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魔女狂乱 ♡

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 一度破れた殻は二度と元には戻らない。
 俺はベッドに仰向けに寝転がると、気怠そうに言った。

「疲れた、やりたいなら好きにしろ」
「ありがとうございます……っ♡ では、ご褒美、いただきます……っ!♡」

 意気揚々と四つん這いでベッドに上がり、下半身に身体を寄せる。
 過去の記憶が蘇った彼女は、腕を使うことなく口で一生懸命俺のズボンを下ろしていた。
 そして、やっとこさ陰茎を露出させることに成功すると、まるで子供がプレゼントをもらった時のような喜々とした声を上げる。

「わぁ……っ♡ はぁ、はぁ、いいのですね……ケイオス様ぁ♡」
「好きにしろと言った筈だ。だが、お前が選んだんだ、中途半端は許さんぞ」
「勿論です、では……」

 身体を起き上がらせ、反り経つ陰茎を股の間に挟むと陰部を密着させる。
 ぐちゅり、と愛汁と我慢汁が混ざり合い異音を鳴らした。
 ヒダが亀頭に吸い付き、身体を動かしていなくても愛撫してくる。
 欲しくて欲しくて堪らないのだろう。
 身体と精神の目的が一致している今、欲望は最前面に出ている。
 本能の赴くまま、体重を落としていくカーラ。

「っ……ぅ、く、はぁ……♡」

 膣層がゆっくりと亀頭を飲みこんでいき、彼女同様に快感を脳に走らせる。
 しかし、半分程のところで動きがピタッと止まった。どうしたのだろうか。

「おい、まだ全然入ってないじゃないか」
「す、ごっ……これ、ちょっとだけで……ふ、ふっ♡」
「はぁ、一人で気持ちよくなってやがる。出来損ないめ」
「しゅご……しゅご……♡」

 いつまで経っても動き出す気配がない。
 パクパクと魚のように口を開いたり閉じたりしているだけだ。
 確かに気持ちがいい。僅かな電流が定期的に流れてくる。
 だが、俺も、カーラも、この程度の快楽を求めているわけではない。
 もっと強烈で、楔になるような一撃だ。

「躾をするのも俺の役目、か……仕方ない。よっと!」
「────ほッ♡」

 ぱちゅん。
 端的で、アッサリとした音が鳴った。
 跨っているカーラの足をベッドの外に払い除け、俺の身体の上に彼女の身体を落としたのだ。
 つまり、全体重54キロが下半身に集中したことになる。
 子宮に強引な口付けをする亀頭。
 内臓を押し上げられ、自然と漏れた吐息。
 一拍の静寂の後、獣の咆哮が響く

「んッぉぉぉぉおおおおおお゛!!♡♡」

 背を限界まで反らせ天井を見上げながら舌を伸ばす。
 陰部からは溢れた大量の体液が下半身を熱く濡らした。

「ご……ぉ゛ッ、や、ぢ……ぬッ!♡ こ、れ……ぢぬぅ!♡」
「根元まで入れただけでこれか、さぁ、早く奉仕の続きをしてくれ」
「うご……け、にゃぃ……ぬ、抜こうと、しても気持ちいいし……い、入れてもぉ♡」
「前の買い主達がどれだけ弱い雄だったかお前を見てるとよく分かるよ」
「し、知りゃない……こんな、おちんちん……わ、私知らないぃ……♡ げ、限界れふ、ケイオスしゃ、まぁ……♡」

 本当に身動きが取れないみたいだ。
 全身をピンと張り、微動だにしない。
 俺は、彼女の股関節部分を掴む。
 それが何を意味するのか、瞬時に理解したようだ。

「今は、絶対にだ────」
「奴隷は黙って腰を振れ!!」
「ぉ゛ッ!♡♡ んおおおー!!お゛!!♡♡」

 パンパンパンパンッ!
 下から陰茎を突き上げ、カーラの身体を激しく上下に揺らした。
 深く奥へ、時折角度を変えながら緩急を付けて。
 丁寧かつ乱暴に膣肉をえぐり、掻き乱していく。

「にゃ゛!♡ あ、あがッ──ひ、イグッ!?♡ イグの、とまりゃな、ぃ゛ッ──ひ、が──あああ゛!!♡♡」
「勇者とセックスする時も、いつもこんなに乱れてんのか?」
「なぃ゛ぃ、こんな気持ちいいの、あ、アルフレドのぉ、おちんちんじゃ絶対に、無理なのぉ゛!♡♡」
「どっちがいい? アイツと、俺の」
「ケイオス様でしゅぅ゛!♡♡ も、もうケイオスしゃま以外の男なんて、かっ、考えりゃれないの゛ぉお!♡♡」

 ──奪った、アイツから。実感が湧き上がる。
 その瞬間はセックスを上回る快感だった。
 もっと全てを奪いたい、そんな感情をぶつける様に俺は無我夢中に腰を突き上げる。

「あ゛ッ!!♡ らひッ!?♡ ぃ、あ゛ッ、がはッ!♡ い゛ッ、んに、ひッ──んお゛っ、ほ、おおお゛ッ!!♡♡」
「悲鳴か喘ぎ声なのか最早わかんねぇな」
「ぐ、ぐるぢいけど、きもちぃいのぉ!!♡ 分かんにゃぃ、このままじゃあぁ……ぢぬッ!♡ ほ、本当にイギぢぬッ!♡♡」
「大好きなセックスで死ねるなら本望だろ? だったら一度死んでみろ、オラ、イケ、イキ死ねッ!!」
「あ゛、ああ゛ッ!!♡ あ゛──」

 どれだけ絶頂しようが、助けを懇願しようが、死にそうになっても加減されることはない。と、理解したカーラの膣は急激に絞まる。
 刹那、俺の頭に莫大な快感が溢れ、腰を掴みこれでもかと陰茎と陰部を密着させた。

「出すぞ、カーラ!! これで、トドメだッ!!」
「んに゛ッ、いっ……くりゅ、一番大きいのが……ふ、深いのが──あ゛──んああああああ゛あ゛ッ!!♡♡ ぃ、グぅぅぅ!!♡♡♡」

 射精と同時に白目を剥きながら絶頂。
 許容範囲以上の快感を刻まれたカーラは、糸の切れた人形のようにバタっと俺の身体に倒れ込んだ。

「……♡♡」
「おーい、大丈夫か??」

 本当に死んだのか? と不安になったが、密着する胸から鼓動を感じる。
 よかった、ちゃんと生きている……しかし、やり過ぎたな。
 俺しか考えられない、なんて台詞吐かれたら自分の枷が外れてしまった。

「終わりましたね、お疲れ様です、ケイオス様」
「おっ、メメ」

 自己反省に浸っていると、ベッドの横にはメメが立っていた。
 彼女はカーラの身体に手を添え、食事を開始。最後の一滴まで搾り取ると、お腹を摩りながら言う。

「ご馳走様です、もう入りません」
「また新しい力に目覚めたんじゃないか?」
「自覚はありませんが、色々と試してみようかと」
「チェックせずお楽しみにでもしとくかな」
「はい、私の成長にご期待下さい」
「さて、んじゃ現実に戻るとしますか」

 パチンッ!
 立ちあがろうとした時、メメが指を鳴らした。景色が闇に変わる。
 カーラは姿を消し、メメと俺、二人っきりだけの空間になった。

「メメ?」

 どうして変えたんだ、と疑問に思い彼女の方へ視線を向けた。そして、驚いた。

「反省会の時間です」

 とても、とても弱々しく、幼く、強情な表情で俺を睨み、歯を食い縛っていたのだから。

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