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◇週末の色々

◇触れたくて*優月

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 俯いてて良かった。
 赤いの、バレないで済むかな。

 ――――……なんか、恥ずかしくて、じんわり、汗かいて、きたような気がする。

 うー。落ち着けー。

 
「お前の髪、ほんと気持ちいい」


 玲央は、めちゃくちゃ優しい声で言ってくれてて。
 乾いてきてる、オレの髪を、優しくフワフワ触れてくれている。



 のに。

 うわーなんかオレ。
 …………なんか、オレ。


 玲央が、優しいの、すごく嬉しいのに。



「――――……」


 何か、オレってば――――……。


 心臓が、めちゃくちゃドクドクいってる。

 どう、しよう。


 こんな優しくドライヤーしてくれてる玲央に、
 ――――……オレが、やらしく、触ったら。

 玲央、どうする、かな……。

 もう少しで乾くから、それまで、待って――――……。
 そしたら、玲央の、髪も乾かして、あげたい、し…………。


 ――――……でも……。


 なんか。
 ……熱い。

 ぎゅ、と握った手も熱い。


「――――…………っ」


 手を、そっと。
 玲央の、バスローブの、合わせ目から。

 する、と入れて。
 胸に、触れて、みた。

 めちゃくちゃ、あったかくて。
 筋肉の張りが、手にぴた、と触れて。

 すごく、ドキドキ、する。


 オレが触れた瞬間。
 玲央が、髪に触れてた手を止めた。


「……優月?」

 問いかけられる。
 ドライヤーの音が、止まった。


「――――……あ、のね……」
「うん?」

「あの……なんかオレ……」
「……」


「玲央に触りたくて……」


 ぎゅ、と瞳を閉じて。そう言ったら。
 ドライヤーが、台に置かれた音がして。

 腰に回った腕に、ぐい、と引き寄せられた。
 振り仰いだ唇に、玲央が、唇をあわせてきた。

 腰を引き寄せてる手と逆の手で、顎を少し掴まれて、自然と開いた口に。
 めちゃくちゃ深く、キスされた。


「……んっ……」

 舌が遠慮なく絡んできて。
 また、息もまともにできないまま、激しくキスされる。

 顎から外された玲央の手が、玲央のバスローブの紐をほどいた気配がして。

 オレの手を掴んだ玲央が、自分の胸に、触れさせる。


「――――……っ」


 少しだけキスが離れて。
 玲央が、ものすごく、熱っぽい瞳で、オレを見下ろす。

「……触って良いよ、優月」


 どきん、と胸が弾む。
 すごくドキドキしながら、すり、と玲央の胸に触れると。

 好き、な、感情が、めちゃくちゃ胸に沸き起こって。


 また深く重なってくるキスに、応えて。
  ――――……すぐ熱くなって、溶けそうで。



「……ん……ふ、は……っ」

 自分から触って、誘ったみたいなものだと、思うのに、玲央の激しいキスについていけなくて、苦しくなって、一瞬、後ろに引くと。


「息、吸って」

 くす、と笑う玲央が少し待ってくれて。
 それから、またキスされる。

 舌が絡んで、ぞく、と震える。引けないように、後頭部を押さえつけられて、めちゃくちゃキスされる。


「……んン――――……」


 口内を、全部舐められてるみたいで。
 ゾクゾクが、止まらなくて。


「……れ、お……」

 名を呼んだら。
 不意に、ひょい、と抱き上げられて。


「……も、ベッドいこ、優月」
「あ、玲央、髪……」
「髪?」
「ドライヤー……」

 言うと、玲央は、ああ、と笑って。

「オレはいい。つか、無理。待てない」
「――――……」


 さっき、そっと触った玲央の胸と。
 今は向かい合わせで抱き上げられてしまっているので、めちゃくちゃ密着してて。


 なんかもう、ほんとに、ドキドキで、苦しい。



「玲央……」


 ぎゅ、と抱き付く。















◇ ◇ ◇ ◇
後書き
◇ ◇ ◇ ◇







ふと、思いました。
そういえば。読んでくださる皆さん、
玲央と優月、どちらの方がお好きなんだろう?
まあ、可愛いっていってもらえてるのは圧倒的に優月です(笑

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