嫌われオメガは巻き戻った世界でベータに擬態する

灰鷹

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海外ロケとスキャンダル

今回は……

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 感触を確かめるように唇を食まれ、舌先でなぞられる。じゃれるようなキスは、すぐにまた、濃く、激しいものになる。僕も夢中で応え、唾液を啜った。

 角度を変え、浅く深くキスをしながら、シャツの下に手が忍び込んでくる。
 触られた場所全てが気持ちいい。特に乳首は、気持ちよさが性的な快感へと直結する。

 両方の乳首を、指で捏ねられ、爪先で弾かれ、キュッと抓まれて。

「……ぁ、ふ……ンっ…………」

 唇の隙間からくぐもった喘ぎが洩れた。

 ぞくぞくするような快感が下へと伝わり、股間のものを痛いほどに硬くする。

 前から出たものか後ろから漏れたものかはわからないけど。既に下着のお尻の部分はぐっしょり濡れていて、濡れた布が肌に張り付く不快な感触がする。

 僕は三間の背中に回していた手を、彼の股間へとやった。
 早くこれが欲しい。そんな意思表示で、ファスナーの開かれたデニムの内側に手を差し込み、下着越しに膨らみを撫でる。

 唇を離した三間が、ふっ、と吐息で笑う。

今回は・・・随分と積極的だな」

 その言葉に違和感を覚えたけど。何がおかしいのかはわからなかった。


 万歳してシャツを脱がせられ、カーゴパンツも、濡れた下着と一緒に一気に引きずり降ろされ、足から抜かれる。
 文字通り、一糸纏わぬ姿になった。

 色白の、筋肉の薄い体で、細めの性器だけが、いっぱしの雄の顔をして反り返っている。
 下生えは根元に申し訳程度にあるくらいで、竿は周りの肌より少し濃いめのピンク色。平常時より膨らんだ先端は欲情の色に染まり、鈴口に雫を浮き上がらせ、竿をしとどに濡らしていた。

 一気に皮膚を朱に染めた羞恥は、すぐに居たたまれなさに置き換わる。
 一度目のときは、ずっと後ろから繋がっていたことを思い出したからだ。
 男性器を、好きな相手にこうも堂々と晒すのは初めてだった。

 後ろも前も、見られるのが恥ずかしいことには違わないけど。三間は、男の体をあまり見たくないだろうと思う。一度目のときも、僕を抱きながら佑美さんの名前を呼んでいたくらいだし。
 そう思って、上半身を起こし、うつぶせになろうとしたところ。「待て」と声をかけ、三間がベッドから腰を浮かせた。

 ベッドの端から50㎝ほどの距離にある窓へと手を伸ばしている。その窓は、ホテルによくある、完全には開かないようアームのついた回転式のタイプになっている。
 三間が窓を開け、夜になって涼しくなった風が、カーテンをさらりと揺らす。

「匂いますか?」

 暑かったら冷房を入れたらいい話なので、窓を開ける理由はそれしかない。





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