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◆Stay with me◆本編「大学生編」

「無理」 ※

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「……っ……ふ……っ……」

 ……無理……。
 ――――これ以上、無理。

「……仁、苦し――――ぅ……」

 本当に息が、苦しくて。
 でも、仁は離してくれない。

「……ん ……ン、…… ッ……」

 こんな深く、荒々しいキスを受けた事ない気がする。苦しい。
 息、できない。

 舌が奪われて舐めつくされて、噛まれて、体が震える。
 ぞくん、とした感覚が腰を駆け上がる。

「……っ……ん……っ」

 口の中をめちゃくちゃにされてるような。
 苦しすぎて、がく、とひざから力が抜ける。
 抱きとめられて、そのまま、壁に押さえつけられた。

「――――ぅ、ん……」

 再び覆いかぶさってくるキス。
 止めようと、藻掻く手にも、力が入らない。でも。

「……ん、……っ……!?……っ……じん、やめ……」

 不意に下半身を滑った手に、声が上がった。
 太ももを撫でられて―――― そのまま、中心を、撫でる。

 ゾクゾクした感覚に、全身が震えた気がした。

「――――感じてるンだ……」
「……っ触られたら、当たり前…… っ……マジで、やめ……て……」

「――――あいつには、触らせたんだろ?」
「――――っ……」

 ……涙が滲む。

「……触、んないで、仁―――― っ……」

「――――嫌だ」
「……っ……」

 抗おうとした手首をつかまれ、押さえつけられる。
 器用にベルトを外されて、ズボンを下ろされる。

「……っ……仁、待っ――――っ」

 必死で振り仰いだ瞬間、また唇をふさがれた。

「……っ……っ……う……んっ……」

 抗う手をものともせず、 仁の手が、直に、そこに触れた。

「……っあ……っ」

 握りこまれてしまって、その手の熱さに腰を引くけれど、背後は壁で、逃げようもない。

「嫌だ、仁…… や……――――ぅ……」

 振り解いた唇を塞がれて、また深くキスされる。

 後ろに押し付けられるようにされて。
 深く深く舌を絡められながら、下を直接愛撫されて、もう、どうにもできなくなっていく。力が、入らない

「……っ……や……だ、……っあ……―――― ん、ぅ……」
「……そんな顔、見せたのかよ……そんな声――――」

「……や……っ いや、だ……っじん……!」

 唇を振りほどいて、首を振る。はずみで、涙が溢れ落ちた。

「……や……っ……っ」

 どんどん追い立てられる。
 ぶる、と震えて―――― 喘ぎは、また、仁のキスに塞がれた。


「――――ん……っ……く……るし……」


 ――――息、ほんとに、できない。

 何の涙か分からないけれど、溢れ落ちてくるのを隠すこともできない。
 いつのまにか――――泣きじゃくっていた。

「……も――――はな、して…… ねが……っ」

 懇願するように告げた言葉も、聞き入れられる事はなくて――――。

「……っ……」

 押さえつけられたまま、キスされて。
 そのまま、仁の手の中で熱を解いてしまった。


 ――――も、無、理……。


 ふっと意識が遠のいて。
 がく、と足から崩れた。……気が、する。


 そこで、全部が、途切れた。
 





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