トラフェルキア見聞録(クローズドβ)

 はじめまして、僕の名前はウェンデル・ハイウインド。水の都アクエストンに住むラビバーン族だ。
 なるほど、今君は僕の見た目を見て「ウサギ」と言ったけど……いや、実際僕もそう思う。「THE・ウサギ人間」って感じの見た目してるよね。ほら見てよ、指まで毛がこんなにフワフワだし。


 だけどこの世界でそれは差別用語に当たるから、他の人に言う時はどうか気を付けて欲しい。実際僕はウサギのグリルを食べているラビバーンに話しかけて殴られた事があるからね。この世界もポリタンク・コレクショネスとか、そういうアレが難しい世の中みたいだ。


 でも信じて欲しい、前はこうじゃなかった。君たちと同じ世界で、高校生をやっていた普通の人間だったんだ。
 どうしてこうなってしまったのかについて話したいんだけど、それは長い話になる。あれは今から36万、いや1万4千年前だったか…………


 ――――あ、もうこんな時間か。ごめん、色々話したいんだけど、僕、そろそろ銅鉱石採掘の仕事に行かないと。
 味の無いパンを買うのに20ギルダン、石のスープは10ギルダン、ベッドは最近6000ギルダンに値上がりして、爪切りは150ギルダンだった。あ、全財産は今467ギルダンぐらいあるよ、結構マシになったね。

 でも働かないと、この貯蓄だと一週間ぐらいで飢え死にしちゃうから……それは流石に避けたいかな。



 もっと僕の話を聞きたい? もちろん、大歓迎だよ。
 仕事が終わった後の夕方、酒場に来てくれたら話すから。
 ――――それじゃ、また後で。


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※「夜影末法斬鬼禄」の息抜きに書いています。
行き当たりばったりで書いているので急に設定・固有名詞・キャラ名等変更される場合があります。

万一そうなった場合は【Baajon Appu報告】として変更内容を告示する事を予定しております。
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