイな。香草のような匂いと苦味もある。何かのリキュールなんだろうか。
「風霊様の恵みを丸ごと砕いて薬草と一緒に何年も漬け込むんだ。薬としても使うんだが、祝いの席でも飲む。今回は……そうだな、風霊様が心強い援軍を送ってくださった祝いだ」
うーん、その理由って完全にいま考えた後付ですよね。でも気持ちはありがたい。竹筒一本だが、じっくり味わって頂戴することにしよう。
「同じ薬酒でもドワーフのものとはぜんぜん違うんですね。でもおいしいです!」
「エルフの酒といえばめったに出回らない貴重品でございますね。不思議な味わいが致します」
「ひさしぶりに飲みましたねえ。ボクの里とは微妙に味が違う気がします」
「南方にはほとんどエルフがいないッスからね! このネタはウケるッスよー!」
同じくマーシャルさんから酌を受けたみんなが口々に感想を言う。プランツ教授は酒が飲めない体質だそうで丁重に断っていた。この世界にも下戸がいたのか。みんな昼間からエールを引っ掛けてるイメージだったからちょっとだけ驚いた。
簡素な夕餉が終わると、集会所に集まっていたエルフたちは三々五々解散していった。マーシャルさんによると、普段は各家庭で食事をしているのだが、今回の緊急事態を乗り越えるために配給制的な食事となっているらしい。
エルフたちがいなくなると、集会所は一気にさびしくなった。一度に100人以上は入れそうな広間にわたしとミリーちゃん、サルタナさん、リッテちゃん、ロマノワさんにプランツ教授の6人しかいないのだ。
ゴゴゴゴ……と北の雷鳴が地を揺らす。明日も狙撃の仕事があるし、今日はおとなしく寝よう。
貸してもらったエルフ製の寝具で寝床を用意する。一番下に敷くのは竹で編んだマットレスのようなものだ。竹で編んであるのだが、複雑な立体格子を描いていて隙間が多い。実に通気性が良さそうである。
その上に自前の毛布を敷き、横たわって外套をかぶる。セーラー服君はエネルギー充填効率が下がるから嫌がるが、こればっかりは譲れない。わたしは何かかぶってないと眠くならない性質なのだ。
ロマノワさんからもらった本を腹ばいになって読みはじめる。寝る前に読書をするのは長年の習慣だったが、こちらの世界に来てからはすっかりご無沙汰だった。
太陽が常に空にあるこの世界に消灯という概念はない。みんな明るさも気にせず寝息を立てている。大部屋で読書をしても明かりに気を使わなくていいのはこの世界のメリットだ。
「或るゴブリンの一生」の主人公はいまでは珍しくなった原種のゴブリンで、族長の家柄に生まれた。しかし、八十八人目の子どもで身体も小さく、兄たちにいじれめられて育った。
子育てに関心のない父親も、次の子どもを産むのに忙しい母親も主人公を助ける気配はなく、唯一の味方は幼馴染のメスゴブリンだけ。それを支えにつらい日々をなんとか生き抜く主人公だが、ある日、勇者を名乗る人間の一団に集落が焼き討ちされてしまう。
主人公と幼馴染は手に手を取って必死に逃げ出し――って、ホントにこれゴブリンの生態についての本なのか? ちょっとドラマティックすぎて中断するタイミングが見つからないのだが。
「ほお、『或るゴブ』かね。わしも若い頃は熱中したのう。続刊が100以上もあるせいで危うく学院の試験に落ちるところだったわい」
なんだその最近人気のラノベみたいな略し方は。声をかけてきたのはプランツ教授だ。あ、やば、つい熱中してページをめくる音がうるさくなっちゃったかな。
「しかし、50年以上も前の作品を読むとは高町君も勉強熱心じゃの。いや、名作は何度天が灰に染まろうが色褪せん、と言うべきじゃの」
んんん? この本の著者ってロマノワさんのはずなんだけど、計算合わなくない?
椀の中には透明な汁の中にタケノコのスライスのようなものが入っている。何も言わずに出されたら日本のお吸い物だと勘違いしてしまうだろう。とりあえず、こちらから一口ずずずとすする。
ふぅむ、竹の香りと薄めの塩味、そしてわずかな甘みを感じる。とろみはまったく付いておらずさらりとした口当たりだ。和風だしや醤油を加えたら完全にお吸い物として通用しそうだ。
次に具をいただく。食器はこれまた竹を削って作ったフォークだ。タケノコにぶすりと刺して頬張る。おお、このシャキシャキの触感は完全にタケノコだ。
タケノコは好物なので素直にうれしい。炙ってからスープに入れたのか、非常に香ばしい。そして噛むほどに甘みが出てくる。日本で食べてきたタケノコにこんな甘みはなかった。これで煮物を作ったらすごい美味しくなりそうだ。
吸い物をフォークでかき回すと細く割かれた肉の切れっ端が引っかかった。口に入れるとほのかに香辛料の刺激。さっき進呈したジャーキーをさっそく使ったらしい。
貰い物を右から左に消費しなければならないとは、想像以上にこの村の状況は切羽詰まっているのかもしれない。
お次は皿に盛られた料理だ。見たところ、タケノコと葉物野菜の炒めものと言った雰囲気。こちらはひとまず野菜だけをつまんでみる。ふむ、柔らかくて少しねっとりとした舌触り。
いかにも「野草!」って感じのほろ苦さはあるが、耐えられないほどではない。日本酒などの甘いお酒に合いそうだ。大人の味わいって感じだけれど、ミリーちゃんは大丈夫だろうか?
