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第5話:『六本木ストックホルダー』
◆14:凶蛇と蝙蝠と紙鶴とー4
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――数年前の、割とどうでもいい話である。
『深紅の魔人』と『召還師』は、互いを滅すべくその全ての能力を解放して死闘を繰り広げた。管理人と清掃屋、目的は同じでも立場をたがえる両者の、短いが激烈な戦いは、結局のところ相討ちという形で終結をみる。
全身が凍り付く直前に放った『召還師』の『切断』は、不死の吸血鬼の肉体を戦闘不可能にまで破損させた。だがその一瞬を機として、『深紅の魔人』は、『召還師』の首筋に喰らいついたのだ。
吸血鬼の能力、血を啜った人間を己の従僕とする呪いが発動する。雑魚のそれならともかく、不老不死を認められた原種の呪いを無効化することは事実上不可能だ。それでもなお、『召還師』の因果を歪曲する力は絶大だった。
”亘理陽司は、吸血鬼には、ならない――”
強力な因果の鍵は、何千万分の一の確率でさえ、それを回避する方法を見つけ出す。
だが、世界の罰則規定に裏打ちされた絶大な呪いを無効化する可能性は、まさしくゼロだった。迷走した因果の鍵は、それでもなお定義を証明する運命の分岐を模索する。かくして、両者の力が拮抗した結果、実にねじ曲がった現象が残された。すなわち。
”亘理陽司は、吸血鬼には、ならない。……今は”
噛まれてから吸血鬼になるまでの時間には個人差がある。その時間を最大限に引き延ばすという手段で、因果の”言い訳”が成立したのだ。
奴は、おれを隷属させるための呪いを、おれは、それから逃れるための因果の構築を。それぞれ維持し続けなければならず。結果として、両者はその力を大きく減ずることになったのだ。奴がおれの因果を解くのが先か。おれが奴を倒し呪縛を解くのが先か。いつかは決着をつけねばならない。
そして、この茶番劇には、やはり笑うしかない副作用が存在する。ねじ曲がった因果の影響で、吸血鬼が従僕に命令するために使う魂の回路だけは刻まれてしまったのだ。
血の鎖環。おれと奴の精神が、一部歪んだ形で接続されてしまったのである。例えれば、アパートの隣同士の部屋の壁に穴が開いて、玄関や廊下を通らずとも行き来出来るようになってしまったものだ。
もっとも、お互い野郎の心情なんぞ興味もないので、この回路を使うことはほとんど無い。だが、いざとなればこのような小技も可能――と言うわけだ。不本意ながら。
――氷の投げ槍は、『蛇』の踵に命中したが、砕くことはなかった。代わりに、枝と『蛇』の脚を凍らせ、ぴったりと貼り付けてしまうこととなった。
おれの中にため込まれた見えない金貨が、ごっそりとどこかに持って行かれた。感覚共有の負荷が限界になり、おれと直樹の回線が切れる。
……アバウトな単語をたくさん使うのはさすがにきつい。『因果の鍵』とてそうそう万能ではない。多くの言葉を用いたり、曖昧な言葉を用いたりすると、おれには階乗的に負担がかかる。だからこそ、「少ない数の単語で」「より状況を絞り込む」事が必要になる。
対象を指定するのに、名前がわかっていれば一語ですむのだが、今回、相手の名前である『蛇』はただの通り名に過ぎないため、このようにまわりくどい言葉を使わなければならなかった。
当然、通常より高い”代償”を払わざるを得ないし、”とりあえず当たった”という結果になってしまう可能性が高い。
『蛇』は舌打ちをひとつ。機動力は殺された。こうなれば一気に片をつける。喉の奥から力強くリズミカルな呪文をはじき出すと、それに呼応し『絞める蛇』が電光の速さで舞い戻り、『蛇』を庇うように立ち塞がった。
『吸血鬼は流水が苦手だったな』
直樹の冷凍能力は『蛇』の天敵であるが、同時に『蛇』の水攻撃も直樹の天敵なのだ。直樹は己の冷気を槍の形に変形させたままのため、防御に隙がある。それを衝いて、怒濤の水流が吐き出されようとしたその時。
「脚を止めた時点で、貴方の負けです」
横合いから綺麗な日本語が耳を打った。視線を転じたその先には、既に攻撃態勢に入っている門宮さんの姿があった。
手挟んだその紙は、従来の折り紙に使う白い紙ではなかった。精緻な模様が丁寧に漉き込められた色鮮やかな和紙。千代紙と呼ばれるものである。
そして形も、正方形ではなく長方形だった。門宮さんが左の指で軽く弾くと、その千代紙はまるで切れ込みが入れてあったかのように、真ん中が綺麗に切れた。
”せきれいの おのひこひこを みならいて”
桃色の唇が、艶やかな韻を刻む。
日本人のもっとも好む七五調の音階は、まるでそれ自体が一枚の絵であるかのように、彩をもって響いた。
”おおきなくにを たれるほどうむ”
江戸時代後期、伊勢国桑名の住職が、切り込みを入れることで一綴りの紙から数羽の連続した鶴を折る技法を編み出した。後の世に”桑名の千羽鶴”として伝わるこの折り方は、それぞれ異なった四十九の完成型を持ち、それぞれに銘と、銘にちなんだ狂歌を添えられている。
宮中を守護する陰陽師に端を発する術法使い、門宮家。彼らは近代化する大和の内で廃れゆく己が術法を嘆き、その精髄を、この優雅な紙折り遊びに隠し伝えたのである。
『秘傳千羽鶴折形・連鶴――』
千代の折り紙が、白い指で瞬く間に無数に折られ曲げられ、命を孕んでゆく。門宮さんの差し出した両の掌の上には。
『――鶺鴒』
一枚の長方形の紙から折り出された、四枚の翼と二つの嘴を持つ異形の鶴……いや。胴体を一つとするほどぴたりと寄り添った、夫婦の小鳥の姿があった。折り上げられた呪が完成する。ふぅ、と息吹を受けて、掌から勢いよく小鳥が羽撃たいた。夫婦の鶺鴒はたちまち百に千にその数を増し、微かな羽撃たきは渦巻く嵐と化した。
『何を飛ばそうが同じ事。お前の呪力は私には及ばぬ。”絞める蛇”の鱗は貫けない』
「――ええ。一羽ならば」
無数の千代紙で折られた鶺鴒が、螺旋を描きながら一点に錐を揉むように収束していく。
それは万華鏡の内側を思わせる光景だった。市松、格子、花菱、桜、葵。そして橙、蘇芳、若竹、藍、鴇羽、雪消水、鳶。幾つもの模様と幾つもの色の鶺鴒が、その艶を競うかの如く、水の竜の鱗をその嘴でついばみ、翼で斬りつける。
一羽ではわずかな傷をつける事しか出来ない。だが、その傷を二羽目、三羽目がえぐり、十羽目、二十羽目が押し広げる。一枚の鱗が剥がれたその一穴が、見る間にその直径を拡大していった。
広範囲に回避不可能の攻撃を繰り出す『鶴』を、一点に収束させることで飛躍的に破壊力を増す術法である。
門宮さんは己の呪力を決して過信していなかった。むしろそれをどのように状況に即応させるかに、術の本領を求めているのだろう。水の竜は苦悶するかのように身をよじらせる。三秒の抵抗の後、土手っ腹がはじけ飛んだ。
「……何!?」
『蛇』のかすかな叫びは、余勢を駆った鶺鴒の羽撃たきにかき消された。剣呑な花吹雪が吹き抜け、『蛇』の背を大樹の幹に強かに打ち付け、素肌をさらしている腕と脚から紅い霧が舞い上がった。光の角度が変わり、闇の中に埋没していた素顔が露わになった。
「……女、か」
そこにあったのは、硬質の美しさを湛えた黒人女性の容貌だった。どこか、鋭く磨き上げられた鏃を想起させる。緑の闇の中、白い吸血鬼と黒い蛇は静かに視線を交えていた。
「続けるか?」
純白の騎兵刀を突きつけ、直樹が問う。『蛇』の黒い眼には、狂躁や激情は見られなかった。逆に質問をする。
『貴様がナオキ・カサギリ、そして先ほど呪いまがいのマネで邪魔をしてくれたのがヨウジ・ワタリか』
直樹は沈黙を保った。業界で実名をさらす愚を犯すことはない。だが『蛇』にとってはその沈黙で充分のようだった。
『ふふ。ならば問題ない。私の仕事は今完全に達成された。追撃なしで見逃してくれるに越したことはないが』
「引き留める理由は無い、が、無傷で返してやる義理もないな」
まったくもって、年上女性への礼儀がなってない男である。直樹の放つ冷気は、両の肩に翼のように展開され臨戦態勢となっていた。
だが半瞬の差で、機先を制したのは『蛇』の方だった。地面に飛び散りながらも形を保っていた『絞める蛇』の残骸が、無数の小さな水の蛇に姿を変え、雨のように放たれる。
面倒くさげに直樹が、白い翼で打ち払った時、すでに『蛇』は立ち上がり、充分な間合いを広げていた。軽く舌打ちする直樹。だが、それ以上追撃する意志は無さそうだった。
『さらばだ吸血鬼、そして東洋の呪術師。小細工もそこまで精緻であれば面白い』
ふいに、雑木林の影が濃くなったように感じられた。それは全くの錯覚だったのだが、気がついたときには、獰猛な『蛇』は、再び藪の中に完全に消え去っていた。
『深紅の魔人』と『召還師』は、互いを滅すべくその全ての能力を解放して死闘を繰り広げた。管理人と清掃屋、目的は同じでも立場をたがえる両者の、短いが激烈な戦いは、結局のところ相討ちという形で終結をみる。
全身が凍り付く直前に放った『召還師』の『切断』は、不死の吸血鬼の肉体を戦闘不可能にまで破損させた。だがその一瞬を機として、『深紅の魔人』は、『召還師』の首筋に喰らいついたのだ。
吸血鬼の能力、血を啜った人間を己の従僕とする呪いが発動する。雑魚のそれならともかく、不老不死を認められた原種の呪いを無効化することは事実上不可能だ。それでもなお、『召還師』の因果を歪曲する力は絶大だった。
”亘理陽司は、吸血鬼には、ならない――”
強力な因果の鍵は、何千万分の一の確率でさえ、それを回避する方法を見つけ出す。
だが、世界の罰則規定に裏打ちされた絶大な呪いを無効化する可能性は、まさしくゼロだった。迷走した因果の鍵は、それでもなお定義を証明する運命の分岐を模索する。かくして、両者の力が拮抗した結果、実にねじ曲がった現象が残された。すなわち。
”亘理陽司は、吸血鬼には、ならない。……今は”
噛まれてから吸血鬼になるまでの時間には個人差がある。その時間を最大限に引き延ばすという手段で、因果の”言い訳”が成立したのだ。
奴は、おれを隷属させるための呪いを、おれは、それから逃れるための因果の構築を。それぞれ維持し続けなければならず。結果として、両者はその力を大きく減ずることになったのだ。奴がおれの因果を解くのが先か。おれが奴を倒し呪縛を解くのが先か。いつかは決着をつけねばならない。
そして、この茶番劇には、やはり笑うしかない副作用が存在する。ねじ曲がった因果の影響で、吸血鬼が従僕に命令するために使う魂の回路だけは刻まれてしまったのだ。
血の鎖環。おれと奴の精神が、一部歪んだ形で接続されてしまったのである。例えれば、アパートの隣同士の部屋の壁に穴が開いて、玄関や廊下を通らずとも行き来出来るようになってしまったものだ。
もっとも、お互い野郎の心情なんぞ興味もないので、この回路を使うことはほとんど無い。だが、いざとなればこのような小技も可能――と言うわけだ。不本意ながら。
――氷の投げ槍は、『蛇』の踵に命中したが、砕くことはなかった。代わりに、枝と『蛇』の脚を凍らせ、ぴったりと貼り付けてしまうこととなった。
おれの中にため込まれた見えない金貨が、ごっそりとどこかに持って行かれた。感覚共有の負荷が限界になり、おれと直樹の回線が切れる。
……アバウトな単語をたくさん使うのはさすがにきつい。『因果の鍵』とてそうそう万能ではない。多くの言葉を用いたり、曖昧な言葉を用いたりすると、おれには階乗的に負担がかかる。だからこそ、「少ない数の単語で」「より状況を絞り込む」事が必要になる。
対象を指定するのに、名前がわかっていれば一語ですむのだが、今回、相手の名前である『蛇』はただの通り名に過ぎないため、このようにまわりくどい言葉を使わなければならなかった。
当然、通常より高い”代償”を払わざるを得ないし、”とりあえず当たった”という結果になってしまう可能性が高い。
『蛇』は舌打ちをひとつ。機動力は殺された。こうなれば一気に片をつける。喉の奥から力強くリズミカルな呪文をはじき出すと、それに呼応し『絞める蛇』が電光の速さで舞い戻り、『蛇』を庇うように立ち塞がった。
『吸血鬼は流水が苦手だったな』
直樹の冷凍能力は『蛇』の天敵であるが、同時に『蛇』の水攻撃も直樹の天敵なのだ。直樹は己の冷気を槍の形に変形させたままのため、防御に隙がある。それを衝いて、怒濤の水流が吐き出されようとしたその時。
「脚を止めた時点で、貴方の負けです」
横合いから綺麗な日本語が耳を打った。視線を転じたその先には、既に攻撃態勢に入っている門宮さんの姿があった。
手挟んだその紙は、従来の折り紙に使う白い紙ではなかった。精緻な模様が丁寧に漉き込められた色鮮やかな和紙。千代紙と呼ばれるものである。
そして形も、正方形ではなく長方形だった。門宮さんが左の指で軽く弾くと、その千代紙はまるで切れ込みが入れてあったかのように、真ん中が綺麗に切れた。
”せきれいの おのひこひこを みならいて”
桃色の唇が、艶やかな韻を刻む。
日本人のもっとも好む七五調の音階は、まるでそれ自体が一枚の絵であるかのように、彩をもって響いた。
”おおきなくにを たれるほどうむ”
江戸時代後期、伊勢国桑名の住職が、切り込みを入れることで一綴りの紙から数羽の連続した鶴を折る技法を編み出した。後の世に”桑名の千羽鶴”として伝わるこの折り方は、それぞれ異なった四十九の完成型を持ち、それぞれに銘と、銘にちなんだ狂歌を添えられている。
宮中を守護する陰陽師に端を発する術法使い、門宮家。彼らは近代化する大和の内で廃れゆく己が術法を嘆き、その精髄を、この優雅な紙折り遊びに隠し伝えたのである。
『秘傳千羽鶴折形・連鶴――』
千代の折り紙が、白い指で瞬く間に無数に折られ曲げられ、命を孕んでゆく。門宮さんの差し出した両の掌の上には。
『――鶺鴒』
一枚の長方形の紙から折り出された、四枚の翼と二つの嘴を持つ異形の鶴……いや。胴体を一つとするほどぴたりと寄り添った、夫婦の小鳥の姿があった。折り上げられた呪が完成する。ふぅ、と息吹を受けて、掌から勢いよく小鳥が羽撃たいた。夫婦の鶺鴒はたちまち百に千にその数を増し、微かな羽撃たきは渦巻く嵐と化した。
『何を飛ばそうが同じ事。お前の呪力は私には及ばぬ。”絞める蛇”の鱗は貫けない』
「――ええ。一羽ならば」
無数の千代紙で折られた鶺鴒が、螺旋を描きながら一点に錐を揉むように収束していく。
それは万華鏡の内側を思わせる光景だった。市松、格子、花菱、桜、葵。そして橙、蘇芳、若竹、藍、鴇羽、雪消水、鳶。幾つもの模様と幾つもの色の鶺鴒が、その艶を競うかの如く、水の竜の鱗をその嘴でついばみ、翼で斬りつける。
一羽ではわずかな傷をつける事しか出来ない。だが、その傷を二羽目、三羽目がえぐり、十羽目、二十羽目が押し広げる。一枚の鱗が剥がれたその一穴が、見る間にその直径を拡大していった。
広範囲に回避不可能の攻撃を繰り出す『鶴』を、一点に収束させることで飛躍的に破壊力を増す術法である。
門宮さんは己の呪力を決して過信していなかった。むしろそれをどのように状況に即応させるかに、術の本領を求めているのだろう。水の竜は苦悶するかのように身をよじらせる。三秒の抵抗の後、土手っ腹がはじけ飛んだ。
「……何!?」
『蛇』のかすかな叫びは、余勢を駆った鶺鴒の羽撃たきにかき消された。剣呑な花吹雪が吹き抜け、『蛇』の背を大樹の幹に強かに打ち付け、素肌をさらしている腕と脚から紅い霧が舞い上がった。光の角度が変わり、闇の中に埋没していた素顔が露わになった。
「……女、か」
そこにあったのは、硬質の美しさを湛えた黒人女性の容貌だった。どこか、鋭く磨き上げられた鏃を想起させる。緑の闇の中、白い吸血鬼と黒い蛇は静かに視線を交えていた。
「続けるか?」
純白の騎兵刀を突きつけ、直樹が問う。『蛇』の黒い眼には、狂躁や激情は見られなかった。逆に質問をする。
『貴様がナオキ・カサギリ、そして先ほど呪いまがいのマネで邪魔をしてくれたのがヨウジ・ワタリか』
直樹は沈黙を保った。業界で実名をさらす愚を犯すことはない。だが『蛇』にとってはその沈黙で充分のようだった。
『ふふ。ならば問題ない。私の仕事は今完全に達成された。追撃なしで見逃してくれるに越したことはないが』
「引き留める理由は無い、が、無傷で返してやる義理もないな」
まったくもって、年上女性への礼儀がなってない男である。直樹の放つ冷気は、両の肩に翼のように展開され臨戦態勢となっていた。
だが半瞬の差で、機先を制したのは『蛇』の方だった。地面に飛び散りながらも形を保っていた『絞める蛇』の残骸が、無数の小さな水の蛇に姿を変え、雨のように放たれる。
面倒くさげに直樹が、白い翼で打ち払った時、すでに『蛇』は立ち上がり、充分な間合いを広げていた。軽く舌打ちする直樹。だが、それ以上追撃する意志は無さそうだった。
『さらばだ吸血鬼、そして東洋の呪術師。小細工もそこまで精緻であれば面白い』
ふいに、雑木林の影が濃くなったように感じられた。それは全くの錯覚だったのだが、気がついたときには、獰猛な『蛇』は、再び藪の中に完全に消え去っていた。
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