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第一章 初めての夜
2話
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「なぁ、昔からあのダンジョンだけは絶対に行くなって言ったよな?」
「マ、マルクにはもう関係ないだろ!もう俺だっていい歳した大人なんだから!」
「でも…」
「それにもうあのダンジョンに行けるくらいには強くなったし、実績だってある。マルクに何と言われようと俺はいくって決めたんだ!」
珍しく強気なグレンの様子にマルクは驚いた。
「わかった…その話は後でゆっくりしよう…」
「いや、しない。明日、ギルドに行くって報告しに行くんだ」
マルクの視線が鋭くなった。
しかしグレンは気づかないまま目の前の皿をつついていた。
「はぁ、僕が何言っても聞かないってこと?」
「あ、あぁ」
「…グレンの気持ちはわかった。ちょっと待ってて」
マルクはそういうといったん席を離れた。
戻ってきたマルクの手には二つのジョッキがあった。
「はい、これ、僕からの祝杯」
「えっ…マルク、おまえ今あんなに反対してたじゃないか…」
「うん。僕の言うこと聞いてくれないならもう止めなくていいかなって」
「お、おう…ありがたくもらっとく…」
再び乾杯してお酒をあおる。
「んん、あれ?これ、さっきのよりアルコールきつくねぇか?」
しばらくするとグレンは身体に熱を感じ始めた。
それと同時に思考が鈍くなってきたのを感じた。
「そう?同じものを注文したはずなんだけどな」
「そうか…」
マルクも同じものを飲んでいるが顔色はさっきと変わらず酔った様子もない。
「グレン、帰ってきたばっかりで疲れてるんじゃない?」
「そうかもな…」
だんだん、マルクに返事をするのもめんどうなくらい身体に倦怠感が生まれる。
「今日はもう帰ろ?」
「う、うん…」
グレンはマルクに肩を支えられながら歩き出した。
そしてそこから記憶が途絶えた。
…
次にグレンが目を覚ますと身動きが取れなくなっていた。
目を開けて視線を動かすと天井が見える。
ベットサイドには小さな照明があり、部屋の中を照らしている。
グレンの背中にはマットレスの感触がすることからベットに横たえられているのだろう。
両腕は頭の上でベットのポールと結ばれている。
両足はM字に開脚させられた状態で縛られ、ひも状のもので固定されていた。
衣服は一切身にまとっておらず全裸だった。
口元には猿轡としてタオルがあてられていて、どんなに声を出しても吸収されてしまった。
どうしてこんな状態になっているのか。
いくら考えても、酒屋を出てマルクと歩いていたところで記憶は途切れており何も思い出せなかった。
「ん、んんんーーー」
グレンはなんとか助けを呼ぼうとした。
その時、ドアのきしむ音がして誰かが部屋に入ってきた。
「あ、グレン、目が覚めたんだ」
マルクが笑顔でベットに近づいてきた。
「んーぐ、んんん!」
「あはは、何言ってるかわかんないや」
ベットサイドのチェストに何かを置いた。
マルクがグレンの髪を混ぜるように頭をなでる。
「グレンが悪いんだよ」
「んんん!?」
「グレンがダンジョンに行くなんて言うからっ…」
マルクはグレンの耳元に顔を近づけて囁いた。
「監禁しちゃおうと思って」
「マ、マルクにはもう関係ないだろ!もう俺だっていい歳した大人なんだから!」
「でも…」
「それにもうあのダンジョンに行けるくらいには強くなったし、実績だってある。マルクに何と言われようと俺はいくって決めたんだ!」
珍しく強気なグレンの様子にマルクは驚いた。
「わかった…その話は後でゆっくりしよう…」
「いや、しない。明日、ギルドに行くって報告しに行くんだ」
マルクの視線が鋭くなった。
しかしグレンは気づかないまま目の前の皿をつついていた。
「はぁ、僕が何言っても聞かないってこと?」
「あ、あぁ」
「…グレンの気持ちはわかった。ちょっと待ってて」
マルクはそういうといったん席を離れた。
戻ってきたマルクの手には二つのジョッキがあった。
「はい、これ、僕からの祝杯」
「えっ…マルク、おまえ今あんなに反対してたじゃないか…」
「うん。僕の言うこと聞いてくれないならもう止めなくていいかなって」
「お、おう…ありがたくもらっとく…」
再び乾杯してお酒をあおる。
「んん、あれ?これ、さっきのよりアルコールきつくねぇか?」
しばらくするとグレンは身体に熱を感じ始めた。
それと同時に思考が鈍くなってきたのを感じた。
「そう?同じものを注文したはずなんだけどな」
「そうか…」
マルクも同じものを飲んでいるが顔色はさっきと変わらず酔った様子もない。
「グレン、帰ってきたばっかりで疲れてるんじゃない?」
「そうかもな…」
だんだん、マルクに返事をするのもめんどうなくらい身体に倦怠感が生まれる。
「今日はもう帰ろ?」
「う、うん…」
グレンはマルクに肩を支えられながら歩き出した。
そしてそこから記憶が途絶えた。
…
次にグレンが目を覚ますと身動きが取れなくなっていた。
目を開けて視線を動かすと天井が見える。
ベットサイドには小さな照明があり、部屋の中を照らしている。
グレンの背中にはマットレスの感触がすることからベットに横たえられているのだろう。
両腕は頭の上でベットのポールと結ばれている。
両足はM字に開脚させられた状態で縛られ、ひも状のもので固定されていた。
衣服は一切身にまとっておらず全裸だった。
口元には猿轡としてタオルがあてられていて、どんなに声を出しても吸収されてしまった。
どうしてこんな状態になっているのか。
いくら考えても、酒屋を出てマルクと歩いていたところで記憶は途切れており何も思い出せなかった。
「ん、んんんーーー」
グレンはなんとか助けを呼ぼうとした。
その時、ドアのきしむ音がして誰かが部屋に入ってきた。
「あ、グレン、目が覚めたんだ」
マルクが笑顔でベットに近づいてきた。
「んーぐ、んんん!」
「あはは、何言ってるかわかんないや」
ベットサイドのチェストに何かを置いた。
マルクがグレンの髪を混ぜるように頭をなでる。
「グレンが悪いんだよ」
「んんん!?」
「グレンがダンジョンに行くなんて言うからっ…」
マルクはグレンの耳元に顔を近づけて囁いた。
「監禁しちゃおうと思って」
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