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DIY、とにかく戦い続ける

闘技大会無制限部門終了 その10

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 ルリのアドバイスを受け、特殊耐久サバイバル部門に持ち込むこと物が決まった。
 物……というか、エクリはいちおうアイテム扱いなので、対象に入れられるか確認だ。

《──確認が取れました。[ステータス]を保有していても、職業を有していようとも、また生物であっても、何らかの形で収納可能な存在は問題無いようです》

「…………悪用するヤツが絶対に現れるヤツじゃん、ソレ」

 要するに、本来収納不可能な物でも、持ち込む一瞬だけ突っ込んでおくことができればOK、という緩過ぎる制限だった。

 マイのような従魔使い(調教型)は、収納するためのアイテムを持ち合わせている。
 だが従魔以外の生物となると、それは存在しない……表向きには。

「魔物じゃない、というか魔力をほとんど有していない生物なら、仕舞う方法がいちおう知られているけど。それを当て嵌めて人とかにやると、犯罪だもんな」

《精神を極限まで弱体化させることで、魔力による抵抗を無効化。その間に収納空間へ格納する……漁や狩りなどで対象とする生物であれば、簡単に気絶させるだけで仕舞うことができますが──》

「人にそれをやるってことは、割と拷問に近いからな…………いやまあ、コミに似たようなことはしたことあるけど」

 あの時はそれ用の『プログレス』を使っていたので、方法が違うのだが。
 ともあれ、今回の部門においてはそれを利用する者が現れる──これは確実だ。

「対策はするけども……とりあえず、エクリの参加は可能ってことで、準備をさらに前に進めようか」

《ただし、持ち込みに際していくつかの制限が設けられてしまいました。これは遺製具レリック全体に該当するルールでして、特定の能力は他の装備品同様に、解放を必要とします》

「そうなると、やっぱり名前を体現している能力は全体的にダメか…………そうなると、そもそも勾玉も使えるか微妙な気がするな」

 生前の名前を冠する遺製具の能力は、かなり強力なモノが多い。
 勾玉が固有種の能力を使えるのも、そうして名を冠したスキルを用いている。

 加えて、その勾玉で借り受けられるのも、名を冠したスキルのみ。
 ……最悪、能力一つひとつの解放が必要になるかもしれないからなぁ。

「まあ、エクリの醍醐味は擬似スキルだ。かなりの数に対応しているし、持ち込めるならぜひともって感じだな──エクリ」

「はい、創者様」

「共に来てもらうぞ」

「仰せの通りに」

 運営側の確認も得たし、エクリには特殊耐久サバイバル部門に来てもらおう。
 ──何かしら仕込んでくるとは思うが、乗り越えていくしかないな。

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