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◇尊いって。3※

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 泣いちゃってたせいで、キスしてると、ひく、と喉が震える。
 ふ、と息を付いてるのも。……可愛くてしょうがない。


「……ん、ん…っ」

 めちゃくちゃ丁寧にゆっくりと、内を愛撫するみたいに。
 キスしていると。先輩は、ふる、と小さく、震えた。


「……や、ば……」
「……ん?」

 唇の間で言われた言葉に、少し唇を離すと。

「……お前の、キス――――……」

 そっと頬に先輩の手が触れて。その指が、オレの唇に触れた。


「……なんでこんな、気持ちいいんだろ……?」
「――――……っ」

 とろとろした力の入ってない瞳で、ぼー、と見つめられて。
 挙句の果てに言われるのが、そんな言葉って……。


「ほんとに……人をのせるの、天才ですね」
「ん……っ――――……」

 少し激しくキスしてしまう。

 泣いてたから。せっかくゆっくりキスしてあげてたのになぁ……。
 
 もう。……ほんとに。


 ――――……でももう、泣いてないかな。

 目の前で伏せられた瞼。
 睫毛、長い……可愛い……。


「……ん……」

 キスを外して、先輩の背をもう一度枕にちゃんと沈めた。

 ローションを垂らして、少し手で温める。
 ちょっとドキドキする。

 ――――……痛く、ないかな。


「陽斗さん……キス、集中してて」
「……ぅん」

 ちゅ、と口づけて。
 深く舌を絡めながら。後ろに触れた。ローションのおかげなのか、思ってたより容易く、中に入る。


「……っふ……」

 気持ち悪いのか、先輩が声を出して、もぞ、と動く。

「…………ん、ン……ぁ……」

 ゆっくりゆっくり慣らす。

 中で色々動かしている内に、びく、と反応する箇所を見つける。


「……ここ、気持ちいい?」
「あっ……や……」

 唇が触れたまま、ぶる、と震えて、驚いたような声を漏らす。


「大丈夫、ゆっくりやるから。抱き付いてて」
「――――……っうん」

 ぎゅ、としがみつかれて。


 ――――……胸が、締め付けられるみたいに。苦しくなる。


 可愛いを通り越して。これ、何。マジで。
 

 ――――……どうしようかな、ほんと……。


 暴走しそうなのを、ひたすら止める。
 ローションを何度もたしながら、丁寧にゆっくりと慣らし続ける。


 素直に反応する箇所がだんだん分かってくる。

 浅いとこで、柔らかく触れてるのも好きそう。
 奥の方も、結構、感じるのかも――――……。

 一際反応がいい所は、続けて触れると強張るので、たまに触れながら。


「……ん、ふ……」

 ずっと、しがみついて先輩の腕が少し震え出した。


「陽斗さん、疲れた……? いいよ、少し、倒れてて」

 そう言ったら、先輩は切なげに瞳を細めた。


「も、いい、よ……?」

 そんな風に誘われると――――……ただでさえ、もう入れたくてヤバいところに、直撃で追撃されるのだけれど。

 まだ指2本しか入れてないし。


「も少し慣らす。――――……俯せになって、枕に沈んでて」
「……っ……」

 一度指を抜いて体を反転させて、脚を少し開かせる。


「……っずっと、弄られてるのも……辛いんだけど……」

 また、煽るし……。


 はあ、とため息をつきながら、後ろから重なって先輩の顔を覗き込む。


「ね、ひどくされたいの?」
「……ち、がうけど……」

 オレを振り返った涙目が潤んで細められる。

 ――――……可愛くて、その瞼にキスしてしまう。


「ですよね。……だったら、後少し、頑張ってて。もっと、めちゃくちゃ熱くなって、柔らかくなったら――――……するから」

「……っ……」

「絶対その方が、気持ちいいよ」


 ローションを垂らして、つ、と指を含ませる。


「……っ……」


 もうどれくらいやってるかな。 最初とは全然違う。
 熱くて、湿ってて、指を締めてくる。

 でもまだ多分、受け入れるとかはまだきついと思うし――――……。


「……ん、……ア……っ」


 後ろからだと少し違うとこに触れるみたいで、違う声があがる。
 枕に突っ伏してる先輩の背が、ヒクつくのがなんかものすごく扇情的。


 
 その背に舌を這わせて、吸い付きながら中を刺激すると、それに合わせて声が上がって、小さく震える。


 どんどん敏感になってて、気持ちよく、なってるよな――――……。

 そう思うともう愛しくてたまんないし。




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