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第三章 屋敷でトラブル

6話

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「なにしようかなぁ」

朝食を食べ終わったグレンは庭にいた。
一応、筋トレや鍛錬を一通り終わらせたところである。

「わ、空キレイ」

ふと見上げると真っ青な空が広がっていた。

「天気いいなぁ」

ぐーっと伸びをするとあくびがこぼれた。

「失礼いたします」

「はーい」

執事が飲み物を持ってやってきた。

「お飲み物、お持ちしました」

「あ、ありがとうございます」

よく冷えたお茶がグラスに入っていた。
グレンは一気にあおった。

「あ、うまっ」

良く冷えたお茶が身体を動かして火照ったグレンに沁み込む。

「それは何よりです」

執事はにこりと笑ってグラスを下げて屋敷の中に戻っていった。

「もうちょっとやろうかな」

少し休んだグレンは鍛錬を再開した。



午前中いっぱい、グレンは鍛錬を行った。
その後、シャワーで汗を流すと昼食にむかう。

ダイニングに辿り着くとグレンの昼食が既に用意されていた。

「おや、いらっしゃいましたか」

執事が奥の廊下から現れた。

「は、はい、昼食をいただきに…」

「どうぞこちらへ」

執事が椅子を引いて待っていた。
グレンは腰かける。

「さぁ、どうぞお食べください」

「い、いただきます」

グレンは鍛錬で使ったエネルギーを補給すべく、昼食を貪る。



「あー、うまかった!」

グレンは全てを綺麗に平らげた。

「それはようございました」

執事は給仕係に皿を下げさせるとオマケといって飲み物を出した。

「これは?」

「先日、マルク様が騎士団の方からいただいた稀少な茶葉を使用したお茶でございます」

「へぇ」

飲んでみると普通のお茶よりも苦くて少しとろみがあった。

「うえ、苦っ」

グレンは一口で限界だった。
しかしマルクがもらったものだからと頑張ってコップ一杯分、全て飲み干したのだった。

「ご、ごちそうさまです…」

グレンは追加で水を一気に飲んで口直しをはかった。

「いかがでしたか?」

「うーん、俺には苦かったです…」

「そうですか。でも全てお飲みになられたようで」

「も、もったいないので…」

「さようでございますか」



「うー、なんか、眠たくなってきた…」

グレンは目をこすりながらダイニングの椅子から立ち上がろうとした。
しかし足元が何だかふらついた。

「おやおや、大丈夫ですか?」

執事が近づく。

「はい、だ、大丈夫です」

グレンは一歩踏み出したが、身体が傾いてしまった。

「あ、れ?」

執事が慌てて支える。

「す、すいません」

「いえいえ。このまま支えて差し上げますよ」

「頼みます…」




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