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本編

寝惚け ※少し糖度高め

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 新居に引っ越した日は、朝から動き回っていたこともあり、疲れてすぐに寝てしまった。
 早く寝たせいで、まだ外が薄暗い時間に目が覚めてしまった。

 ガイルを起こさない様に、そっとベッドから降りようと試みるも・・・ガイルに、ガッチリ抱き込まれていて、身動きが取れない。

 まさか、毎回こんな感じで寝ていたのかな。

 「ん・・・まだ寝てろ・・・」

 僕が身動いだからか、ガイルが寝惚けた様子で、僕の頭を優しく撫でる。
 どうしよう。もう眠くないんだけどな。
 でも、ガイルを起こしちゃうのも・・・。

 とりあえず、そのまま大人しく頭を撫でられることにした。
 ガイルも寝惚けてるし、その内ぐっすり眠りに入ると思うし、その緩んだ隙に、抜け出せるかもしれない。

 そんな事を考えていると、僕の頭を撫でていた大きな手は、ゆっくりを後頭部を包み込み、顔を上げさせる。
 すぐ側にガイルの顔があり、今にも触れてしまいそうな唇に、一気に体に熱を持つ。

 距離を取ろうと、胸に手を置いて、力を入れてみるも、びくともしない。

 寝てても、冒険者って隙がないの!?
 どうしよう。
 顔を俯ける事も出来ない。

 どうしようかと、頭を悩ませていると、唇に温かい感触が・・・。
 目を見開き、ガイルを見つめるも、ガイルの瞳は閉じたまま。

 寝惚けて僕に口付けしちゃったの!?
 これ、ダメなやつだ。
 ガイルを起こさないと。

 目一杯力を入れて、胸を押して、隙間を少し作る。
 唇が離れたところで、ガイルに声をかけるが・・・。

 「んっ、ガイ・・・んむっ」

 口を開いた瞬間に、ガイルの舌が、するりを口内に入り込む。
 後頭部に添えられた手は、離れる事なく、角度を変えては、繰り返される口付けに頭がクラクラする。
 背に回された手は、するりと腰の辺りに滑り落ち、足の間に、ガイルの足が滑り込み、グッと腰を引き寄せられる。

 繰り返される口付けと、下半身を擦り付けられる感触に、徐々に昂りを見せ始める。

 「ふっ、ガ・・・ガイルッ・・・」

 僕の言葉は、飲み込まれ、静止する声も届かない。
 どうしよう。
 このままじゃ、僕・・・。

 それからも、ガイルは動きを止めることなく、僕はどんどんと快感を感じて・・・。

 「ん~~~ッ!!」

 感じた事のない、快感にクタリと体の力が抜ける。
 それと同時にガイルの手もするりと僕から離れていく。

 息を整えて、下着をそっと覗き込む。
 静かに、浄化魔法を掛けて、ベッドから滑り降り、リビングに向かう。

 僕に気付いたクマさんが、ベッドにしている籠から出てくる。

 『坊ちゃん?どうかした?』

 「ク・・・クマさーん!!」

 直ぐにクマさんをぎゅっと抱き込み、気持ちを落ち着かせる。

 クマさんに、こんなこと言えないよね。
 寝惚けたガイルとやらしいことしちゃったなんて・・・。
 
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