68 / 235
第2章
◇大好き*圭 ※
しおりを挟む「――――……最初、ちょっと我慢、な?」
囁かれて、足を開かれて。ものすごく、焦る。
「……っっ」
……酔ってなくて、シラフでって。
恥ずかしすぎて、死ねそうな気がする。
それでも――――……。
最中ずっと優しかった高瀬の、触れ方と言葉に。
なんかもう、受け入れようとしか、思えなくて。
ただただ、唇を噛みしめて、こらえていると。
指で慣らされて、開かれた体の真ん中に、硬いものが押し付けられた。
「……織田」
「………っあ……」
――――……はいった……。
ゆっくり、たくさん、慣らされてたせいか。
圧迫感は、ものすごいのだけれど、痛みは無い。
「……なるべく、力、抜いて」
「……っ」
……それは、無理。
全身、力入りすぎてて。
つかほんとに、される側って……恥ずかしい。
「……織田」
ゆっくり体をあげてきた高瀬に、唇をふさがれる。
「……ン、ん――――……」
長くキスされて、自然と、体中強張ってたのが、解ける。
そろ、と、高瀬の背に、手を回すと。
不意に高瀬が動いて、中を、軽く突き上げられた。
「っん……っ……っあ……!」
声を上げた唇に、また高瀬の唇が重なって、声が飲み込まれる。
「ん……っ……ん――――……は……ァっ……」
少しずつ出入りを繰り返しながら、ゆっくりと、少し奥まで貫かれる。
息、まともに出来ない。
「……っ……っ……ぁ!」
「――――……息、吸って」
息を詰めていると、高瀬の声が耳元で聞こえる。
「大丈夫、ゆっくりする…… 痛くしないから……」
「……あ…… ん……ぅ……」
髪が掻き上げられて、額にキスされる。
「……っ……ん……あ……っふ……」
ず、と貫かれて、それが気持ちいいのが、信じられなくて、目をつむった。
「……ん、ゥン……っ……アッ……」
軽く揺すられて、目の前が真っ白に弾ける。
「――――……たか、……せ……ぁ……」
――――……気持ち、イイ、なんて……。
「……たか、せ……」
ぎゅ、と高瀬にしがみついて、首を振る。
「……織田?――――……辛い?」
優しい、でも少し、熱っぽい、声で、そう聞かれて。
首を何度も横に振った。
「…… なんで――――……んな、 気持ち、い……」
「――――……」
思わず、言ってしまった言葉に、高瀬は、一瞬止まって。
すぐ、ふ、と笑った。
「――――……かわい、織田」
「――――……ん、……っあ……」
――――……こんな、事が、できてしまうなんて。
もっとなんか――――……
男同士って。 もっとなんか違うものな気がして。
こんな、キスしてくれたり、優しくされたりも、想像できなかったし、
自分が、こんなになると、思ってなかったから。
――――……なんかもう、普通に気持ちよすぎて。
相手が、高瀬だから、だとは、思うんだけど。
ほんとに、もう、オレ、どんだけ、高瀬が、好きなんだろう。
こんな事、受け入れて。
――――……こんなに、気持ち、良いなんて。
「……たか、せ……」
「……?」
首に腕を回して、ぎゅ、と抱きつく。
「織田……?」
多分、思うままには、全然動いてないんだと思う。
優しいそれに、どうしても、言いたくなって。
「――――……オレ ……たぶん……」
「……ん?」
「……もすこし…… 平気……」
言うと、高瀬が、一瞬動きを止めた。
「―――……もう……馬鹿だな、織田」
「――――……え」
抱きついて少し浮いていた背を、枕に押し付けられた。
「せっかく優しく、してたのに――――……」
「――――……っ……っ……」
ふ、と笑む、高瀬が、なんだか急に男っぽく見えて。
ぞく、と震えた瞬間、ゆっくりと深く、貫かれた。
「――――……っあ……!」
小刻みに、上がる声が、また深いキスに奪われた。
「んんっ……っん……っあ……」
「――――……織田……」
「……っ……っ……ん、ぁっ」
「――――……っ……しめすぎ、織田……」
っな事、言われても。
無理。
こんなふうに激しくされても、気持ちよすぎるなんて。
――――……どうなってんだろう、オレの、体。
「……はー……きっついな……」
前髪を掻き上げて、高瀬が、オレの上で、苦笑い。
汗、が――――……色っぽくて、ぞく、とする。
「――――……なんかオレ、すっげえ、気持ちいい……」
そんな風に言う高瀬は、すごく、カッコよくて。
知らずまた、締め付けて。
すると、ぞわりとした感覚に襲われて、喘ぐ。
「――――……織田、すごい泣いてる……」
あふれてくる涙を、高瀬の指が拭って、瞳を細める。
「……大丈夫か? 辛い?」
「――――……っ」
首を横に振ると、ふ、と笑んだ高瀬に、ちゅと口づけられて。首筋にキスされる。
「……っ……ふ……」
――――……だめだ、もう、オレ、ほんとに、気持ちよすぎて。
すると、また、ぐ、と突き上げられて。
噛みしめた唇を、奪われて、解かれる。
「――――……声出して。辛かったら、言って?」
「……っ……うん……」
頷くと、腰を掴まれて、一度ギリギリまで抜かれて、またゆっくり、深く繋げられる。
感じるのは、痛みではなくて。
何も、考えられなく、なって。
与えられる快感を追うしかなくなって。
ずっと感じてたのは。
――――……高瀬が、大好き、て事だけだった。
51
お気に入りに追加
1,428
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
「短冊に秘めた願い事」
悠里
BL
何年も片思いしてきた幼馴染が、昨日可愛い女の子に告白されて、七夕の今日、多分、初デート中。
落ち込みながら空を見上げて、彦星と織姫をちょっと想像。
……いいなあ、一年に一日でも、好きな人と、恋人になれるなら。
残りの日はずっと、その一日を楽しみに生きるのに。
なんて思っていたら、片思いの相手が突然訪ねてきた。
あれ? デート中じゃないの?
高校生同士の可愛い七夕🎋話です(*'ω'*)♡
本編は4ページで完結。
その後、おまけの番外編があります♡
「誕生日前日に世界が始まる」
悠里
BL
真也×凌 大学生(中学からの親友です)
凌の誕生日前日23時過ぎからのお話です(^^
ほっこり読んでいただけたら♡
幸せな誕生日を想像して頂けたらいいなと思います♡
→書きたくなって番外編に少し続けました。
虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
あなたのことが好きなのに
宇土為名
BL
高校2年生の江藤匡孝は通っている高校の国語教師・市倉に毎日のように好きだと言うが、市倉には相手にされない。だが匡孝が市倉に好きだと言うのにはある秘めた理由があった。
すべてのことが始まったあの春に、あの日に会わなかったなら──
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる