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キャプテンは副キャプテンのいいなり
前編
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FILE3 安藤(副キャプテン)×坂下(キャプテン)
…
「そこ、もっと声出せっ!」
「はいっ!」
「おまえら、大会前なのにたるんでるぞ!もっと気合い入れろ!!」
「はいっ!」
放課後のグラウンド。
夕焼けに染まる空の下。
サッカー部が練習に明け暮れている。
高体連が迫る中、キャプテンの坂下は三年生で今年が最後の大会だ。
「あんまり気負いすぎるなよ」
「わかってる…」
副キャプテンの安藤は苦笑いで坂下の様子を見ている。
坂下は気合が入りすぎるあまり、最近なんだか空回っているのだ。
「そんなことより、おまえもちゃんと練習しろ」
「うん」
…
「ありがとうございましたっ」
「お疲れさま」
「ばいばい」
練習が終わり、着替えてみんなが帰宅の途に着く。
部室には坂下と安藤の二人が残っている。
明日の練習メニューを考えたり、部誌に今日のことを書き込んでいた。
「マネージャーがいないのも考え物だな」
「しょうがないだろ、みんなお前目当てで入ってきて幻滅して辞めちまうんだから」
安藤は女性受けするルックスをしている。
また誰にでも優しいので勘違いされやすかった。
「お前、誰にでも優しいもんな…」
「何?妬いてるの?」
安藤はからかい交じりに尋ねる。
「べ、別に…」
坂下は安藤から視線をそらして部誌を書き上げた。
「ほ、ほら、帰るぞ…」
坂下は荷物を持って部室を出ようとした。
「そういえば、坂下は知ってる?」
「何を?」
荷物を片付けていた安藤がふと顔を上げる。
「数学の佐藤先生と体育の渡辺先生、できてるらしいよ」
ぶっと坂下は噴き出した。
「で、できてるって…二人とも男だろっ」
「いや、なんか車でキスしてるのみたやつがいるとかいないとか…」
「なんだよそれ」
安藤は笑いながら坂下に近づいてきた。
「俺らも人のこと言えないけどな」
坂下の腰を抱くと顔を近づけてくる。
そして唇が触れる寸前で言葉を続けた。
「なぁ、坂下、シヨっか」
「はっ?」
坂下が反抗する間もなく、安藤が坂下に口づける。
「んちゅ、んはっ」
「っふ、ちゅ、んっ」
部室に舌の絡まる音が響く。
気づくと坂下の背にはロッカーがあり、逃げ場はなくなっていた。
「は、はっ、はっ、」
「ふふ、この程度で息上がるとか、大会前なのに気合が足りないのはキャプテンじゃないの?」
唇を話した安藤が坂下をからかう。
「そ、そんなこと…」
「それにキスしただけでこんなに顔赤くするなんて…」
「赤くないっ」
「説得力ないよ」
…
「そこ、もっと声出せっ!」
「はいっ!」
「おまえら、大会前なのにたるんでるぞ!もっと気合い入れろ!!」
「はいっ!」
放課後のグラウンド。
夕焼けに染まる空の下。
サッカー部が練習に明け暮れている。
高体連が迫る中、キャプテンの坂下は三年生で今年が最後の大会だ。
「あんまり気負いすぎるなよ」
「わかってる…」
副キャプテンの安藤は苦笑いで坂下の様子を見ている。
坂下は気合が入りすぎるあまり、最近なんだか空回っているのだ。
「そんなことより、おまえもちゃんと練習しろ」
「うん」
…
「ありがとうございましたっ」
「お疲れさま」
「ばいばい」
練習が終わり、着替えてみんなが帰宅の途に着く。
部室には坂下と安藤の二人が残っている。
明日の練習メニューを考えたり、部誌に今日のことを書き込んでいた。
「マネージャーがいないのも考え物だな」
「しょうがないだろ、みんなお前目当てで入ってきて幻滅して辞めちまうんだから」
安藤は女性受けするルックスをしている。
また誰にでも優しいので勘違いされやすかった。
「お前、誰にでも優しいもんな…」
「何?妬いてるの?」
安藤はからかい交じりに尋ねる。
「べ、別に…」
坂下は安藤から視線をそらして部誌を書き上げた。
「ほ、ほら、帰るぞ…」
坂下は荷物を持って部室を出ようとした。
「そういえば、坂下は知ってる?」
「何を?」
荷物を片付けていた安藤がふと顔を上げる。
「数学の佐藤先生と体育の渡辺先生、できてるらしいよ」
ぶっと坂下は噴き出した。
「で、できてるって…二人とも男だろっ」
「いや、なんか車でキスしてるのみたやつがいるとかいないとか…」
「なんだよそれ」
安藤は笑いながら坂下に近づいてきた。
「俺らも人のこと言えないけどな」
坂下の腰を抱くと顔を近づけてくる。
そして唇が触れる寸前で言葉を続けた。
「なぁ、坂下、シヨっか」
「はっ?」
坂下が反抗する間もなく、安藤が坂下に口づける。
「んちゅ、んはっ」
「っふ、ちゅ、んっ」
部室に舌の絡まる音が響く。
気づくと坂下の背にはロッカーがあり、逃げ場はなくなっていた。
「は、はっ、はっ、」
「ふふ、この程度で息上がるとか、大会前なのに気合が足りないのはキャプテンじゃないの?」
唇を話した安藤が坂下をからかう。
「そ、そんなこと…」
「それにキスしただけでこんなに顔赤くするなんて…」
「赤くないっ」
「説得力ないよ」
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