枕営業から逃げられない

浅上秀

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初めて編

3話

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「それじゃあ手始めに服でも脱いでみようか」

阿部は驚いた。
阿部の表情を見て島田の笑顔が深まった。

「なんでも、するんだろう?」

「は、はい」

阿部はいそいそとスーツのジャケットを脱いだ。
ネクタイをほどき、カッターシャツのボタンを外す。

「全部、下も、だよ」

「は、はい」

上半身裸になると、ベルトのバックルを外した。
スラックスの前ボタンを外してチャックを下ろす。
腰からスラックスとボクサーパンツの両方を下げて足から引き抜いた。
最後に靴下を両足から脱ぎ去った。

「そのままこっちにおいで」

「はい・・・」

股間を手で覆いながら島田の前に立った。

「手をどけて」

「はい・・・」

股間から手を退かされた。
島田は阿部の全裸を舐めるように眺めた。

「恥ずかしい?ここ、立派だねぇ」

島田の手が阿部に触れた。

「あっ・・・」

反射で島田の手をはじいてしまった。

「も、申し訳ございませんっ・・・」

島田の表情が厳しくなった。

「ほんとうだよ。なんでもやるって言ったよね?私に逆らっていいのか?」

「は、はい・・・申し訳ございません・・・」

「謝罪の意思があるなら身体で示して」

阿部は深くお辞儀をしてもう一度謝った。

「大変、申し訳ございませんでした」

「そうじゃない」

「えっ?」

島田の顔を見ると目が厳しいままだが口角が上がっていた。

「土下座だろ」

阿部は青くなりながら正座した。
そしてそのまま頭を深く下げた。

「島田様、大変、申し訳ございませんでした」

「そう、それでいいの」

島田は満足そうに笑っている。
阿部は土下座したまま目をつぶって屈辱に耐えた。

「それじゃあ次ね」

「へ?」

「なに?全裸になって終わりだとでも思った?」

島田が阿部の頭を踏みつけてきた。

「それに頭をあげていいとも言ってない」

「も、申し訳ございません・・・」

「ははは、謝ってばっかだよな」

おまえがそうさせてるんだろ、という言葉が阿部の口を思わずつきそうになった。

「じゃあ立ち上がって」

阿部は顔をあげて立ち上がった。

「こっちにおいで」

島田に手を引かれた。
そして座っている島田の上に跨るように座らされた。

島田の顔が近づく。
口臭の匂いがしたが阿部は耐えた。

「いい顔だね、ほんと、いじめたくなるよ」

そういうと阿部の顔を両手でつかんだ。

「ひっ」

何をされるかわからずに阿部は怯えた。

「ははは、だいじょうぶだよ」

島田が笑う。

「ちょっと味見するだけだから」

そういうとキスをされた。

「んんんん!」

島田の臭い息がダイレクトに入ってくる。
阿部はえづきそうになった。

しかし島田はそれを許さず、激しく唇を吸い舌を絡めてきた。

「んん・・・っっふ・・・むちゅ・・・ぐちゅ」

「ちゅ・・・ん・・・ぐ・・・ぐちゅ」

唇が離れたころ、阿部は頭がぼーっとしていた。
阿部の口の端からは飲み切れなかった二人の唾液が垂れていた。

「はぁっ・・・はっ・・・はっ・・・」

「ほら、これ飲んで」

島田は口に錠剤を含むとまたキスをしてきた。
口移しで何かを飲まされたが阿部は抵抗できなかった。

「んちゅ・・・ちゃんと飲めたね、えらいえらい」

島田が阿部の頭を撫でる。

「はう・・・はっ・・・」

「それじゃあベット乗って」

阿部は息を整えながらベットに上がった。

「座って、足を開いて、そう」

島田は阿部に股間が良く見えるように足を開いて座らせた。

「うん、よく見えるね」

島田はワインを自分のグラスに注ぎながら言った。

「それじゃあ、そのままオナニーして」

「え?」

「オナニーだよ、ほら自分で扱いて」

阿部はおずおずと自分の肉棒を握り上下に動かした。

「う・・・はっ・・・はん・・・」

島田はワインを飲みながら阿部の自慰を眺めていた。

「いまいちだなぁ」

「す、すみません・・・」

阿部は手を止めた。

「うーん、あ、そうだ乳首も弄りながら扱いてみて」

「は、はい・・・」

阿部はチクニーが初めてだった。
どうすればいいかわからなかったが、普段自分がセックスする際に女性に触るようにつまんだりしてみた。

「どう?乳首の感じ」

「ぞ、ぞわぞわ・・・します・・・んんん」

「そう。つまんない感想だな」

島田は心底、つまらなそうに阿部を眺めていた。

「もういいや、次、ケツ、自分でほぐして」

「え?お尻ですか?」

阿部は驚いて手を止めた。

「そう、アナル、やって」

「む、無理です」

「なんで?なんでもやるんでしょ?」

「あ、アナルなんて…触ったこともないです…」

「は?まじかよ」

島田は笑った。

「あんた処女か、ふーん。それは面白い」

島田はグラスを置くと阿部のいるベットに近づいてきた。

「じゃあココ、開発してあげる」

そういうと島田は阿部に覆いかぶさってきた。



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