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第一幕 第三話 本当の能力(ステータス)

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ギルドでのライアとディオの一コマなどつゆ知らずウェストは門まで大通りを進んでいた

「しかしこの通りは、ほんと人が多いというか活気にあふれてるな。」

『おそらくこの街は交通の要所なのでしょうな。先程から荷物を載せた馬車や見たこともない衣装の一団も歩いておりますから、それにこの通りはあの大きな館へと続くメインストリートですから自然と活気にあふれるのでしょう。』

『どうでもいいぜそんなこと、俺はそんなことよりさっきから漂ってくるこの旨そうな匂いの方が気になるけどな。』

確かにどこからか美味しそうな匂いが漂ってくる
・・・いや、ちょっと待て

「えっ、お前らって鼻あるの?」

『さぁな、あるんじゃねぇの、匂いが分かるんだし。』

「あるんじゃねぇのって自分の事だろ。そんなんでいいのかよ。」

『いいんだよ。俺らも自分達の事を全て理解してるわけじゃねぇしな。』

「それって大丈夫なのか?」

『大丈夫、大丈夫それで何か困ってるってわけでもねぇしな。それに理解してないって言ったが理解しようにも出来ないって言ったほうが正しいな。』

「理解出来ないってなんだよ?」

『なんか鍵がかけられてるか、鎖で縛られてるって感じだな。自分達の事を把握しようとするとそれが邪魔して分からなくなるんだよ。』

「ふ~ん、なぁ、お前らってそういえばスキルなんだよな?何ができんの?」

『『秘密(です)だ』』

「えっ、なんで?お前らって俺のスキルだろ?そのスキルが所持者に能力教えないっておかしくないか?」

『馬鹿だな相棒、秘密にしといたほうがあとから知った時に驚かせれるだろ。』

「いや、いらないよそのサプライズ。」

『主殿、来るべき時がくれば分かりますよ。』

「えー!?シークまで隠すのかよ。」

『いいじゃねぇか。そんなことより相棒、門が見えて来たぞ。』

納得出来ないと思いながらもハイドの言う通り気づけば門にあともう少しといったとこまで来ていたようだ

あとは大通りを反対に渡れば詰所に到着する。
そんな時だった。門を抜けた一台の馬車が突然スピードを上げた。それに気づくのが遅れた俺は危うくひかれそうになるも馬車の御者台に乗っている鎧を着た男が馬達の手綱を無理矢理引いてなんとか止まってくれた

「あっぶねー、危うくひかれるとこだった。」

馬車の方を見ると御者の男性が降りてこちらに向かってくる。

「すいません、突然前に・・・・がっ!」

馬車の前に飛び出した事を詫びようと男に話しかけると突然御者の男が俺の腹を殴りつけてきた
あまりにも突然の事に腹を抑えて呻くことしか出来ない
すると、男性が呻く俺を見下しながら怒鳴るように話しかけてきた

「貴様!この馬車がアルドヘルム卿の馬車と知っての狼藉か!」

「ア、アルドヘルム卿?」

「ちっ!下級平民ごときがあの方の名前を口にするな!」

そう言って男は腰に差していた剣を抜いた

「下級平民が貴族に狼藉を働いた場合斬っても問題にはならんからな。貴族の馬車の進路を妨害した罪、あの方の名を口にした罪で斬り殺してくれるわ!」

えっ!それだけで殺されんの?あとこの男沸点低くね
こんな状況なのにそんな馬鹿な事を考えてしまう

男が俺を殺そうと剣を振り上げた時だった

「おいっ。」

馬車の窓が少し空き、中から男の声が聞こえた
その声に反応して剣を振り上げていた男は剣を降ろすと駆け足で窓まで向かった

状況が理解出来ず大分痛みが治まった腹をさすりながら馬車の方に視線を向ける。剣の男が中の男と何か話しているようだ。
数瞬ののち男がこちらに戻ってくる

「貴様、命拾いしたな。アルドヘルム卿がお許しになった。アルドヘルム卿の優しさに感謝するんだな。」

そう言うと男は剣をしまい、御者台に戻ると馬車を走らせた

何がなんだかさっぱりだ。あの少しの間に殺されそうになったり、やっぱり許してやるって言われたり。馬車の進路を妨害するってそんなに重い罪なのか?

