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DIY、監獄ライフに勤しむ

監獄立案 前篇

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 俺の討滅方法が分からない、なんてことを言いだした『騎士王』。
 周りとの兼ね合いで賛同はしたらしいが、冒険世界の方でも見出していないようだ。

 なので俺から提案したのは、俺を含め厄介な存在を封じ込める『蟲毒』。
 思いのほか、『騎士王』は乗ってくれそうなのだが……いろいろと問題が多い。

「『生者』の発言には面白さを感じられる。たしかに、危険視されるが手の出しようが無い存在はそれなりに居るからな」

「……俺も含めてってか? なんだか、協力する気が無くなってくるな」

「そう言うな。事前に知れる、というのは優位な点だろう。場所についてだが、心当たりがあるぞ。『生者』の世か──」

「滅亡世界アンノウン。バシビウスたちが居たあの世界なら、ある意味どれだけ派手にやらかしても問題無いんじゃないか?」

 何やら不穏なことを言おうとしていた。
 それを遮るようにして出した代案は、かつて俺と『騎士王』で逆侵攻した世界。

 侵略者と命名した個体しか居らず、人型の生物は確認されていない。
 そんな世界であれば、どこかに監獄のような場所を用意しても問題無いだろう。

「……ふむ、そちらがあったか」

「アイスプルをヤバい連中の巣窟にするな。アンノウンなら、他の星も文句を言わないんじゃないか? あそこって、特段何も開拓して無いんだろう?」

「そうだな。実力のある休人たちに調査を依頼はしているが、その都度侵略者たちに阻まれてほとんど進んでいない。そういった意味でも、場所の確保に加えて調査をすれば何も言われないだろう」

「まあ、その辺は『騎士王』が何とか説得してくれればいいよ。俺が言ったとしても、訝しまれそうだし」

 もちろん企みはあるのだが、星敵認定された直後に俺からの提案が出るとなると……当然怪しまれる。

 そりゃあ裏があると思われるだろう。
 というか、俺じゃなく知り合いを間接して通じてもらっても結局は何だかんだ疑問を抱かれるはずだ。

「ふむ、それはその通りだ……だが、私よりも適任が居る」

「ん? それって──」

「あー、居ましたー! 遅れてごめんなさーい!」

 遠くからこちらに駆け寄ってくる何者か。
 可愛らしい女の子のようだが……うん、死の警鐘とは別のナニカが違うと訴えている。

「『生者』、彼女は【星賢者】。この世界ともっとも繋がっている存在だ」

「初めましてー! わたしのことは──」

「アドヴェンス、って呼んだ方がいいか?」

 ピシっと凍り付いたような静寂が生まれてしまった……いやまあ、予想通りだし。
 そんな反応をするぐらいなら、ちゃんと隠して……ああいや、隠してたんだっけか。

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