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エリーの従妹
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乗合馬車を乗り継いで、たどり着いたのは、海辺の潮風が気持ちよい穏やかな街だ。
宿で体を休めつつ、乗合馬車を乗り継いでここまで来るのに4日かかった。
エリーさんの紹介してくれた彼女の従妹が営むパン屋まで、歩いていく。
10分ほど歩いたところで、目的地のパン屋にたどり着いた。
色鮮やかなブルーの屋根と、真っ白な壁、流木で作ったであろう
外に並べられたテーブルと看板がとても印象的だ。
「こんにちは。ルーナさんはいらっしゃいますか?」
店に入り、店員に声をかけてみる。
「ルーナは私だよ。あんた、もしかしてメグかい?」
「はい。初めまして。エリーさんの紹介できました。
突然お邪魔して本当にすみません。」
「長旅で疲れただろう?
ちょいと、あんた!悪いけど少しここをお願いするよ?」
「おう、まかせとけ」
じゃあ、奥でお茶でもしようかね。荷物もこっちに持っておいでね。」
「はい。お言葉に甘えて。ありがとうございます。」
店の奥に入ると、ルーナさんが温かなカモミールティーをいれてくれた。
「道中、困ったことはなかったかい?」
「はい、お陰様で何事もなくここまで来ることができました。
お心遣いありがとうございます。」
「そっか。よかったよ。
あらかたの事情は、エリーから聞いたよ。
エリーもあんたのことをたいそう気に入っていたみたいだしね。
最近、一人店を辞めちまって旦那と二人で店を切り盛りするもの大変だったんだ。
ちょうどいいときに来てくれたね。あんたさえ良ければ、ここで働いておくれ。
ただし、一つ条件として、無理はしないこと。絶対に、具合が悪くなったら
すぐに私に知らせるんだよ。
あー!なんだかわくわくするねえ。
うちは子供がいないから、急に家族が増えたみたいで
うれしいったらありゃしないよ!」
「ありがとうございます!頑張りますのでよろしくお願いいたします!」
エリーさんの紹介とはいえ、ルーナさんが妊娠中のしかもこのような状況の私を
本当に雇ってくれるのか、ずっと心配していた。
だからなのか、ルーナさんのその言葉を聞けて本当にほっとした。
「じゃあ、ちょっと悪いけど、ここで1-2時間待っててもらえるかい?
店をあとちょっとで閉める時間になるからね。
ここはあんたの好きにつかっていいから。
ほら、そこの冷蔵庫にいろいろ入ってるし、本なんかもそこらにあるよ。
後であんたの住むとこに、連れてってやるからね。
疲れただろう。ゆっくりしてていいから。じゃあ。」
はきはきしていて、ルーナさんを彷彿させる風貌のエリーさんは店に戻っていった。
ソファのひじ掛けにクッションを重ね、そこにもたれかかる。
あれから、まだ一週間もたっていないのに、
私を取り巻く環境があっという間に変わってしまった。
瞼を閉じると、ブラッドの姿が浮かんできた。
どうしようもない感情をどうにか閉じ込めるように、瞼を閉じた。
宿で体を休めつつ、乗合馬車を乗り継いでここまで来るのに4日かかった。
エリーさんの紹介してくれた彼女の従妹が営むパン屋まで、歩いていく。
10分ほど歩いたところで、目的地のパン屋にたどり着いた。
色鮮やかなブルーの屋根と、真っ白な壁、流木で作ったであろう
外に並べられたテーブルと看板がとても印象的だ。
「こんにちは。ルーナさんはいらっしゃいますか?」
店に入り、店員に声をかけてみる。
「ルーナは私だよ。あんた、もしかしてメグかい?」
「はい。初めまして。エリーさんの紹介できました。
突然お邪魔して本当にすみません。」
「長旅で疲れただろう?
ちょいと、あんた!悪いけど少しここをお願いするよ?」
「おう、まかせとけ」
じゃあ、奥でお茶でもしようかね。荷物もこっちに持っておいでね。」
「はい。お言葉に甘えて。ありがとうございます。」
店の奥に入ると、ルーナさんが温かなカモミールティーをいれてくれた。
「道中、困ったことはなかったかい?」
「はい、お陰様で何事もなくここまで来ることができました。
お心遣いありがとうございます。」
「そっか。よかったよ。
あらかたの事情は、エリーから聞いたよ。
エリーもあんたのことをたいそう気に入っていたみたいだしね。
最近、一人店を辞めちまって旦那と二人で店を切り盛りするもの大変だったんだ。
ちょうどいいときに来てくれたね。あんたさえ良ければ、ここで働いておくれ。
ただし、一つ条件として、無理はしないこと。絶対に、具合が悪くなったら
すぐに私に知らせるんだよ。
あー!なんだかわくわくするねえ。
うちは子供がいないから、急に家族が増えたみたいで
うれしいったらありゃしないよ!」
「ありがとうございます!頑張りますのでよろしくお願いいたします!」
エリーさんの紹介とはいえ、ルーナさんが妊娠中のしかもこのような状況の私を
本当に雇ってくれるのか、ずっと心配していた。
だからなのか、ルーナさんのその言葉を聞けて本当にほっとした。
「じゃあ、ちょっと悪いけど、ここで1-2時間待っててもらえるかい?
店をあとちょっとで閉める時間になるからね。
ここはあんたの好きにつかっていいから。
ほら、そこの冷蔵庫にいろいろ入ってるし、本なんかもそこらにあるよ。
後であんたの住むとこに、連れてってやるからね。
疲れただろう。ゆっくりしてていいから。じゃあ。」
はきはきしていて、ルーナさんを彷彿させる風貌のエリーさんは店に戻っていった。
ソファのひじ掛けにクッションを重ね、そこにもたれかかる。
あれから、まだ一週間もたっていないのに、
私を取り巻く環境があっという間に変わってしまった。
瞼を閉じると、ブラッドの姿が浮かんできた。
どうしようもない感情をどうにか閉じ込めるように、瞼を閉じた。
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