『・・・・相棒・・あいつ・・殺すか・・・。』

「はぁ?」

いきなりハイドが物騒な事を言い出した

「ど、どうしたんだよ。」

『あのクズ、相棒の腹を殴りやがった・・・。」

「落ち着けってハイド。腹を殴られただけだろ。まぁ確かに殺されそうになった時は理不尽すぎると思ったが最初に馬車の前に飛び出したのは俺だからな、腹パン一発ぐらい許してやるさ。」

『主殿、私もハイドと同じ意見ですな。塵芥の存在で我が主の腹を殴るなど万死に値します。』

「シーク、お前もか・・。はぁ、俺が許してやるって言ってんだからお前らも許してやれって。」

『『無理(ですな)だな』』

ほんとこんな時だけ息ぴったりだなこいつら
なんとかハイドとシークをなだめようとしていると背後から声をかけられた

「おいっ、大丈夫か?」

そこにいたのは門番のおっさ・・いやポンドさんだ 

「大丈夫なのか?」

「あっはい、大丈夫です、すいません。」

「別に俺に謝る必要はないんだがな。とりあえずここじゃ目立つから詰所まで来い。門の近くに居たって事は冒険者登録して来たって事だろ?」

「はい、さっき登録が終わってこちらにギルドカードを見せにくるつもりだったんですが、あんな事になりまして。」

「そうか・・まぁいいさっさと詰所に入れ。」

そう言うとポンドさんは俺を先導して詰所に入っていく
詰所に入ると前に来た時と同じ椅子に座る

「それで本当に大丈夫なのか?さっきの馬車の御者が来ていた鎧は適正職業が『重騎士』の奴らが好んで着る鎧だ。
『重騎士』といえば攻撃よりも防御のほうが得意とはいえ
あいつらの拳も威力はなかなかだからな。俺は見ててお前が殴られた瞬間死んだと思ったぞ。」

「俺も拳が向かって来た時は死ぬかと思ったんですけど意外と大丈夫みたいです。」

「意外と大丈夫ってお前もそのなりで『騎士』の職業持ちなのか?」

「いえ、違いますけど。」

「違うって、お前適正職業なんなんだ?」

「あ~、ちょっと言いたくないと言うか・・・。」

「そうか・・・まぁ無理には聞かん。だが、貴族のしかもアルドヘルム子爵の馬車の前に飛び出すなど命知らずもいいとこだぞ。」

「あの、貴族の馬車の前に飛び出すってそんなに重い罪なんですか?」

「さっきはなんでか分からんが、許して貰えたが普通斬り殺されても文句は言えんな。」

「そんなにですか・・・。」

「まぁ、あいつらは貴族だしな、カースト的にも仕方がない事なんだよ。」

「すいません、カーストってなんですか?」

「カーストを知らんだと?そうかお前さんは記憶喪失だったな。しかし、ギルドで教わらなかったのか?」

「はい、聞いてませんけど。」

「何?聞いてない?誰がギルドで対応してくれたんだ?」

「ライアさんとディオさんですけど・・・。」

「ライアとディオ?ディオならまだわかるがライアが説明を忘れるとは。珍しい事もあるもんだ。」

「それで結局カーストとは何でしょうか?」

「ん?ああ、カーストって言うのはこの国、いやこの大陸で広く使われている身分制度の事だ。」

「身分制度ですか?」

「そうだ。王族を頂点としてだな・・・。」

ポンドさんの話をまとめるとこんな感じだ

・カースト制度とは主に人族の王国で適用されている身分制度の別称

・カースト制度は王族を頂点とし、次に貴族、そして貴族の中でも順に公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵と分かれ貴族の中では公爵が一番上で、男爵が一番下になる
その下に貴族ではないが一応爵位の枠に入る名譽男爵、騎士爵と続く

・騎士爵の下には上級平民、下級平民、犯罪奴隷、奴隷
となる
上級平民は貴族から土地を与えられている平民や裕福な商人などがそうであり、下級平民はそれ以外の人族となる
ちなみに冒険者も下級平民であるが星が上がると上級平民になれたり目覚ましい功績をあげると名譽男爵、騎士爵になれたりもする

・犯罪奴隷と奴隷が分かれているのは、犯罪奴隷には人族のみがあたり、獣人族や亜人族、魔族などは奴隷となる

・カースト制度は人族の国家のみで使われているものであり獣人族、亜人族、魔族の国々からは忌み嫌われている。
その為人族とその他の国との戦争が後を絶たない

・その他の種族を嫌っているのは基本的には貴族のみだが中には上級、下級平民の中にもいるらしい

・武器屋や防具屋の看板の横についていたマークは利用出来るカーストを表している。王族、貴族御用達の店にはこの国の紋章が、名譽男爵、騎士爵、上級平民専用の店には、赤の十字が下級平民専用の店には青の線が一本入っている。看板がない場合は犯罪奴隷や奴隷も入れる店という事になる。王族、貴族御用達の店は基本的には、王族がいる王都にしかない
この街には赤の十字、青の線の店が半々であるらしい

・ポンドさんと最初に会った時のやり取りの中で出てきたカースト証とは、己の身分を表す為の物であり、身分証明に使えたり上記の店舗での買い物の際店主に見せるなどの使い道がある。