ふと心配になってミリーちゃんのお皿を見てみるとすでに空になっていた。わたしのを分けてあげたいけれど、わたしはわたしで空腹で動けなくなってしまっては問題である。心を鬼にして、残りの料理を腹に入れる。
「すまないな、客人。狩りさえできればもっとちゃんとしたものを振る舞えたんだが……」
申し訳なさそうな顔でやってきたのはマーシャルさんだ。片手に竹筒を持っている。
「ほんの気持ちだが、このエルフの酒を呑ってくれ。腹の足しにはならんが紛れはする」
といって竹筒を差し出してくる。酌を断るのが無礼なのは古今東西異世界を問わず変わらないだろう。残っていたお茶を飲み干して湯呑を差し出す。
注がれた酒は見事に透明だった。匂いをかぐとアルコールのあまい香りがほのかに漂う。一口飲むと、おお、こりゃなかなかキツイな。香草のような匂いと苦味もある。何かのリキュールなんだろうか。
「風霊様の恵みを丸ごと砕いて薬草と一緒に何年も漬け込むんだ。薬としても使うんだが、祝いの席でも飲む。今回は……そうだな、風霊様が心強い援軍を送ってくださった祝いだ」
うーん、その理由って完全にいま考えた後付ですよね。でも気持ちはありがたい。竹筒一本だが、じっくり味わって頂戴することにしよう。
「同じ薬酒でもドワーフのものとはぜんぜん違うんですね。でもおいしいです!」
「エルフの酒といえばめったに出回らない貴重品でございますね。不思議な味わいが致します」
「ひさしぶりに飲みましたねえ。ボクの里とは微妙に味が違う気がします」
「南方にはほとんどエルフがいないッスからね! このネタはウケるッスよー!」
同じくマーシャルさんから酌を受けたみんなが口々に感想を言う。プランツ教授は酒が飲めない体質だそうで丁重に断っていた。この世界にも下戸がいたのか。みんな昼間からエールを引っ掛けてるイメージだったからちょっとだけ驚いた。
簡素な夕餉が終わると、集会所に集まっていたエルフたちは三々五々解散していった。マーシャルさんによると、普段は各家庭で食事をしているのだが、今回の緊急事態を乗り越えるために配給制的な食事となっているらしい。
エルフたちがいなくなると、集会所は一気にさびしくなった。一度に100人以上は入れそうな広間にわたしとミリーちゃん、サルタナさん、リッテちゃん、ロマノワさんにプランツ教授の6人しかいないのだ。
ゴゴゴゴ……と北の雷鳴が地を揺らす。明日も狙撃の仕事があるし、今日はおとなしく寝よう。
貸してもらったエルフ製の寝具で寝床を用意する。一番下に敷くのは竹で編んだマットレスのようなものだ。竹で編んであるのだが、複雑な立体格子を描いていて隙間が多い。実に通気性が良さそうである。
その上に自前の毛布を敷き、横たわって外套をかぶる。セーラー服君はエネルギー充填効率が下がるから嫌がるが、こればっかりは譲れない。わたしは何かかぶってないと眠くならない性質なのだ。
ロマノワさんからもらった本を腹ばいになって読みはじめる。寝る前に読書をするのは長年の習慣だったが、こちらの世界に来てからはすっかりご無沙汰だった。
太陽が常に空にあるこの世界に消灯という概念はない。みんな明るさも気にせず寝息を立てている。大部屋で読書をしても明かりに気を使わなくていいのはこの世界のメリットだ。
「或るゴブリンの一生」の主人公はいまでは珍しくなった原種のゴブリンで、族長の家柄に生まれた。しかし、八十八人目の子どもで身体も小さく、兄たちにいじれめられて育った。
子育てに関心のない父親も、次の子どもを産むのに忙しい母親も主人公を助ける気配はなく、唯一の味方は幼馴染のメスゴブリンだけ。それを支えにつらい日々をなんとか生き抜く主人公だが、ある日、勇者を名乗る人間の一団に集落が焼き討ちされてしまう。
主人公と幼馴染は手に手を取って必死に逃げ出し――って、ホントにこれゴブリンの生態についての本なのか? ちょっとドラマティックすぎて中断するタイミングが見つからないのだが。
「ほお、『或るゴブ』かね。わしも若い頃は熱中したのう。続刊が100以上もあるせいで危うく学院の試験に落ちるところだったわい」
なんだその最近人気のラノベみたいな略し方は。声をかけてきたのはプランツ教授だ。あ、やば、つい熱中してページをめくる音がうるさくなっちゃったかな。
「しかし、50年以上も前の作品を読むとは高町君も勉強熱心じゃの。いや、名作は何度天が灰に染まろうが色褪せん、と言うべきじゃの」
んんん? この本の著者ってロマノワさんのはずなんだけど、計算合わなくない?
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
【異世界ショップ】無双 ~廃絶直前の貴族からの成り上がり~
クロン
ファンタジー
転生したら貴族の長男だった。
ラッキーと思いきや、未開地の領地で貧乏生活。
下手すれば飢死するレベル……毎日食べることすら危ういほどだ。
幸いにも転生特典で地球の物を手に入れる力を得ているので、何とかするしかない!
「大変です! 魔物が大暴れしています! 兵士では歯が立ちません!」
「兵士の武器の質を向上させる!」
「まだ勝てません!」
「ならば兵士に薬物投与するしか」
「いけません! 他の案を!」
くっ、貴族には制約が多すぎる!
貴族の制約に縛られ悪戦苦闘しつつ、領地を開発していくのだ!
「薬物投与は貴族関係なく、人道的にどうかと思います」
「勝てば正義。死ななきゃ安い」
これは地球の物を駆使して、領内を発展させる物語である。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる