流れる川

連鎖

文字の大きさ
上 下
1 / 232
トヨトミ①

はじめまして①

しおりを挟む
変わらず続いていく、寒い冬の朝。

今日は、風も無く明るい光か差し込み、少しだけ空気も温かく感じられ、
凍って乾いた空気がキラキラと光って、白銀の世界を祝福していた。

キラキラと祝福する音しかない世界に、人の営みの音が聞こえて来た。

「ガラガラ、ガチャガチャ。ガラ。ガチャガチャ。ガラガラ。」

一台の古い馬車が、樽を乗せて走ってきた。

御者台には気怠そうな顔した中年男性?が、ビックリした顔をして、
その目を大きく見開き、少し離れた場所をじっくり見ようと、
じーっと、見つけた何かを見つめていた。

「アレ?、あんなトコに。」

御者は長旅で寂しいのか声をだして、
小指の爪程度に見える黒い塊について考えていた。

「アレ、ぅんん?」

(大きくなく、小さくなく。人?人なのか?
 でも、まだ少し村からは遠いよな。こんな所に、人が?)

コレから行く村までの距離を思い出して、
見えているのが村人で無いと気付き、慌てて腰の剣に触れていた。

「カチヤ。カチヤ、ガチャ。ガ。。ガチャ。」

(どうして?なんでいる?本当に、人がいるのか?)

不安な気持ちを表すように、剣が震えて音をたてていたが、
御者の気持ちを無視して、馬は何かに誘われるように進んでいた。

「ガラガラ、ガチャガチャ。」

気持ちを無視して進んでいく馬に、我慢出来なくなった御者は、
速度を上げようと、馬に向かって鞭を振りおろそうとしていた。

「。。。。?」

(女、おんな。女?)

黒い塊まで離れているので分からないはずだが、
頭の辺りが動いたと思った時には、それが髪の長い女だと理解していた。

(一人?本当に一人なのか?)

こんな場所に一人だけいると考えられなくて、
誰か他に居ないか、誰かに襲われていないか、周りを確認していた。

(止まれ。。止まってくれ。。。。。。頼む。)

馬車を止めようと命令しても、馬は少しも止まろうとしないので、
諦めた御者は、ただ手に持った鞭を握りしめて祈っていた。

(。。。。)

直ぐに逃げようと鞭を振りかぶったまま、

恐れ?不安?興味?それとも、歓喜?

自分の気持ちを誤魔化すように、黒い塊を見つめてしまい、
同じ様に魅了されている事に、気付いていなかった。



(あ。。。)

御者が気が付くと、相手の顔が見える距離まで馬車が近付き、
切れ長の目で優しく笑っている女の顔が、ハッキリと見えて慌てていた。

「うふふ。」

黒い塊の頃から今まで、御者の不躾な視線を浴びていたはずなのに、
嫌な顔をひとつもせずに、優しい笑顔を向けていた。

「ガラ。ガチャガチャ。。ガラ。。ガチャ。。。。」

慌てている御者を無視して、
馬車は女の側まで近づくと、客を待っているように歩みを止めた。

「お姉さん。大丈夫かい?」

(何がだよ。こんなトコで女一人?こんな場所に一人だぞ、歩いてか?
 隣町まで、どれだけ遠い?こんな時期に女が一人旅だと?
 アリエナイ、ない、ないって。)

焦った御者は、何が大丈夫か分かっていない、意味不明な事を聞いていた。

「エエ、この先にある街に呼ばれて、仕事に行く途中です。
ちょっと、ごめんなさいね。。スルスル。スルスル。。」

暖かい日差しがあっても、凍えるように外は寒いのに、
身体全体を隠していたボロいコートを脱ぎ始めていた。

「カチャ。。おい、何をしている。カチャカチャ。ガタガタ。」

何かされると思った御者は、
慌てて剣に持ち替えて、剣先を女に向けていた。

「大丈夫、落ち着いて、落ち着いて。何もしないわよ。バサアア。」

相手が慌てているのを感じて、
脱いで手に持っていたコートを、地面に放り投げていた。

「さあ、確かめてちょうだい。何も持っていないから、安心して。」

女の格好は、生地の薄い真っ赤なチューブトップワンピースで、
胸の谷間が丸見えで、下着のラインがくっきりと浮き出ていた。

「大丈夫。ここも見えるでしょ。」

男の視線を弄ぶように、ショーツが見えそうな位に短いスカート部分から、
丸見えの生脚を見せつけるように、脚を広げて立っていた。

「ほら、何も出来ないわ。」

全身を舐め回すような視線に何も感じていないのか、
笑顔のまま両手を上げて、敵意が無い事を説明していた。

「本当か?。。ん?」

(あ、いい身体。うぅぅ。見たい。近くから見たい。
 近くから、上下から。うぅぅ。胸も。顔も最高だが、ケツだ。ケツ。
 あと、ケツ、あの後ろ姿を診たい、じっくり近くで眺めたい。

 もちろん、馬車を降りたら出来るが、降りたら逃げられない、大丈夫か?
 大丈夫か?あ。。うん。あ。。ううん。でもな。)

視線は、身体に何か武器を隠していないか確認?していた。

細く綺麗な指先。すぐに折れそうな華奢な腕。美しく綺麗な首筋。
真っ赤なワンピースから覗く、大きな胸の谷間に、チラつく下着の形。
大きな胸と、淫乱そうな暴力的な下半身を繋ぐ腰のクビレと、
薄い生地から見えるお腹の中央にある窪み。
スカート部分から飛び出してくる綺麗で柔らかそうな生脚と、
同性から見ると少し太いと言われそうだが、
男からは獣欲を満たしたい、舐め回したいと思うような脚が続いていた。
足首は細くもちろん綺麗で、極寒な場所を歩くには不釣り合いだが、
良く似合う真っ赤なパンプスを履いていた。

全身を確認した後に、下半身を射抜くように見つめて止まっていた。

「何か気になるの?」「ううん。。」

何気ない声に驚いた御者は、見つめたままで固まっている自分に、
急に恥ずかしくなって、顔が熱くなっていた。

「あはは。後ろね。うふふ。分かったわ。背中でしょ。
ゆっくり回るから、何も持って無いか、ジックリと確認シテネ。」

相手の覗き込もうとする視線に気付いていたのか、
ゆっくり、ゆっくり、恥ずかしそうな顔で身体を回し初めた。

「。。。」

(仕方ない、武器が無いか確認シテルだけ。そうだ。俺は悪くない。
 俺は悪くない。仕方がない、そうだ。悪くない。)

自分が女を性的な対象に見ている事を忘れようと、
言い訳をしながら、視線は下腹部を、その。いやらしいお尻を妄想して、
下半身を舐めるように見続けていた。

「恥ずかしいから、あまり見つめないで。。。恥ずかしいの。」

御者に背中を見せるように止まった女は、
その言葉と違って、バックから犯される様に脚を開いて立っていた。

「私のお尻って大きいから、スカートが捲れやすいのよ。
恥ずかしいから、大きいオシリを。。あまり、強く見つめないデネ。」

布地が伸びて貼り着くように、オシリを少し突き出し、
誘うように、ゆっくり、オシリをゆらゆらと動かして誘っていた。

「武器は無いでしょ。女のは。。。。あるけどね。あはは。」

お尻の動きに合わせて、スカートがゆっくり、ゆっくりと捲れて、
丸見えのお尻と、割れ目まで見えそうな薄いショーツが見え始めた。

(我慢出来るか!)

ショーツがくい込んで丸見えのお尻と、
濡れて女性器に貼り付いたショーツを見た御者は、
我慢できなくて立ち上がろうとした。


はじめまして①
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?

ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。 それは——男子は女子より立場が弱い 学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。 拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。 「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」 協力者の鹿波だけは知っている。 大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。 勝利200%ラブコメ!? 既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

目覚めた世界は異世界化? ~目が覚めたら十年後でした~

白い彗星
ファンタジー
十年という年月が、彼の中から奪われた。 目覚めた少年、達志が目にしたのは、自分が今までに見たことのない世界。見知らぬ景色、人ならざる者……まるで、ファンタジーの中の異世界のような世界が、あった。 今流行りの『異世界召喚』!? そう予想するが、衝撃の真実が明かされる! なんと達志は十年もの間眠り続け、その間に世界は魔法ありきのファンタジー世界になっていた!? 非日常が日常となった世界で、現実を生きていくことに。 大人になった幼なじみ、新しい仲間、そして…… 十年もの時間が流れた世界で、世界に取り残された達志。しかし彼は、それでも動き出した時間を手に、己の足を進めていく。 エブリスタで投稿していたものを、中身を手直しして投稿しなおしていきます! エブリスタ、小説家になろう、ノベルピア、カクヨムでも、投稿してます!

後宮の侍女、休職中に仇の家を焼く ~泣き虫れおなの絶叫昂国日誌~ 第二部

西川 旭
ファンタジー
埼玉生まれ、ガリ勉育ちの北原麗央那。 ひょんなことから見慣れぬ中華風の土地に放り出された彼女は、身を寄せていた邑を騎馬部族の暴徒に焼き尽くされ、復讐を決意する。 お金を貯め、知恵をつけるために後宮での仕事に就くも、その後宮も騎馬部族の襲撃を受けた。 なけなしの勇気を振り絞って賊徒の襲撃を跳ね返した麗央那だが、憎き首謀者の覇聖鳳には逃げられてしまう。 同じく邑の生き残りである軽螢、翔霏と三人で、今度こそは邑の仇を討ち果たすために、覇聖鳳たちが住んでいる草原へと旅立つのだが……? 中華風異世界転移ファンタジー、未だ終わらず。 広大な世界と深遠な精神の、果てしない旅の物語。 第一部↓ バイト先は後宮、胸に抱える目的は復讐 ~泣き虫れおなの絶叫昂国日誌・第一部~ https://www.alphapolis.co.jp/novel/195285185/437803662 の続きになります。 【登場人物】 北原麗央那(きたはら・れおな) 16歳女子。ガリ勉。 紺翔霏(こん・しょうひ)    武術が達者な女の子。 応軽螢(おう・けいけい)    楽天家の少年。 司午玄霧(しご・げんむ)    偉そうな軍人。 司午翠蝶(しご・すいちょう)  お転婆な貴妃。 環玉楊(かん・ぎょくよう)   国一番の美女と誉れ高い貴妃。琵琶と陶芸の名手。豪商の娘。 環椿珠(かん・ちんじゅ)    玉楊の腹違いの兄弟。 星荷(せいか)         天パ頭の小柄な僧侶。 巌力(がんりき)        筋肉な宦官。 銀月(ぎんげつ)        麻耶や巌力たちの上司の宦官。 除葛姜(じょかつ・きょう)   若白髪の軍師。 百憩(ひゃっけい)       都で学ぶ僧侶。 覇聖鳳(はせお)        騎馬部族の頭領。 邸瑠魅(てるみ)        覇聖鳳の妻。 緋瑠魅(ひるみ)        邸瑠魅の姉。 阿突羅(あつら)        戌族白髪部の首領。 突骨無(とごん)        阿突羅の末息子で星荷の甥。 斗羅畏(とらい)        阿突羅の孫。 ☆女性主人公が奮闘する作品ですが、特に男性向け女性向けということではありません。  若い読者のみなさんを元気付けたいと思って作り込んでいます。  感想、ご意見などあればお気軽にお寄せ下さい。

処理中です...