「・・・というわけだ。」

「細く定められているんですね。」

「まあな、貴族の大半は上級、下級問わず平民を嫌っている者が多いしな。王族は違うんだがな・・・。」

「王族は違うんですか?」

「ああ、王族の方々は昔からこのカースト制度が嫌いでな。これがあるせいで他の種族とも折り合いが合わないんだよ。」

「じゃあなぜ廃止しないんですか?」

「王族ってのは、一見、一番偉いと思われてるが実際政治の世界じゃ数の多い貴族の方が強いんだよ。なんとか廃止しようと頑張ってはいるんだが、ことごとく貴族に邪魔されていてな。」

「そう、ですか。王族の方々も大変なんですね。」

「まあ、俺らみたいな下級平民からしたら雲の上のお人だからな、その心は分からんがな、嫌っているのは確かだ。」

「ポンドさん詳しいんですね。」

「これぐらいは一般常識だよ。人族で知らんのはお前さんぐらいさ。」

「あー、俺はほら記憶喪失ですから。そう言えばさっきの馬車を見てすぐにアルドヘルム子爵って分かったみたいですけどお知り合いなんですか?」

「・・・・・・まあ、な。」

何が聞いてはいけない事を聞いてしまったのだろうかポンドさんの表情が暗い
ここは話題を変えねばと俺は、ギルドカードを取り出してポンドさんに見せた

「あの、ポンドさんこれギルドカードです。」

「・・・ああ、」

ポンドさんはまだ浮かない顔だが俺からギルドカードを受け取った

「・・・大丈夫だな。それじゃ仮の通行証を返してくれ。」

「はい、あのポンドさんありがとうございました。」

「ん?何がだ?」

「いえ、記憶喪失だって信じてくれた事も俺を中に入れてくれた事もです。」

「・・・・俺は門番だ。毎日何百、何千と門を通る人を見てるんだ。その上で俺の長年の門番としての感がこいつは大丈夫だと判断しただけの話だ。礼を言われる事じゃない。」

「それでもです。あなたが通してくれなければ俺は多分どうしたらいいか分からずその辺で死んでたかもしれません。だから、ありがとうございますと言わせてください。」

「だから、礼を言われる事じゃないと言っている。変な奴だなお前は。」

「ははっ、それはライアさんにも言われました。」

俺がそう言うとポンドさんは呆気にとられた表情を浮かべたがその後大声で笑い始めた

「ははは、お前、いやウェストかウェストは本当に変な奴だな。」

「いやぁそんな何回も言われると少し傷つくんですけど。」

「いいじゃねぇか。ウェストは変な奴だが俺は嫌いじゃねぇぜ。」

「いや、すいません俺、そっちの気はないんで・・・。」

「馬鹿野郎俺もねぇよ。この状況でそんなボケをかましてくるとは、やはり変な奴だ。」 

「ははは・・・。」

この短い間に二人から変人認定されてしまった
・・・ちょっと泣きそうだ

『相棒、元気だせよ。』

『主殿、気にする事はありません。我らはたとえ主殿が変人でも死ぬまでついて行きます。』

「その優しさが今は辛い・・・うぅ。」


                                         ◇


その後ポンドさんと少し話して詰所を後にした俺達は少し早いがライアさんに教えてもらった「安らぎの日向亭」に向かっていた

「確かギルドの三軒隣ってライアさんが言ってたよな。」

『はい、あの女性の方はそうおっしゃってましたね。』

『おっ、相棒あの店じゃねぇか?ほら看板に太陽と降り注ぐ陽光が書かれてるやつ』

「ああ、どうやらあそこみたいだな。」

ここの看板の隣にはカーストの看板がないつまり奴隷でも泊まれるようだ。看板を確認してからドアを開け中に入る
カウンターには14、5歳の女の子が帳簿らしい物に何か書いている

「すいません、一部屋借りたいんですけど。」

ハイド達は俺の体に居る為部屋が必要ない。宿屋に泊まる時は便利だな

声に反応して顔を上げた女の子はこちらの全身を少し見てから

「いらっしゃい、下級平民の方だよね、誰かの紹介?」

「ギルドの嬢長、いやライアさんから聞いて来たんだ。」

「あー、ライアさんか。じゃあお兄さんは冒険者なの?」

「なったばかりだけどね。それで、泊まってもいい?」

「ははは、ここは宿屋なんだから泊まってもいいに決まってるじゃん。そんな事聞かれたの初めてだよ。お兄さん少し変な人なんだね。」

ここでも変人認定されてしまった。あれっなんでだろう、また少し目が潤んできた

「ええと、じょあまずはこの宿の説明だね。ここは一泊朝夜の二食付きで三千ルドだよ。朝は七時から夜は十八時から食べれるから、あとは・・お風呂は何時でも入れるけど
一回四百ルドかかるからあと利用する時は声をかけてね。
私とお母さんでお湯貯めないといけないから。」

