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社会人になったショウ

6話

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「はぁ、お腹痛い」

イツキの部署は絶賛、繁忙期を迎えていた。
それに加えて今年は昇進してしまったため、仕事量が増えただけでなく責任まで倍増。
目に見えないストレスがイツキを責め立てたのか最近お腹の痛みを感じるようになった。
いよいよ不味いと思い、イツキは病院に行って薬を処方してもらったのだった。

「お疲れ」

「ただいまショウ」

そんなイツキのストレスもショウに会い、愛し合うことで緩和されている。

「大丈夫か?」

「うん、まぁなんとか」

薬の入ったビニール袋を見たショウは心配そうにイツキに尋ねる。

「無理すんなよ」

ショウのいつになく不安そうな表情に思わずイツキは笑みが漏れた。



「先にお風呂に入ってもいいかな?」

イツキの問いかけにショウは頷いた。
風呂場に向かい着ていたものを脱ぐ。
全裸になってシャワーをお腹に当てて温める。

「ふぅ」

知らぬ間にイツキはため息を漏らしていた。
身体が温まったイツキは頭の上から水をかけて髪を洗い始めた。

「入るぞ」

そこに全裸になったショウが入ってきた。

「え、ど、どうしたの」

イツキは驚いてシャワーの水を止める。

「たまにはいいだろ」

ショウは手のひらにシャンプーを出すとイツキの髪を洗い始めた。

「うわっ」

「目、つぶっとけよ」

強すぎず弱すぎない丁度いい力加減でイツキの髪は掻き混ぜられていく。

「流すぞ」

「ん」

シャワーの水とショウの手でイツキの髪はきれいになった。

「背中もあらってやる」

ショウはイツキの背後に回り込んだ。

「う、うん」

イツキは前は自分で洗い、背中はショウに任せた。
あらかたイツキがきれいになると今度はショウの番だった。

「痒い所ありませんか?」

「ない」

ショウの髪の毛はイツキの柔らかな毛質と違い、固めでまっすぐだ。
染めたことがないため黒黒としている。

「背中も洗うよ」

「おう」

イツキはショウの背中に回った。
思えばショウの背中をまじまじと見つめるのは初めてである。
イツキは思わずその筋肉のくぼみに舌を差し込んで舐めあげてしまった。

「うわっ、なんだよ急に」

ショウが飛び上がって振り向く。

「あ、ごめん、つい」

イツキも自分の行動に驚いていた。

「そんなに俺のこと舐めたかった?」

ショウは真顔でイツキを見ている。

「いや、なんかショウの背中初めて見たなって思ってそれで」

イツキは顔を真っ赤にしてしどろもどろに答える。

「ふはっ」

イツキの初々しい姿にショウは思わず噴き出した。
その姿をみたイツキもなんだかおかしくなってしまった。

「ごめんごめん、ちゃんと洗うから」

「任せたぞ」

ショウの身体が洗い終わるとショウは風呂場から出ようとした。
しかしイツキは先に入ったにもかかわらず出ようとはしない。

「上がらないのか?」

「う、うん」

イツキの歯切れの悪い様子にショウは首をかしげる。


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