上 下
122 / 235
第2章

◇ヤバい*拓哉 1 ※

しおりを挟む




「ん……った、かせ……っ……」

  織田が、切羽詰まったような声で、オレを呼ぶ。


 ソファでうたたねした後、コーヒーを淹れて飲んでたら、織田があくびを始めたので、今日は早めに寝かせてあげようかなと思っていたのに。
 寝室で引き寄せてキスしたら。どんどん止まらなくなって。

「抱いてもいい?」

 ついつい、聞いてしまった。


「……うん。……オレも、したい……」

 ――――……ほんと、可愛い。そう思う。
 
 キスしたまま手でイかせた後、ローションを手に垂らして、再び織田自身に触れた。

 ――――……ほんと、やばいな……オレ。
 ……止まらない。
 
「……っあ、……っん、あ……!」

 敏感になってる先端を刺激してから、後ろに指を這わせて中に挿し入れた。中の感じる所を擦って乱れさせる。

「……ん……っ……ふっ――――……」

 少し仰け反ってる織田の唇をふさぐ。
 中、慣らしながらキスしてると――――……どこが気持ち良いかすぐ分かる。

 性急に求めてしまっても、こちらの思うままに快感に流されていくのが、可愛くてしょうがない。普段の可愛い笑顔とは、まったく違う顔。

 とろん、とした気持ちよさそうな顔を見てると、抑えがどんどん利かなくなっていく。


「高瀬、もう……大丈夫……」

 ぎゅっと抱き付かれたまましようかと思ったけれど、ふと。

「なあ……後ろからしてもいい?」

 聞いたら、織田が、少しだけ離れて、オレを見上げた。

「……うん」
「……うつ伏せて、腰、上げれる?」
「……ん……」

 恥ずかしそうな顔で、オレを見てから。くる、とうつ伏せて枕を抱く。腰を上げさせると、入り口に先端をあてて――――……。

「…… ン……っ」

 ゆっくり、深く押し入ると、ぎゅ、と肩や背中に力が入る。少し反る腰に手を這わす。

「背中、キレイだな――――……織田」
「ひ、ゃっ……!」

 背筋に舌を這わせた瞬間、そんな声を上げて、びくん!と震えた。
 こっちが、驚く位。

「っやっだ、それ……っ……んん……っ」

 枕に顔を押し付けて、プルプル首を振ってるのを見て、くす、と笑ってしまう。

「はーもー…… 可愛いな……お前……」

 うしろから、ぎゅ、と抱き締める。
 
「……んっ……た……かせっ……」

 ぶる、と震えて、中を締め付けてくる。

「織田……」
「……っ……っ……ん、うっ……ンっ!」

 入れたまま、何度か奥まで突くと、シーツをぎゅ、と握りしめて。
 腰を、少し、揺らしてくる。


 ――――…… めちゃくちゃ、可愛い。

 幾度か抱いた後、自分の気持ちいい所にあてようと、腰を揺するように、なった。 自分では気付いてないのかも。気づいたらやめてしまいそうなので言わないけど。

「……あ ……っ……は…… ンん……っ……」
「――――……  おだ……」

 快感を急に高めまくるようなやり方で繋がってしまったけれど。
 ちゃんと気持ちよさそうに受けとめてくれているのが可愛くてしょうがない。

「――――……ふっ ……あ……」

 一度抜いて、織田を前から抱き直してキスすると。
 上気した頬で。とろん、とした顔で、一生懸命応えてくれるのが、愛しい。

「……たかせ……」
「ん……?」

 涙で潤んだ瞳で、じ、と見つめられる。

「――――……ったか、せ…… すき……」
「……っ」

 ――――……やば。

「……だいすき……」

 ぎゅう、と抱き付かれて、は、と熱い息とともに言われる。



「……――――……っ……」


 こんな事で腰にきて、達してしまいそうになるって。
 ――――……ほんと、やばい。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

「短冊に秘めた願い事」

悠里
BL
何年も片思いしてきた幼馴染が、昨日可愛い女の子に告白されて、七夕の今日、多分、初デート中。 落ち込みながら空を見上げて、彦星と織姫をちょっと想像。  ……いいなあ、一年に一日でも、好きな人と、恋人になれるなら。   残りの日はずっと、その一日を楽しみに生きるのに。 なんて思っていたら、片思いの相手が突然訪ねてきた。 あれ? デート中じゃないの?  高校生同士の可愛い七夕🎋話です(*'ω'*)♡ 本編は4ページで完結。 その後、おまけの番外編があります♡

「誕生日前日に世界が始まる」

悠里
BL
真也×凌 大学生(中学からの親友です) 凌の誕生日前日23時過ぎからのお話です(^^ ほっこり読んでいただけたら♡ 幸せな誕生日を想像して頂けたらいいなと思います♡ →書きたくなって番外編に少し続けました。

虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)

美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

あなたのことが好きなのに

宇土為名
BL
高校2年生の江藤匡孝は通っている高校の国語教師・市倉に毎日のように好きだと言うが、市倉には相手にされない。だが匡孝が市倉に好きだと言うのにはある秘めた理由があった。 すべてのことが始まったあの春に、あの日に会わなかったなら──

くまさんのマッサージ♡

はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。 2024.03.06 閲覧、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。 2024.03.10 完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m 今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。 2024.03.19 https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy イベントページになります。 25日0時より開始です! ※補足 サークルスペースが確定いたしました。 一次創作2: え5 にて出展させていただいてます! 2024.10.28 11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。 2024.11.01 https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2 本日22時より、イベントが開催されます。 よろしければ遊びに来てください。

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

処理中です...