「へぇ、時計ってあるんだね。」

「?あたりまえだよ、時計がないと時間が分かんないでしょ。お客さんはほんと変な人だね。」

また、変な人って言われた!これ以上言われたらほんと立ち直れないかも

「そ、そっかじゃあとりあえず三日お願いしようかな。
延泊する時はまた言うから。」

「はい、ありがとうございます。九千ルドになります。」

ポケットから一万ルド紙幣を取り出し女の子に渡す

「部屋は二階の一番奥だよ。リナ、リナー。ちょっとお客さん案内してー。」

「は~い。」

女の子がカウンターの奥に向かって呼ぶと、リナと呼ばれた女の子が出てきた。

「いらっしゃいませ、ごあんないします。えっと、おねえちゃんなんごうしつ?」

「二〇五号室だよ、ほらこれ鍵。階段あがる時転ぶんじゃないよ。あとお風呂と食堂にも案内してね。」

「リナ、もうはちさいだからころばないもん。おねえちゃんのばか!」

「はいはい、そう言っていつも転ぶんだから。」

「もう!えっと、おにいさ、あっ!おきゃくさまこちらにどうぞ。」

ふふっお兄さんと言いそうになってる。それにお姉さんとのやりとりもなんか心温まるな

『相棒、まさか・・・ロリコ』

「違う!それは断じて違う!」

ハイドの言葉につい頭の中で反論するのではなく
口に出してしまった

「うわっ!突然何言ってんのさ!」

「おにいさ、あっ!おきゃくさま、だいじょうぶですか?」

「いいんだよリナ、男の若い時にはよくある事だって母さんが言ってた。」

「ふ~ん、おきゃくさまはちょこっとへんなひとなんですね。」

ダメだ・・・もう目から汗が止まらない!


                                       ◇◇

目から汗が流れた後俺はリナちゃんに宿の中を案内してもらっていた。お姉さんの忠告通りリナちゃんは階段で転んで少し涙目になっている

「うぅ、ぐすっ、・・さっきのところがおふろとごはんをたべるところです。
それでここがおにい・・・おきゃくさまのおへやになります。」

「別に無理してお客様って呼ばなくてもいいよ。好きな呼び方で呼んでいいよ。」

それを聞いたリナちゃんはきょとんとしてから少し考えて

「う~ん、あっ!じゃあ、おにいちゃんでもいい?」

「お、お兄ちゃん!」

「うん、おねえちゃんはいるけどリナ、おにいちゃんもほしかったんだ。」

満面の笑顔でそう言うリナちゃんが可愛いくてつい頭を撫でてしまった。

『主殿、やはりロリコ』

「断じてそれは違う!」

今度は失敗せず頭の中で反論する
今夜あたりハイドとシークの誤解を解いとかないとな

「それじゃ、おにいちゃんまたごはんのじかんになったらよびにきます。」

そう言ってリナちゃんはお辞儀してから階段を降りていった


俺は、部屋に入るとすぐにベッドにダイブする

「あー、なんか半日ですっげー疲れた。」

『まぁ、色々あったからな。お疲れ、相棒。』

『主殿、お疲れさまです。』

「ありがと。あっ、悪りぃ「閉じた」ままだったなすぐ「開ける」よ。」

そう言ってそれぞれの掌の模様を「開いた」

『おっ、悪りぃな相棒、疲れてんのに。あ~やっぱり外の
空気はいいな。』

『すいません、ありがとうございます主殿』

「いいさ、気にすんな。」

両掌とも「開いた」ところで聞きたかった事を聞いてみる事にした

「なぁ、なんであの水晶に触れる時両手で触れろって言ったんだ?」

『ああ、あの時か、説明役はシークだな。俺はめんどくせぇから任した。』

『は~、お前は相も変わらず面倒くさがりだな。
さて、主殿あの時の事でしたな、まずは言葉で伝えるよりもこれを見ていただきたいと思います』

シークがそう言って俺の頭の中に情報を送ってきた
送られて来たステータスには・・・

ーーーー
ウェスト    適正職業 「盗賊」 

Lv.1
HP  80/80
MP  20/20

・筋力  30
・防御  20
・敏捷  60 
・知力  40
・魔力  15
・魔防  15

【固有スキル】
隠遁なる右手 (???)『名  ハイド』
探究する左手 (???)『名  シーク』

【固有アクション】
・レバーブロー Lv.1

【スキル】
    天拳術 Lv.1 

【称号】
    ・天上拳姫の弟子

ーーーー

「シークこれって・・・。」

『これが主殿の本当のステータスです。』

・・・・えっ?



ーーーーーーーーーーーー
書いてたら一万字超えそうだったので二話に分けます

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