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ふたたびの鹿児島
子供が寝てる間に
しおりを挟む膝立ちしているから、普段と逆で僕のほうが目線は高い。
普段は見上げている不遜な顔を見おろすのは気分がよく、自分の中の『雄』の本能がくすぐられる。
余裕しゃくしゃくのこの顔を、快楽で歪ませたい。そんな扇情的な願望が湧き上がってくる。
至近距離で絡み合う視線が、熱を帯びた感情を静かに溶け合わせる。
黒曜石の瞳には、僕の影が映っている。その瞳に吸い込まれそうな感覚を覚えながら、両手で彼の頬を包みこみ、顔を近づけていく。
先ほど三間が僕にしたように、唇を重ね、上唇、下唇と、食むように捕らえる。
形の良い薄い唇は、見た目よりずっとやわらかい。そのやわらかさを知り、呼吸の熱を感じるだけで、愛欲が膨れ上がっていくのがわかる。
薄く開かれた唇から舌先が顔を出し、ちろちろと僕の唇を舐める。
唇をくっつけたり離したりしながら、互いの唇の狭間で、じゃれるように舌先だけを触れ合わせた。「気持ちいい」が「焦らしたい」を上回り、しだいにねっとりとした絡み合いになっていく。
手が後ろに伸びて来て、後頭部を引き寄せられた。舌を引き込まれ、やわらかく歯を立てられる。
負けじと、夢中で彼の口内をかき回し、唾液を啜った。
竿の根元から先端へ、優しくするりと撫でられ、「んっ……」と小さな呻きが洩れる。
もう片方の手は、うなじを擽り、背筋をゆっくりと下りていく。
手が両方とも後ろへ回ったと思ったら、肉の薄い尻を荒々しく揉まれた。それにすらひどく感じてしまう。
割れ目を左右に開かれ、あわいを辿った指先が窄まりの表面をくすぐる。
反射的に太股に力を入れたときには、指先が奥へと潜り込んでいた。
長い指は僕の官能のありかを熟知していて、すぐに関節が曲げられると、そのふくらみを弄び始める。
たまらず、僕は口接を解き、身をよじった。
期せずして彼の前に胸を突き出す体勢になってしまい、乳首をぺろりと舐められる。
「んんっ! ぁっ……」
「ヒートが終わったばっかだから、まだやわらかいな」
内側の性感帯を擦り上げ、締め付けを確かめるようにゆるゆると指が動かされる。
確かに1週間前に発情期が終わったばかりで、指を挿れられただけ、乳首を舐められただけで、ぞくぞくするような甘い快感が広がる。ゆるく勃ち上がっていた前が、しっかりとした硬さを持ちはじめる。
何かに縋りつかずにはいられず、頬に添えていた手を上に移動させ、彼の頭を掻き抱いた。
ツンと勃ち上がった胸の突起を舌で転がし、もう片方の乳首を空いているほうの指でくにくにと捏ねられる。
あたたかい湯の中ですぐに綻んだ窄まりには、二本目の指が追加された。
馴染ませるように浅いところで抜き差しされ、ゆっくりと回される。縁に引っかけた指を広げられると、お湯が中に入って来て奥がじんわりとあたたかくなっていく。
そう言えば、光希が生まれて以来、お風呂の中でしたことはなかったから、この感覚は久々だった。
「晴さ……、だめ……、声、がまんできない…………」
「隣はいないから、声出して大丈夫だって」
じんじんと疼き始めた乳首に、ふっと息を吹きかけられ、歯を立てて甘く噛まれた。
「ヤッ……、ぁあっ!」
いいのか悪いのか考えるより先に、甲高い声が洩れる。
「一応ゼリーも用意したけど、このまま3本目いけそうだな」
「……っ、……ふ、ぁ、アッ……」
3本目の目の指を追加され、途端に締め付けがきつくなる。
受け入れることに慣れた体にとっては、それも快感でしかなかった。
それでも、三間は指が馴染むのを待ち、時間をかけて丁寧に溶かしてくれて、僕はみっともない喘ぎ声を上げ、射精を堪えるだけで精一杯だった。
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